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2023年09月04日12:44
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『エリザベート 1878』感想
〜「ファントム・スレッド」のビッキー・クリープスが19世紀オーストリアの皇妃エリザベートを演じ、2022年・第75回カンヌ国際映画祭「ある視点」部門で最優秀演技賞に輝いた伝記ドラマ。ヨーロッパ宮廷一の美貌と称されたエリザベートの40歳の1年間にスポットを当て、若さや美しさという基準のみで存在価値を測られてきた彼女の知られざる素顔を大胆な解釈で描き出す〜＜映画.comさんより＞
〜ヨーロッパ宮廷一の美貌と謳われたオーストリア皇妃エリザベート。1877年のクリスマス・イヴに40歳の誕生日を迎えた彼女は、コルセットをきつく締め、世間のイメージを維持するために奮闘するも、厳格で形式的な公務にますます窮屈さを覚えていく。人生に対する情熱や知識への渇望、若き日々のような刺激を求めて、イングランドやバイエルンを旅し、かつての恋人や古い友人を訪ねる中、誇張された自身のイメージに反抗し、プライドを取り戻すために思いついたある計画とは——〜＜公式HP＞
原題は『Corsage』＝フランス語でコルセット。
胸につける飾りのコサージュだとばかり・・・。
平均寿命が40才だったという時代の、エリザベートの40才前後の１年間。
冒頭、浴槽の中で、息をこらえているエリザベート。心配そうに見守る侍女たち。
そのあとの、コルセットを限界まできつく締めてもらうシーン、その２つだけで、エリザベートの性格と当時の彼女が置かれた状況がわかるようになっていて、上手いには上手い。
記念式典で、気絶したフリ。
気がおけずに話せるいとこには、本音を話せる。
娘にはハンガリー語で話すことを求める。
精神病院への訪問。そこには檻に入れられている女性が２人。
乗馬を好むエリザベート。きっと馬に乗っている時は自由を感じられたのよね。
でも、ある時、愛馬から落馬して、馬は脚が折れてしまい、銃殺されてしまいます。
ショックを受けるエリザベート。おそらく自分の体の一部のような存在だったんだと。
あとは、水泳にフェンシング。
ある時、皇帝から「何か望むものは？」と聞かれて、こう答えるエリザベート。
� 屮戰鵐�ル虎」
�◆崟鎖隻賊，僕畫紊鯀�って」
後半、もう一度出てくる精神病院では、温浴療法が取り入れられていました。
水温は32℃設定。えっ？体を布でくるまれた２人の女性がそこに浸かっています。
1人は、不貞を働いた女性。もう1人は、子どもを失くした女性。
私、エリザベートの云々よりも、このシーンの方が印象に残ったかも。
個人的に、面白味を感じるようになったのは、エリザベートがヘロインを愛用するようになってから。
侍女を自分の影武者にしたり、長い髪をいきなり切ってしまったり、夫と仲良く話していた若き女性に「皇帝の愛人になって優しくしてあげて」と頼んだり。
あと、登場したワンちゃんたちが美しかった。
最初は、多分、グレートデン２匹。次が、ダルメシアン２匹。
（以前、ダルメシアンを飼ってたから、いきなり情が沸いた）
※予告編
https:/
途中『スペンサー ダイアナの決意』と重なったわ〜。
あちらは、数日間。こちらは、１年間。
皇帝「君は象徴であればいい」
つまりは、余計なことには関わるな。発言するな。ただ美しくいろ。
そんな中、劇中差し込まれるそのモノクロ映像は、エリザベートの本心のようで、興味深い試みでした。
今作のアイディアを監督に持ち込み、製作総指揮も兼ねたヴィッキー・クリープス。
『ファントム・スレッド』にいきなり出てきた時から、実力派の女優さんだと思っていたけど、今作で、その確信が得られた。
これからも、あまり商業的な作品には出ないでほしいな、なんとなく。
ちなみに、彼女はルクセンブルク出身で、ルクセンブルクの公用語を調べてみたら、フランス語、ドイツ語、ルクセンブルク語の3言語で、英語はビジネス言語として、広く使われているとのこと。
今作では、ドイツ語、ハンガリー語、フランス語、英語が出てきたから、ヴィッキーは、ハンガリー語は学ぶ必要があったのね。
浴槽から始まって、プール、湖、そして、あのエンディング。なるほどね。
フランスのシンガー、カミーユの楽曲が、なかなかインパクトがあって頭に残る。
（あと、ハープで演奏されていた曲はストーンズだったとは。知らなかった）
