日本でも、夏季休暇は、各自取得の企業もあれば、1週間〜10日程会社を閉める企業もあるわけです。
何をもって、長い短いというのでしょう。
日本は祝日の数では、16日と、世界トップクラスになるわけです。
フランスは?というとう、11日です。
1週間夏季休暇のある会社であれば、この差5日を加味すれば、連続していないだけでフランス並みには休んでいるとも言えるわけです。
因みに、欧米で見ると、イタリア12日、フランス、ドイツ、米国11日、イギリスに至っては、8日ですよ。
また、日本の場合、祝日と日曜日が重なると振替休日となるわけですが、フランスは、振替休日は無いんですよね。
また、米国は、振替休日になる祝日は、11日中4日だけだそうです。
適宜飛び飛びで休みがありその大半が連休になる日本に対して、ほぼ連休が無いのが諸外国になるわけです。
こまめに休むか、ドカッと休むかの違いなわけですよ。
また、夏季休暇を有給に含めない日本に対して、有給で処理するフランスやその他の国々があるわけです。
年間の有給休暇取得率で、日本は少ないという煽る話が出てくるわけですが、有給に含まない日本と、有給で取得する諸外国を比べるのも、あまりフェアな話ではないと思うんですよね。
その辺りに触れる事無く、彼是語るのって、どうなの?と思ってしまうわけですよ。
因みにフランスの有給休暇は、年間25日だそうで、これに祝日が入って36日になるそうです。
同じ基準で語ると、日本は20日で、祝日が16日ですから、同じ36日になるわけです。
実質は、振替休日ゼロのフランスに対して、漏れなく振替休日が付いてくる日本を比べると、日本の方が、多いと言えるわけですよ。
有給休暇の取得率は?というと、フランスは83%で、日本は50%程になるわけです。
ここで初めて、え?という話になってくるわけですよ。
ですが、各企業で有給とは別に付与される夏季休暇があるわけですよね。
日本の場合、平均で、4.4日の夏季休暇が付与されているそうです。
また、年末年始休暇もあるわけで、こちらは一般的な企業なら、5日でしょうかね?
となれば、年間で9.4日、有給とは別に付与されているわけで、この消化は、ほぼ100%に近い数字になるのではありませんかね?
平均有給消化日数 10日 + 祝祭日 16日 + 夏季冬季休暇 9.4日=35.4日
となるわけですよね。
フランスの消化率を鑑みれば、長期のバカンスこそ無いものの、フランス以上に休んでいるわけですよ?
日本の有給取得率が伸びないのは、日本特有の企業付与休暇と、先進国トップ水準の祝祭日があるからなのではありませんかね?
因みに日本との比較で出てくる欧米のクリスマス休暇ですが、これも有給処理なんですよね。
夏のバカンスで2週間、クリスマス休暇で、10日、有給休暇を使うわけですよ。
会社で付与される盆休みと、正月休みのある日本が、果たして休んでいないのか?と言えば、違う様な気がするんですけどね。
兎角日本を下げたい人達が居らっしゃるわけですが、前提を開示しない、或いは、整えないでする話って、だいたいこんな感じなわけですよ。
日本では休暇は、未だにご褒美として捉えられているという話があるわけですが、これは確かにあるわけです。
休日、休暇、休業と、休みの日にはそれぞれ名前が付いているわけです。
それぞれ意味が変わるわけですが、総じて「休み」という言葉で括ってしまうわけですよね。
休日は、法律で定められてた労働させてはならない日です。
休暇は、企業が設定るする労働免除日です。
休業は、会社と雇用契約を維持したまま業務を行わない事を言います。
問題は、有給休暇の説明で、
休んでも給料が保証される日
という説明をしているサイトや、解説が大半なわけですよ。
休暇の定義は、労働の免除日ですよ?
会社が給料を補償し、労働を免除する日=有給休暇
ですよ。
因みに生理休暇は、法律で認められていますが、単に本人の申請により会社が労働の免除を義務付けられている日で給与の補償は法律で求められていない日です。
同じような事を言っているわけですが、意味合いは、大きく異なるわけですよね。
給与補償のある休日
給与補償のある労働免除日
この二つが、同じ意味として受け止めてしまう人達が居るわけですよね。
これが、問題なのではありませんかね?
給与補償のある労働免除日だから、取らせるのは、会社の義務という話が成り立つわけで、そういう説明をしないから、企業も労働者も勘違いするのではありませんかね?
一点だけを切り取ってみれば、諸外国に比べて日本の労働者は過酷なように見えてしまう部分は多々あるわけです。
ですが、その制度全般で観た場合、必ずしもそうでない所は多々あるわけです。
他国よりも長けている部分に触れる事無く、不遇な箇所だけを正す事は、正しい事なのでしょうかね?
隣の芝生は青く見える物ですが、青い部分だけを探して青い青いと言うのは、違う気がします。
■日本の夏休みなぜ短い?バカンス大国フランスとの違いとは
(朝日新聞デジタル - 08月18日 18:07)
https://news.mixi.jp/view_news.pl?media_id=168&from=diary&id=7529814
あっという間に終わってしまう日本の夏休み。なぜ、海外では年次有給休暇(有休)を取ってバカンスに行ける国があるのか。労働法に詳しい九州大の野田進名誉教授に聞いた。
【写真】なぜ短い日本の夏休み 休めないのは「恥」のバカンス大国との違いは
野田さんが有休を取りやすい国として挙げるのが、「バカンス大国」として知られるフランスだ。1936年に通称「バカンス法」が成立、1年ごとに原則として連続した2週間の有休をとることを法律で保障している。
当時フランスでは反ファシズムのもと、分裂していた政党や労働組合が団結し、人民戦線の政府が誕生。政府、使用者団体、労働組合の間で調整が行われたことが、バカンス法成立の背景にあった。
フランスでは徐々に法定の有休期間が延び、現在は最低5週間の有休が保障され、そのうち2週間は必ず連続して夏に取得できるよう定めている。
一方、日本の有休を規定しているのは47年に制定された労働基準法だ。その後も休暇制度は大きく変わっていない。休暇が取りにくい日本の状況について野田さんは、休暇は権利ではなくごほうびという発想がいまだに残っていると話す。(岩田恵実)
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