mixiユーザー(id:10673909)

2023年10月18日22:47

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メモ


日銀が国債に対して実施しているイールドカーブ・コントロール(YCC)が終わりそうだと、債券関係者がざわついている。一方、日銀による上場投資信託(ETF)購入、つまり実質上の株価維持策(PKO)に関する議論は少ない。

 両者は異次元緩和の目玉として日銀が注力してきた政策である。日本経済が正常化しつつあるにもかかわらず、PKOに議論が及ばないのは、株式関係者のリテラシーの低さの象徴だろうか。

 しかも10月に入り、米国市場の影響くら日本の株価が下落したため、またもPKOが実施された。これに対して債券関係者は、今の株価水準は決して安くないのになぜ日銀が買うのかと疑問視する。

 岸田文雄首相は「資産運用立国」を旗印に資産運用業の高度化、個人金融資産の「貯蓄から投資へ」などを目指す。日本が「投資される国」になり国際金融センターの一角を担うには、「資産運用立国」への入魂が欠かせない。

 この一環として、証券市場の正常化が必須となる。債券も株式も日銀によって直接、価格操作されていたのでは、本当の投資家は日本を信じない。投機筋が値ざや稼ぎだけを目的に、日本株に手を出すのが関の山だろう。

 日本の株式投資家は日銀によって温められた市場に慣れきり、投資対象の選別能力を磨けていない。これでは海外投資家と互角に競争できず、「資産運用立国」の担い手たる専門家も育たない。

 「貯蓄から投資へ」の主役である個人は、もっと悲惨だろう。新NISA(少額投資非課税制度)を活用し、日銀がかさ上げした市場で大量の株式を買うことになるのだから。日本株の真の実力を知らないから、うかつに手を出せない。そう考える用心深い個人がいたとしても、なんら不思議でない。

 日銀は株式市場の7%程度を実質的に保有している。この大量の株式をどうするのか。出口はあるのか。出口をつくるために何を手段とするのか。これらを投資家に明示するのが当然であり、誠実となる。逆に惰性で株式を買い続けるのだとすれば、日銀らしくもない。

 幸いにも総裁が代わった。現総裁は大学の研究室に金融情報端末を設置していたと聞く。ぜひとも実務的センスを示してほしい。


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■長期金利、0.815%に上昇=10年2カ月ぶり高水準
(時事通信社 - 10月18日 11:01)
https://news.mixi.jp/view_news.pl?media_id=4&from=diary&id=7601832
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