「俺の若い頃は目一杯趣味を楽しんでたのに、最近の若い奴らは趣味が無いんだよな〜」
なんてな事を言ってボヤいている先輩社員の方々がいらっしゃますよね。
ただ若い世代の『趣味が無い』というのを額面通りに受け取らない方がいいですね。
というのも、上司から
「君は、何か趣味とかあるの?」
と聞かれた時、若者の頭の中では
『釣りとか、ランニングとか、麻雀とか、ラーメン食べ歩きとか好きだけど、
この人に誘われたら面倒だしな・・・』という思考が駆け巡った挙げ句、
「特に無いですね〜」
と答えてるわけですね。
ですからそれは『趣味が、特に無いですね〜』ではなくて
『上司に言う必要は、特に無いですね〜』という意味で答えてるという事に、
先輩社員の方々は気づいた方がいいかもしれませんね。
いつの世も『ジェネレーションギャップ』というものは存在しますが、
いわゆる【Z世代】から見た【おじさんたち】が、
メールやラインなどでよく使う言い回しというのがありまして、
これを【おじさん構文】と呼んでるそうですね。
【おじさん構文】の特徴はまず『絵文字・顔文字・記号を多用する』という事でしてね。
Z世代からすると『頑張って今時に合わせてる感がある』とか『慣れてなさそうな感じ』とか
『「ガラケーの名残?』などという印象を受けるようですね。
それから『文章中にカタカナを乱用する』というのもあります。
最後をカタカナにする使い方がちょっと古いと映るようでして、
本人としては優しく接しているつもりなんでしょうね。
『一度に送る文章が長い』という特徴もありますね。
最近の言葉の略し方を知らない上に、言いたい事を全部まとめて言ってくるのが原因でしょうが、
結局のところ『読みにくい』となってしまいますね。
他にも『それほど親しくないのに、メッセージになるといきなりタメ口』とか
『名前は【ちゃん】付けで表記する』など、様々な特徴があるようですね。
ですから上司が部下の新人の女の子に送る【おじさん構文】全開の文面というと、
『◯◯ちゃん、おはよう。毎日暑くてまいっちゃうねぴえん。
そういえば昨日やってたドラマ見たけど、ストーリーが面白くてハマりそう。
◯◯ちゃんは、今ハマってるドラマある?
ところで明日、営業部みんなで久しぶりに飲み会しようと思うんだけど、
◯◯ちゃんもどうかな?仕事慣れるまで大変だと思うけど、頑張ってね。
困った事があったら何でも相談に乗るから。
今日も暑そうだから、水分補給しっかりして、くれぐれも体調にはお気をつけください。草々』
手紙みたくなってるんですね。
これに対してZ世代のやり取りというと、
『今日ひま?』
『ご飯いこ』
『おけ!』
『何時くらい?』
『十九時に駅集合で!』
『OK』をスタンプでという、意味が通じるかどうかギリギリのラインの簡潔さなわけですね。
この感覚を会得するのは、おじさんたちにとっては、なかなかハードルが高いのかもしれませんが、
若者たちを飲み会に誘って、じっくりレクチャーしてもらうといいんじゃないですかね。
「田中君、飲み会に来る?」
「あ〜すみません。僕、その日ちょうど予定入っちゃってて」
「まだ日程言ってないよ」
なかなか前途は厳しいようですね。
微笑亭さん太
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