陋規

　この盗難事件から陋規（ろうき）という言葉を連想した。通常では使い慣れない用語だ。元は中国で古くから社会でいわれた。その意味は、「卑しい決まり」とでも定義だ。これの反対用語が「清規」であり、何となく理解できる。人間社会、綺麗事で進んでいってもらいのだが実際は完全にそうとまで縛り付けない。コインの表と裏の関係だろう。古代からの中国思想は論語が何といっても教科書的な存在だ。これを表とするならば裏は老子の思想といえる。
「無為自然」を標榜して人為を極度に嫌ってる。
「人の物を盗るな」は明らかな社会的に認められた規則だ。反対するものなんぞ余程の変わり者で世間から爪弾き処罰を受ける。清規。
これについての陋規はこうだ。確かに他者の所有物を盗むのは悪い。犯人は金欲しさからが圧倒的に多数の動機なのだろう。だったら、金さえ得たら満足だろうて。出川のいう大切なものが車に乗っていて返して欲しいならば戻してやるべきだ。なにがしの金を渡してでも。このルールは日本では難しいが、東南アジアに行けば目にしてる。カバンを引ったくられた。財布が入っていて大損害。だがそれ以上に困ったのがパスポートがないこと。で、泥棒社会の顔役に頼むのだ。金を包んで。二、三日したらホテルに届けられる、という事実を知ってる。陋規がちゃんと機能してるのだ。
現在の日本ではあまりにがんじがらめ清規ばかりで縛られた。まるで秦の始皇帝の法治主義第一に。法に人情を汲み取り扱いできたらと思う。
出川が困っている。その品を返す方法は幾らでもあろう。自分の足はつかずに。窃盗者さんよ^_^。

出川哲朗「先週、僕の車が盗まれた」　番組収録で衝撃告白＆スタジオで叫ぶ「車はいいから…」
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