mixiユーザー(id:12923117)

2023年09月23日11:16

188 view

『キリング・オブ・ケネス・チェンバレン』感想

〜モーガン・フリーマンが製作総指揮を務め、無実の黒人男性が白人警官に殺害された実在の事件を映画化したサスペンス。殺害までの90分間を実際の事件とほぼ同時間のリアルタイム進行で描き出す〜<映画.comさんより>
〜2011年11月19日午前5時22分。双極性障害(躁うつ病)を患う黒人の元海兵隊員ケネス・チェンバレンは医療用通報装置を誤作動してしまった。その後まもなく、白人の警官が到着した。ケネスは緊急事態ではなく、間違いであると伝えたにも関わらず、警官には聞き入れてもらえない。家のドアを開けるのを拒むケネスに対して、警官は不信感を抱き、更には差別的な表現で侮辱し始める。そして、警官到着から90分後の午前7時、ケネスはドアを壊して入ってきた警官に撃たれ、死亡する。何の罪も犯していないケネスは、なぜ警官に殺されなければならなかったのか。今こそ知るべき世界の実態がここにある。
〜<公式HPより>

フォト


                     フォト


「私たちは、あなたの安否確認に来たんです。大丈夫ですか?」
そんな警官たちに、それからしばらくして殺されることになろうとは。

患者を守るための医療用通報装置が、逆に患者を死に導くことになってしまったという悲劇。

主人公のケネスは元海兵隊員で、双極性障害(躁うつ病)を患い、心臓にも問題を抱えている。

医療用通報装置の誤作動で、ケネスのところやってきた3人の警官はいずれも白人。
(あとで増員されるが、そこには黒人警官もいた)
3人のうち1人ロッシは元中学教師で、まだ新米の警官。
だが、新米ゆえか、彼だけはまともな倫理観を持った人物として描かれる。

安否確認のルールなのか、警官たちはケネスの部屋に入りたがる。
だが、ケネスは彼らを入れようとはしない。
そこに疑いが生まれて、ドラッグか、はたまた、何か怪しいものを隠しているのでは?と思われる。
実はケネスは以前、誰かに不法侵入されたらしく、その時、靴を盗まれる被害に遭っていた。
それゆえに知らない人間は中に入れたくないのだ。

警官たちのイライラは募り、無理矢理ドアをこじ開けようと話が進む。
ロッシは、それはオカシイと、自分が窓からケネスと交渉して、中に入り、それで確認してくるからと行動に移す。
観客は、その提案に一時、ホッとする。
ロッシの思いやりのある話し方に、ケネスの心も動き、ようやく解決すると思いきや・・・事態はとんでもない方向へ。

※予告編
https://youtu.be/8OCL7cb6A18

同じ建物に住む住人が集まってきたり、姪が来たり、家族から電話が入ってきたり。
その間にも、警官の行動はますますエスカレートして、しまいには、差別発言まで。
「知るかよ、くそったれのニガ―」

ケネス「あぁ〜〜〜、オバマ大統領」

終盤、姪が警官からの被害に遭っているからと警察に通報しようとするシーンにはもう絶句。

最後に流れて来る実際の音声がダメ押し。
そして、これだけの明らかな不正の証拠があっても、関係する警官を有罪にすることができなかったという事実。

確か『デトロイト』っていう映画でも、こういう気持ち味わったかも。
怖い。あり得ない。理不尽すぎる。

83分という短い作品です。どうかご覧下さい。
どうしてこうなってしまったのか?いつになったらこういう事件は無くなるのか?
ひたすらやるせない余韻が残りました。4つ☆
10 10

コメント

mixiユーザー

ログインしてコメントを確認・投稿する

<2023年09月>
     12
3456789
10111213141516
17181920212223
24252627282930

最近の日記

もっと見る