2022年公開、米豪合作。
イスタンブールでの国際会議に出席した物語学者のだいぶお年のヒロインが土産物屋で買ったベネツィアングラスの安物の小瓶には、三つの願いを叶える精霊、ジンが閉じ込められていた。三つの願いを叶えるという。
ホテルの部屋に出現したジンは最初巨大で、主人公はさまざま言語で話しかけ、古代ギリシャ語でやっと会話に成功する。そのうちに人間サイズになったジンはテレビ(だけでなく電磁波全般感じられるらしい)あっというまに英語を習得、現代語での会話ってのは話の都合にしてもなかなかうまい。
そして、三つの願いという今さらそんなネタですかーって話なのに、ヒロインがずいぶんお年(確認してみたら主演のティルダ・スウィントン、撮影当時61才ですって。そこまでの年齢に見えないのはさすが女優)でしかも物語学者でその辺りの事情には詳しいんで、話はそう簡単には進まない。
まずは、2500年、瓶に閉じ込められていたというジンに事情を聞く。このジンの身の上話がつまり三千年の願いというわけだが。
ありふれたネタなわりに手際もいいし表現も洗練されてて見やすい。人類の寿命よりはるかに長く生きる精霊と人間の関わりも、最近流行の長寿エルフものに通じる。そして、物語学者の才女を主演に据えただけあって、話は感情に流されずにとことん理性的に進む。
見やすいなーと思って、エンディングまで見たら、監督脚本、ジョージ・ミラー。マッドマックスにハッピーフィートの才人ではないか。そりゃ手慣れてるはずだわ。しかし70過ぎて怒りのデスロードってのも驚いたが、そのあとのこれが77才かあ。年齢を感じさせんなあ。
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