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2023年09月29日22:26

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グランツーリスモ(Gran Turismo)

 世界的人気を誇る日本発のゲーム「グランツーリスモ」から生まれた実話をハリウッドで映画化したレーシングアクション。

ドライビングゲーム「グランツーリスモ」に熱中する青年ヤン・マーデンボローは、同ゲームのトッププレイヤーたちを本物のプロレーサーとして育成するため競いあわせて選抜するプログラム「GTアカデミー」の存在を知る。そこには、プレイヤーの才能と可能性を信じてアカデミーを発足した男ダニーと、ゲーマーが活躍できるような甘い世界ではないと考えながらも指導を引き受けた元レーサーのジャック、そして世界中から集められたトッププレイヤーたちがいた。想像を絶するトレーニングや数々のアクシデントを乗り越え、ついにデビュー戦を迎える彼らだったが……。

主人公ヤンを「ミッドサマー」のアーチー・マデクウィ、GTアカデミーの設立者ダニーをオーランド・ブルーム、指導者ジャックをデビッド・ハーバーが演じる。監督は「第9地区」のニール・ブロムカンプ。実在のヤン・マーデンボローがスタントドライバーとして参加している。(映画.comより)





<2023年9月17日 劇場鑑賞>

 先に結論から言います。すごくおもしろかった!座席から前につんのめるほど(笑)。これが実話なんですね。でも、わかる気もします。シュミレーション・ゲームで世界チャンピオンにまでなるような若者は、きっといろんな可能性を秘めているだろうし、それが実現する(実際に乗れる)かもしれないってことになったら、絶対に燃えますよね。きっと私でもそうだと思います。みんな賢いから、簡単ではないこともわかっているだろうし、現実的に体がそのリスクを負えないと判断すれば、潔く諦めることも必要ですよね。そこも理解したうえで「それでもやってみたい」と思うのなら、チャレンジするべき。映画では、主人公の真面目な父親(ジャイモン・フンスー!)は、あまりな夢物語に、息子を諫めてばかりいたけれど、やっぱり若いうちしか無茶なことはできないし。もちろん、お父さんの言うことももっともで、親としてとても理解できるけれど。

 で、この映画、ハリウッド製とはいえ、イギリスメインの映画だったのですね。そんなこと知らずに行って、舞台がイギリスだったからびっくりしました(レースは転戦ですが)。そして、こんな荒唐無稽な計画を立てたオーリーことオーランド・ブルームは、日産の社員なわけです。この計画を承認してもらうために、冒頭から彼は東京にやって来ます。日産幹部は「ゲーマーをレーサーに?そんなことができるのか」と言いながらも、承認します。ここは、素晴らしい決断だったと思うのですが、元々のシュミレーション・ゲームが日本製だということも大きかったのでしょうね。最初に、これを作った山内一典氏が紹介されます。緻密なデータをきっちり集め、10年かけて本番さながらのシュミレーション・ゲームを仕上げた彼の功績は言葉にできないほど素晴らしい。もちろん、彼、山内氏も日産の一員なわけです。夢はすべてここから始まったのですね!

 そして、才能が有りながらも夢開かなかった元ル・マンのドライバーを監督に迎え、オーリーを始め、目を輝かせた男たち(女性もいたが)の”チーム・ニッサン”のチャレンジが始まるわけです。

 ゲーム(と青年たちは呼ばず、シュミレーションと呼んでました)をしながら、意識がとことんその世界に入り込むと、車全体がシュミレートされて青年の周りに浮かび上がる構図が素晴らしかった。もちろん、現実にそこに車があるわけではなく、あくまで青年の想像なわけですが、でも「わかる〜」と思いました。あるはずのない臨場感を感じてしまう、そんなことは誰しも経験があるのではないかと思います。

 レーサーとして実践するため、体を鍛えるトレーニングも、若いからこそ、好きだからこそ耐えれる過酷さ。がんばれ、がんばれ!と思いながら見ていました。好きですね〜、こういう話。本当に心が明るくなりました。

 ところで、今回はチーム・ニッサンが主人公ということで、たびたび日本が映ってました。主人公の青年も「いつか東京に行くのが夢」と語っていましたし、実際、夢を実現したタイミングで、彼女と東京にやって来てお寿司を食べていました。もちろん、山内氏と一緒にインタビューを受けたり、そういったこともこなすのですが。山内氏が一貫して日本語を話すのもリアルでした。こういう機敏は、吹き替えで見ているとわかりづらいかもしれませんね。

 元ル・マン・レーサー役の俳優、見たことあるわ〜と思っていたら、「ブラックウィドー」でスカヨハ(ナターシャね)のお父さんをやっていた人でした。

 とにかく、ゲームをしない私でも、とても楽しめました。おすすめです。
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