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2024年03月26日20:48

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安楽事件を見て思い出したこと　その8

前回からのつづき。。。

ドキドキの合格発表。

合格発表の日は普通に登校日だったので、
シロウは学校へ。
母が合格発表を見に行った。

担任の阿部先生から「合格！！おめでとう！！
さっきお母さんから電話あったよ」と言われて
ガッツポーズ。

（後から親から聞いたのだが、
「受かるかどうかは五分五分」と塾の先生から言われていたらしい。
シロウには「よく頑張ったな絶対受かるぞ！」と言ってたのだが）

筆記テストで受験生の3分の１程度が合格し、
その後抽選がある。

抽選でまた半分以上落ちてしまうのだ。
つまり仮にテストで1位の成績であったとしても
抽選に落ちたら進学できないのだ。

抽選日、シロウはあることを決めていた。
一人ひとり前に出て大きな箱の中から封筒をひくのだが、
「一番上の封筒をひこう」と決めていた。

しかし、何をとちくるったか上から2番目の封筒をひいてしまった。

結果、抽選ではずれ。

国立中学に進学はならず、地元の公立中学へ。

地元の公立中学に進学する何人かの友達は
「一緒の中学行けるね！！」と喜んでいたが
シロウの気持ちは複雑だった。

まあ、中学時代はめちゃめちゃ楽しかったので
地元の中学で良かったのだけど。（転校するまでは）

【約2ヶ月の超短期の受験対策でシロウが合格した理由】

１．教科書レベルの基礎は受験対策前から完璧だった。
小学校4～6年生の担任が阿部先生という40代くらいのおばちゃんだったのだが、
5年生くらいの時からシロウに他のクラスメートの答案の採点をさせていた。
阿部先生はシロウの答案だけを先に採点すると、
「あと、これ丸つけしといて」と他の生徒の答案用紙を全部渡してきた。
採点作業が面倒くさくて、シロウに押し付けていたのだろう。
シロウは他の生徒の珍回答を見るのが楽しくて、嫌だとは思ってなかったけど。

全員の採点をしていたので、他のクラスメートの成績は全部知っていたし
自分がテスト受けてる時も「この問題は間違えるやつ多そうやな」などと
採点者目線で考えていた。
多分このおかげで基礎が完璧になったと思っている。

２．ニュートンという科学雑誌があって、友達の森本君が定期購読していて、
いつもシロウに貸してくれていた。
（森本君は天文オタクで、天体望遠鏡を持っており、
覗かせてもらったりしたこともある）

ニュートンを1年くらい読んでいたので理科は教科書レベル以上の知識が
自然と身についていた。
この雑誌の文章は小学生にはちょっと難しかったので、
国語力も自然と上がっていたと思う。

３．良い塾にあたった。
とにかく塾に行くのが楽しかった。
先生は授業中しょっちゅうギャグなどを言って、
シロウはずっとゲラゲラ笑っていた。
集中力が続かない小学生を
とにかく飽きさせないようにするのが上手だった。
しかも一度も怒られたことはなく、ほめられっぱなしだった。
例えば「シロウ、この問題、以前は解くのに10分掛かってたのに
今じゃ3分で解けるようになってるやん！
ザクからシャアザクに進化やな！すごいな！」といった感じ。

そんな環境だったので勉強が嫌だとは思わず、むしろ楽しかった。

あと一番大事なのは、大多数が親から「受験しなさい」と言われやらされていたのに
シロウ自らやりたいと思ったこと。
他の受験生と比べるとやる気が違っていた。

【おまけ】

①上の「２」で天文オタの森本君というのが出てきたのだけど、
森本君を泣かしてしまったことを思い出した。
小学5年生の時のことだったと思う。

森本君は牛乳瓶の底みたいな眼鏡を掛けていた。
当時、眼鏡を掛けている子は珍しく、
シロウは「眼鏡かけるとどういう風に見えるのだろう」と気になってしょうがなかった。
なので森本君に「眼鏡貸して」と何度かお願いしていたのだが、
「ダメ！」と毎回拒否されていた。

ある時、森本君の隙をついて、掛けていた眼鏡を奪い取った。

シロウ「うわ、クラクラする、なんだこれ！」

森本「目が乾く～、えーん（泣）」

泣いてるのに目が乾くとか矛盾しまくり。

森本君に最後に会ったのは、大学時代のこと。
小中の頃は地味だったけど少し垢抜けていた。

大学卒業後は博物館だか科学館だか忘れたけど、
公的施設で働いているというのを人づてに聞いた。
自分の好きな道に進めて幸せな人生を送っていると思う。

②小学校４～６年生の担任の阿部先生の話。
今考えると、生徒に採点させてるというのも問題だが、
「肩モミ係」というのも勝手に作って２、３人の生徒に交代で肩モミさせていた。
あと、「バカチョンカメラ」の名前の由来を話すのがなぜか好きで
「バカチョンカメラは馬鹿でもチョンでも扱えるから
そう呼ばれるようになったんだよ。チョンっていうのは朝鮮人のことね」
という話は何度も聞いた。
校区内に在日の居住区があったので、シロウのクラスメートにも何人かいたはずだが、
彼らはどういう気持ちでその話を聞いていたのだろうか。
当時は問題になることになることはなかったが、
今の時代だと下手するとニュースになる話。

以上、シロウの人生で一番勉強した中学受験の時の話でした。

次回は校長先生にビンタされた話につづく。。。

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