今作、海外での評判が良かったので、かなり期待していたんですが・・・ところどころは面白かったけど、それほど響かず。
でも、全体的にアートしてるし、丁寧に作られてはいます。
ただ、日頃から人間味あふれる作品が好きな私にとっては、ちょっと物足りなかったという感じです。3.4☆
〜ヨーロッパ宮廷一の美貌と謳われたオーストリア皇妃エリザベート。1877年のクリスマス・イヴに40歳の誕生日を迎えた彼女は、コルセットをきつく締め、世間のイメージを維持するために奮闘するも、厳格で形式的な公務にますます窮屈さを覚えていく。人生に対する情熱や知識への渇望、若き日々のような刺激を求めて、イングランドやバイエルンを旅し、かつての恋人や古い友人を訪ねる中、誇張された自身のイメージに反抗し、プライドを取り戻すために思いついたある計画とは——〜＜公式HP＞
原題は『Corsage』＝フランス語でコルセット。
胸につける飾りのコサージュだとばかり・・・。
平均寿命が40才だったという時代の、エリザベートの40才前後の１年間。
冒頭、浴槽の中で、息をこらえているエリザベート。心配そうに見守る侍女たち。
そのあとの、コルセットを限界まできつく締めてもらうシーン、その２つだけで、エリザベートの性格と当時の彼女が置かれた状況がわかるようになっていて、上手いには上手い。
記念式典で、気絶したフリ。
気がおけずに話せるいとこには、本音を話せる。
娘にはハンガリー語で話すことを求める。
精神病院への訪問。そこには檻に入れられている女性が２人。
乗馬を好むエリザベート。きっと馬に乗っている時は自由を感じられたのよね。
でも、ある時、愛馬から落馬して、馬は脚が折れてしまい、銃殺されてしまいます。
ショックを受けるエリザベート。おそらく自分の体の一部のような存在だったんだと。
あとは、水泳にフェンシング。
ある時、皇帝から「何か望むものは？」と聞かれて、こう答えるエリザベート。
� 屮戰鵐�ル虎」
�◆崟鎖隻賊，僕畫紊鯀�って」
後半、もう一度出てくる精神病院では、温浴療法が取り入れられていました。
水温は32℃設定。えっ？体を布でくるまれた２人の女性がそこに浸かっています。
1人は、不貞を働いた女性。もう1人は、子どもを失くした女性。
私、エリザベートの云々よりも、このシーンの方が印象に残ったかも。
個人的に、面白味を感じるようになったのは、エリザベートがヘロインを愛用するようになってから。
侍女を自分の影武者にしたり、長い髪をいきなり切ってしまったり、夫と仲良く話していた若き女性に「皇帝の愛人になって優しくしてあげて」と頼んだり。
あと、登場したワンちゃんたちが美しかった。
最初は、多分、グレートデン２匹。次が、ダルメシアン２匹。
（以前、ダルメシアンを飼ってたから、いきなり情が沸いた）
※予告編
https:/
途中『スペンサー ダイアナの決意』と重なったわ〜。
あちらは、数日間。こちらは、１年間。
皇帝「君は象徴であればいい」
つまりは、余計なことには関わるな。発言するな。ただ美しくいろ。
そんな中、劇中差し込まれるそのモノクロ映像は、エリザベートの本心のようで、興味深い試みでした。
今作のアイディアを監督に持ち込み、製作総指揮も兼ねたヴィッキー・クリープス。
『ファントム・スレッド』にいきなり出てきた時から、実力派の女優さんだと思っていたけど、今作で、その確信が得られた。
これからも、あまり商業的な作品には出ないでほしいな、なんとなく。
ちなみに、彼女はルクセンブルク出身で、ルクセンブルクの公用語を調べてみたら、フランス語、ドイツ語、ルクセンブルク語の3言語で、英語はビジネス言語として、広く使われているとのこと。
今作では、ドイツ語、ハンガリー語、フランス語、英語が出てきたから、ヴィッキーは、ハンガリー語は学ぶ必要があったのね。
浴槽から始まって、プール、湖、そして、あのエンディング。なるほどね。
フランスのシンガー、カミーユの楽曲が、なかなかインパクトがあって頭に残る。
（あと、ハープで演奏されていた曲はストーンズだったとは。知らなかった）
今作、海外での評判が良かったので、かなり期待していたんですが・・・ところどころは面白かったけど、それほど響かず。
でも、全体的にアートしてるし、丁寧に作られてはいます。
ただ、日頃から人間味あふれる作品が好きな私にとっては、ちょっと物足りなかったという感じです。3.4☆
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