「マイナンバー」
このままでは我が国は世にも珍しいガラパゴス化したデジタル社会になってしまうと心配されている。現在、マイナ保険証をめぐる混乱が生じているが、そろそろガラパゴス化には終止符を打ってもらいたい。
その際、確認しておく必要があるのは次の4つである。
1、マイナンバーは、同姓同名がないデジタル上の名前だということ
2、マイナンバー制度は、そのデジタル上の名前をベースに作り上げられる。グーグルなどが持っているのと同様のプラットフォームだということ
3、プラットフォームなので、その上で働く様々なソフトによって国民が多様な利便性を享受できるようになるが、これまでソフトが社会保障と税と災害にしか認められてこなかったので享受できる利便性が極めて限られているということ
4、マイナンバーはデジタルだが、マイナカードは保険証やパスポートなどと同じアナログのカードだということ
今回の混乱がなぜ起こったのかと言えば、マイナカードを普及させるために国民みんなが使っている保険証に代替させようとしたからである。そのために保険証とマイナカードをひもづけることが必要になったが、アナログのカード同士のひもづけは基本的に手作業によらざるを得ず、間違いが生じてしまった。
それはデジタルのマイナンバーには何の責任もないことだが、国民に大きな不信感を与えてしまった。そこで、省庁横断の「マイナンバー情報総点検本部」が設けられた。その総点検作業も現状では相当程度が手作業によらざるを得ないという、笑えない事態になっている。
実は、まずやるべきことは、マイナンバーの利用制限を外して国民が多様な利便性を享受できるようにすることだ。それは、日本以外の多くの国がやっていることだ。
政府もようやく先の国会でその方向への第一歩を踏み出している。理容師など50程度の国家資格にマイナンバーの利用を広げたのだ。コンビニでの活用も検討されているという。マイナンバーのプラットフォームは、グーグルなど民間のものに比べても遜色のないものだ。それを生かして豊かなデジタル社会を築いていくことが今、求められている。
■マイナカード交付数、500万枚を過大計上 総務省、廃止分も算入
(朝日新聞デジタル - 07月13日 23:23)
https://news.mixi.jp/view_news.pl?media_id=168&from=diary&id=7487700
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