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2024年05月21日17:43

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プリシラ(Priscilla)

 数々の賞に輝く映画監督、そしてファッション・アイコンとして世界に注目されるソフィア・コッポラ。その最新作は、エルヴィス・プレスリーと恋に落ちた少女プリシラがたどる魅惑と波乱の日々を、プリシラの視点で繊細に美しく描く物語。主演を務めたケイリー・スピーニー(『パシフィック・リム:アップライジング』)は。夢見る少女から意志を持つ大人の女性へと変化を遂げるプリシラの姿を見事に演じ分け、観る者を魅了する素晴らしい演技は、ベネチア国際映画祭最優秀女優賞を受賞、ゴールデングローブ賞主演女優賞(ドラマ部門)にもノミネートされるなど高い評価を得ている。プリシラだけが知るエルヴィスのプライベートな側面を演じたのは、ジェイコブ・エロルディ(「ユーフォリア/EUPHORIA」シリーズ(TV・19〜))。魅力的で華やかで、アーティストとしての葛藤と傷つきやすい心を抱えた、恋人エルヴィスを好演した。シャネル、ヴァレンティノによる衣装が彩る華やかな恋に隠された孤独。美しく精巧な美術や、Phoenixによる音楽が、60〜70年代の空気を伝える。全米ではA24が公開、そのファッション性と話題性で多くの女性観客を魅了し、『ロスト・イン・トランスレーション』、『マリー・アントワネット』に次ぐ大ヒットを記録している。

14歳のプリシラは、世界が憧れるスーパースター(エルヴィス)と出会い、恋に落ちる。彼の特別になるという夢のような現実…。やがて彼女は両親の反対を押し切って、大邸宅で一緒に暮らし始める。魅惑的な別世界に足を踏み入れたプリシラにとって、彼の色に染まり、そばにいることが彼女のすべてだったが…。(公式ウェブサイトより)





<2024年4月14日 劇場鑑賞>

 少し前に「エルヴィス」は見ました。私はプレスリーの名前は知っていても、真剣に音楽を聴いたことはなくて、でも多種多様なそのファンの多さから「よほど斬新な歌い方をしたのだろう」くらいに思っていました。しかし、映画を見て、彼にはどこかセクシュアルなイメージがあったことを知り、少し驚いたのでした。身体(足とか腰とか)を振って歌い、それに女性たちが熱狂するシーンで「そうだったのか」って。そしてその映画の中にもプリシラは出ていたはずなんですが、アホな私はまったく記憶にないわけです。本当にアホだ。そこをきちんと覚えていれば、今作と比較できたのに。

 ということで、今作です。エルヴィスはスターでしたが、一定の年齢になると兵役に行かねばなりません。そして西ドイツの基地に勤務しているときに、プリシラと出会うのです。プリシラのお父さんも軍に勤めていたのですね。当時、エルヴィス24歳、プリシラ14歳。女性の方が10歳若いなんて珍しくもないことでしょうが、何と言っても彼女は14歳。日本で言えば中学生です。いくら彼女の父親の言いつけを守ったと言っても、ここは少し疑問に思いました。もちろん、彼女も年齢よりはしっかりしていたのでしょうけれど、ちょっとどうなんでしょうね。

 そして、愛し合う二人は後に結婚。成功している夫を持つと、お金の心配はないのでしょうが、まだ自我が確立していなかった彼女は、だんだんと「自分は自分」という意識を持つにつれ、スターの愛玩物でいることに疑問を持つ・・・そんな映画です。当たり前と言えば当たり前な話ですね。自分の世界を持つ前に、華やかな世界で(夫好みに)着飾ること、家で夫を待つこと、夫が常にゴシップにさらされていること、それが当たり前になってしまうと、それにうまく順応できる人は一生贅沢な暮らしができるだろうけれど、そうではない人は次第に苦しくなってきますよね。

 監督はファッションアイコンのソフィア・コッポラ。さすが、華やかで粋を極めた映画になっていました。女性の自立と言う観点からは少しインパクトの弱い映画でしたが、画的にはまさに”映画”な感じでした。
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