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2023年12月20日14:22

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特別な自分

ちょっとした知人女性なんだが、毒親に育てられたという人がいる。
彼女は現在、歳は40代で、進学校に通う高校生の息子がいる。
毒親というのは母のほうなのだが、どんな毒親かというと、悪意を娘に押し付け、気に喰わないと罵倒する。幼稚園は所属したものの、「お前は恥ずかしい人間だから家にいろ」と家から出してもらえない。テレビをみて笑うと「うるさいから笑うな!」と怒られる。
大きくなるにつれて、さすがに家に監禁はなくなったようだが、自分がコミュ障だからと保護者会には出ない、給食費は払わない、親としての責任をほとんど果たさないいわゆるネグレクトだったそうだ。その上、他人に対する悪意が常に激しく、その矛先が娘にも向いていたというわけだ。
父親はどうしていたのか?兄がいるのだがその兄はどうだったのか?気になるところで聞いてみたのだが、何故かそこら辺の話になるとハッキリした答えがない。
まあ、細かい事情はよくわからないが、毒親にされた虐待(これはもはや虐待である)は彼女の人生に当然のように陰を落とした、と本人は申告している。

さて、その彼女は、頭がそれなりに良く、自分の状況をよく分析するのだが、いかんせん周囲の人間を全て悪意で判断する。わかりやすい例だと、親切な言葉をかけられても「下心があってやっている」と思ってしまうという典型的な卑屈人間の発想をする。
常に人間は悪意に満たされていて、信用する奴がバカだ、他人に親切にする奴は世間知らずの坊ちゃん育ちだ、ということをクドクドと言うのだが・・
まあ毒親に虐待を受けた結果こうなってしまったのは仕方がない。だが話を聞いていると、どうも「毒親に虐待を受けてそれでも逞しく生きてきた特別な自分」演出が見え隠れしてしまう。
他人を一切信用していないというくせに、自己主張が激しく、自分のことをベコベコ晒すし、それにちょっと反対意見をいっただけでキレだして、ノホホンと平和に苦労なく生きてきた奴にはわからない、とか言い出す。随分とまあ威勢が良いのである。
自分以外の人で、特に問題がないような人でも、表面は仲良くしていてちょっとでも自分の考えにそぐわないことがあると、陰で悪口を言い出し、その悪口はほとんどの場合、人格否定にまでいく。
まあ虐待受けてそのように性格が歪んでしまったと思えば納得っちゃ納得なんだが、どうも腑に落ちないのが、常に自分は特別な人間で、周りのバカどもは何もわかっていない、という選民意識があること。そこまでひどい生い立ちだったら、むしろもっと自信のなさげな人間になりそうだが、そこは想像の域を出ない。
もうひとつ不思議なのが、親兄弟や周囲の友達などについては、容赦なく人格否定するくせに、夫と子供に対しては常に好評価なのである。夫のことを「ダー」と呼び(多分、ダーリンを縮めたんだろう)仕事の出来るマイホームパパで、息子は先生や周囲の友達に流されずしっかりした考え方をしていて成績も優秀、みたいなね。
親兄弟に悪態つくということは、家族全般に対しても容赦ないような気がするが、自分のところの家族はいいんだ、とちょっと違和感があった。これは、生まれや育ちは選べないから親兄弟がひどいのは自分の責任ではない、他人もしかり、しかし自分で選択した夫と自分が育てた子供は、自分の責任の結果であって、私が自分の意思でやってきたことは全て問題がない、というアピールなんだろうか?
まあ夫と息子とやらとは話をしたこともないので、真実はわからないが、少なくとも僕が見てきた彼女のこれまでの性格と動向からすれば、夫と息子にも確実に悪意の刃が向いていると思うんだが、それは穿った見方か?

