〜卵型のポッドで赤ちゃんを育てる新時代の妊娠と向き合うカップルを描いたSFコメディドラマ〜
〜AIが発達した近未来のニューヨーク。ハイテク企業で働くレイチェルは、大企業ペガサス社が提案する新しい妊娠方法に心ひかれる。それは出産までの10カ月間、持ち運び可能な卵型ポッドで赤ちゃんを育てるというもの。しかし植物学者として自然界の多様性を守るべく日々奮闘しているパートナーのアルビーは、自然な妊娠を望んでいた。やがてペガサス社の子宮センターを見学したレイチェルはポッド妊娠への思いを募らせていき、アルビーも彼女のまっすぐな愛に突き動かされて一歩を踏み出すことを決意。2人はポッド妊娠だからこそ生じる不安や困難に悩みながらも、手を取り合って進んでいく〜
〜エミリア・クラークが主演を務め、製作総指揮にも名を連ねる。パートナーのアルビー役に「それでも夜は明ける」のキウェテル・イジョフォー。「ボヴァリー夫人」のソフィー・バーセスが監督を務めた〜<映画.comさんより>
公開直前までノーチェックの作品だったんだけど、旧twitterで信頼している某映画ライターの方が良い評価をされていたので観賞。
ただ、週刊文春の映画評では、そこまで褒められてなくて、普通レベル。
さて、私の感想やいかに?
結構好きでした
ちなみに、今作は、ベルギー・フランス・イギリスの合作。
うん、そんな感じした(←どんな感じだよ)
まず全体の雰囲気がポップで可愛い。
色使いがそうだし、衣装や小道具が、まさに近未来で、ちょっとしたアイテムも可愛く作られている。
2人の日常は、エレナというAIが管理している。またレイチェルは通勤がてら酸素バーに時々寄る。
主人公の夫婦。レイチェルはハイテク企業に勤務。夫のアルヴィーは植物学者。
レイチェルはまもなく昇進という知らせを受け、同時に「子どもはどうするつもり?」となり、ちょうど子宮センターに空きができたということで見学を勧められる。
アルヴィーは自然妊娠を望んでいる。
でも、せっかくだからと、アルヴィーにはとりあえず内緒で、レイチェルはポッド出産を提案しているペガサス社の子宮センターへ。
子宮センターは大きな卵型のポッドを貸与し、妊娠と出産を管理する。
(見ためは大きな「たまごっち」)
この方法だったら、妊娠期間も普通に仕事ができる!
人気があるので、早く決めないと他の人に譲られると聞き、その場で高額な前金を支払うレイチェル。
後日、決心してアルヴィーに話してみる。
最初は抵抗を示したものの・・・結局はレイチェルの熱意に押されるアルヴィー。
ちなみに、レイチェルが何かに悩んだ時、相談しに行くのが、これまたAIのイライザ。
このヴィジュアルも、なんだか凄かった。のちに、夫婦でイライザを頼ったり。
どうやら、この近未来では、卵子と女性の幹細胞から子供が作れるらしい。
(母親だけの単性生殖って、ニワトリみたいだな
)
そして卵型のポッドに人工受精卵を浮遊させ、そこで満期まで胎児を育てるという。
性別も選べるのだが、男の子が欲しいときだけ男性のY染色体が必要とか?
このあたり、なんとなく、理屈に合ってるし(!?)、納得してしまう。
自分たちで胎児に与える栄養素を選べたり、胎児が退屈しないように音楽等も聴かせることもできる。
このポッドは、確か、ずっと子宮センターに置いておいてもいいんだけど、胎児との接触を勧められたこともあり、夫婦は家に持ち帰ることにする。
(このあたり、一瞬、目をつぶってしまい、ちょっと曖昧
)
レイチェルより時間があるアルヴィーは、家でポッド(胎児)の世話をする。
おんぶ紐なるものを購入して、ポッドを抱えてお出かけしたり、愛情を注ぐ。
ある時、2人でペンギンが出ているテレビ番組を見ていたら、1匹のペンギンが皆から取り残されて・・・のところでアルヴィーが突然泣き始めた。
驚くレイチェル。と同時に、それはポッド(胎児)のせいだとわかる。
父性!父と子に絆が出来はじめているのだ!
焦るレイチェル。ならば私も、母と子の絆を築かなくては。
そこで今度は、レイチェルがおんぶ紐で、職場にポッドを持ち込む。
さすがに、それは仕事の邪魔になると、所定の場所に置いておくように言われるレイチェル。
妊娠期間を楽にするためにポッド使用を決めたのに、結局はそのポッドのために精神的に追い詰められるっていう現象が起こって、この展開は上手かった。
そんな中、ペガサス社には、そこで生まれた赤ちゃんの事で苦情が出されていた。
「生まれた子が夢をみていない」
(面白い視点だと感心したんだけど、それはどうやってわかったんだろう?)
ペガサス社担当者「夢なんて必要?無用の長物でしょう」
「もし不安なら、その点もわが社はすでに対応策を考えています。この2つ(青とピンクの小箱)が解決するでしょう」
ほほぉおおお、このあたりも、面白かった!
また、ポッド妊娠という方法に疑問を持つ人たちから反対運動も起きていた。
また、アルヴィーは大学に実験林もどきを設置してるんだけど、経費がかさむので、ホログラムにするよう大学から要求される。
後半、レイチェルは奇妙な夢を見る。
デパートのある売り場に行くと、たくさんの赤ちゃんがベビーキャリーに入って並べられているのだ。
このシーンが妙にリアルで、ちょっと衝撃的だった。
※予告編
https://youtu.be/54_jUjr5CRo?t=7
そして、終盤。まもなく出産予定日。
するとペガサス社からいきなり誘発出産(!?)を勧められる。
少しでも早く産んでもらって、順番待ちをしている多くの人にポッドを早く明け渡してもらいたいからだ。
そこまでで、じわじわとペガサス社に不信感が沸いていた夫婦は、ある行動に出る。
あっ、言いたい。ネタバレしたい。でも、我慢。これは観てのお楽しみです。
エミリア・クラークは相変わらず可愛いし、キウェテル・イジョフォーはおとぼけ感もある優しき夫を好演。
エンドクレジットにキャサリン・ハンターの名前を見つけて、超ビックリ!
えっ、うそ、気づかなかった。何、何の役だった?見れば、最後に出てくる郵便局員(笑)
分からんかったわ〜。なんて贅沢な使い方。
ちなみに、その時に使われた箱には、made in Japanって書かれていたぞ。
というわけで、もしかして、起こりえるかもしれない新時代の育児。
女性が、妊娠&出産という重荷を背負わなくてもいい時代が来る?
いろんなアイディアが楽しかったし、考えさせられもしたし、あれこれ関心した。
内容的に女性にオススメですが、男性の方も是非!
巷の評価は気にせず、大声で言いたい。私は好きだったぞぉおおお。4つ☆
ログインしてコメントを確認・投稿する