で、そんな彼女から、性癖について聞いたことがある。
自分ではドMだといい、嫌がっているのを無理やりやられるのが好きなんだそう。例えば、輪姦プレイに憧れがあり、実際には経験がないものの、妄想しながらオナニーしているんだそうだ。
実際にやったことがあるプレイとしては、彼氏と一緒にお城に行って、そこで無理やりされるんだって。それで本人は嫌がり拒んで、逃げたり泣きわめいたりするんだが、追っかけてきて無理やりパンツを脱がされたりする。「本当にそういうので感じるのか?」と聞いたんだが、そういうのが快感なんだそうだ。
嫌がり、拒むのもセットで、そういうプレイをするんだ・・と不思議だったが、人間の性癖は千差万別、他人のことは理解しがたくともそういうのもあるんだなーと納得するしかない。どうでもよいが、彼女からすれば僕などはノーマルでつまらない人間だそうだ(別にそいつと肉体関係は一切ないよ、念のため)。
まあいわゆるSM嗜好に該当するのだろう。実際に参加したことがあるのかわからないが、彼女はSMクラブやSMパーティーの内実をよく知っていて、そういう人々の性癖を教えてくれる。
それで、SM嗜好の奴らって、どうもSであろうがMであろうが、自己主張が強い、というと言葉は良いが、自分勝手な主張をアピールして押し付けてくる傾向が強い。不思議なのが、「私はドMです」という人なんかは、被虐されることが無上の快楽にも関わらず、自分が気に入らないと人一倍ヒステリーを起こす。まさに彼女がそうなんだが。Mのくせに随分攻撃的だなーというのが多い。
そもそも、人間をSかMかの括りたがる傾向もありアホくさい。何と言うかね、SMの人間て、自分が高尚で特別な人間だという意識が強いんじゃないだろうか?セックスなんかは所詮、下等動物でもすることであり、SMは脳が優れた人間による高尚な遊びであるとの考えである。
だが、僕から見れば、所詮は人間同士のコミュニケーションに欠陥があり、一方向的な快楽の押し付けしか出来ない発達障害でしかない。人間同士をモノとみなして、そのモノに自分の妄想を押し付けあう。双方がそれで満足というパートナーを探し求めて、SMクラブなどに行くのであろう。ともすれば、SMのイベントまであるそうだ。
Mと自称する奴も腹立たしいが、Sだという奴ももっと腹立たしく、サイコパスな自分は他人より高みにありカッコイイと思っている節さえある。いわばプチ選民思想だ。他人を支配できる自分に酔いたいんだろうが、所詮はSMクラブで見つけたマゾ女くらいしか相手にできないことに気づいていない。
そんな奴らに「お前なんか特別な奴でもなんでもねーよ、単なるカタワだよ」なんて言おうものなら、物凄い反発がくるんだ。そこまで怒るかっていうくらいすごい。怒れば怒るほど、自分への自信のなさが露呈している気もするんだが・・
ちなみになんだが、これはまた他の人から聞いたことだが、医者や看護婦にSM嗜好のある人が多いんだそうだ。例えば、徹夜で大手術をした翌朝など、医師と看護婦たちは手術室で乱交パーティーをやったりするなんてことがあるそうだが、まあこれはどこまでが真相か怪しい情報ではあるが、医者という職務の性質上、そういう奴が多いのも納得だな、と思える。
またどうでも良いんだが、SM嗜好ですというおっさんに、腹回りが異常に太ったデブ親父が多い気がするが、これは僕の勝手な想像です。(知り合いにいるんです・・)

確かに、SMはサブカルチャーの観点からすると面白いところはある。SM奇譚やSMスナイパーなどは、耽美的な妖艶さがあるし、古くは、江戸川乱歩などの小説などはSM嗜好が根底にあるが、それがまた面白い。
エログロナンセンスというのはいかなる時代も定期的に流行る時期があるのだろう。近年流行りの漫画にも、ガロや丸尾末広などのアンダーグラウンドの作家の作品はSM嗜好が基本にあり、なかなかの面白さがある。
だが、所詮は作品であって、それが現実となると、なかなかの痛々しさがある。まあ、そういうのが好きな人はご自由にどうぞ、なんだが、何故かそれがいつのまにか「特別な自分」になりかわってしまい、排他的で、同調しないものを一切許さないような狭量な人間になってしまっている。
毒親に育てられていたという彼女もそうだ。
事実、毒親に虐待されていたのだろうが、もはや「毒親に虐待された特別な自分」に酔っていて、その結果が、周囲への人間の見下し、同調しないものへの排他になっているのだろう。
ただ、妙にむかつくんですよ。もちろん僕も大人だから、むかつくなんて感情は表には出さないようにしているんだけど、自分など多くいる人間の1人という感覚を持っていない人って、うんざりする。まあそんな人は世の中いっぱいいるが。
彼女の場合は、内心で他人を攻撃することで自分を保とうとしているのか、やたらと心理学をかじっており、自分が気に喰わない人間を心理学的な分析によって内心で攻撃することで見下している。自分が気に喰わない行為をしている奴は、心理学的にも裏付けの取れた異常性の露出であって、社会一般的にも異常者である、という決めつけだ。
心理カウンセラーの動画などをみると、そりゃーもう様々な分析があって、「一体異常者じゃないまともな人って誰なの?」と思いたくなるくらいなのだが、極端に傾向が強くなれば病気なんだろうし、程度が低ければ人間だれしも当てはまることだと思う。
例えば、ダブルバインドという行為があり、上司が部下に「わからなければすぐに何でも質問しろ」と指示しながら、部下が質問すると「なんでそんな簡単なことを聞いてくるんだ!自分で考えろ!」というケースがそれに該当する。そう言われた部下にとっては、どうすれば良いのかわからず板挟みになる。こういうダブルバインドをする人間は病んでいる、という結論なんだが、これも行き過ぎていれば病んでいるんだろうが、全てにあてはまるのか?
人間さほど完璧じゃないし、未来の状況など読めないだろう。状況が変わって以前言ったことと違うことも言うだろうし、以前言ったことを完璧に覚えていないこともあろう。
そんなことは生きていれば誰にでも多かれ少なかれある。自分だって、他人を困惑させたり不快にさせたりすることを、知らず知らずにやっているはずだ。
そういう考えを抜きにして、自分と同調しない奴は全て異常者だ、と括ってしまう「特別な自分」感の持ち主こそ、僕には異常性を感じる。そして、その分析は、哀しいほど自分に向かないのである。
まあ、散々持ち上げて語らせておいて、裏で批判している僕もいかがなもんかとは思うがね・・なんかむかつくんだもん。
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