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2023年07月03日15:25

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悪意

大河ドラマ「どうする家康」を毎週みているのだが、最初からファンタジーにしようという意図が感じられたので、そういうものだと割り切ってみていた。まあ、大きな事件が史実に沿っていれば問題無かろう、と。
しかし今回の築山事件はひどかった・・あまりにひどすぎて、徳川家康のストーリーとして観るのを拒絶したくなった。
まあネットでもさんざん叩かれているので、それ以上は言わないが、今回の大河ドラマは、前作の「鎌倉殿の13人」が良すぎただけに残念でならない。特に、日本史上もっとも有名で人気の1人である徳川家康をモチーフにしているに関わらず、よくぞここまでひどくできたもんだなあ、と思う。
前作「鎌倉殿〜」は、脚本が鬼才・三谷幸喜であったというのもあるが、あまり有名ではない時代のあまり有名ではない事件や史実を、実に面白く描き上げ感情移入も物凄くできたし、内容も日本史の諸説あるなかから、選び取って脚色を加えている感じがしたので、視聴後にいろいろと調べたくなるモチベーションにかられた。製作者が、その時代の歴史をよく勉強しており、歴史に対するリスペクトが感じられ、脚色はあるものの荒唐無稽にはならないのだ。
翻って今回は、諸説ある中から選び取っているわけではなく、もう完全にありもしないストーリーをでっち上げていて、歴史ドラマとしてみれたものではない。通俗時代劇ドラマ枠でやったほうがいいんじゃないか?とさえ思うのである。これでは荒唐無稽を通り越してお花畑である。

とまあ、今回は大河ドラマのことを書きたかったわけではない。
大河ドラマや歴史本などで戦国時代などを見ていると、当時の人間て大変だったんだろうなあと改めて思うのだが、僕もこの歳になって改めて人間の怖さとかブキミさを感じている。
経験を重ねて少しは人間のことがわかり練れてきそうなものだが、逆にわかってくるほどに怖い。
戦国時代なんかは生き馬の目を抜く時代である。昨日の友が今日の敵、1つのミスで殺されるし、ミスしなくても、あらぬ噂がたてられたら最期、どんな申し開きをしても殺される。
おそらく当時を生き延びた戦国武将は、相当頭が良く運がよく、しかも現代的価値観からすると人でなしの性格をしていただろう。
昔は僕は秀吉が大好きで、その圧倒的知能で貧しい百姓の出から前代未聞の出世をしていく様が痛快だと思っていたのだが、今は、あそこまで大出世する裏側にはどこまでもあくどく残忍な性格であったという一面もみえてしまう。
「人たらし」といわれ、表面上はヘラヘラと人懐こい感じだったというが、その裏には、自分に不利益をもたらすものは容赦なく始末していくという怖ろしいほどの冷酷な野心が潜んでいるわけだ。これはもうサイコパスである。
そう考えると自分の生きている世界など、もうあまあまの甘ちゃん世界だとは思うんだが、人の心はあまりポジティブなものに満たされていない。常にネガティブが顔をだし油断するとそれに足を絡められてしまう。
僕の日常には、さすがに殺人を誘発するような深い憎悪などはお見掛けしないが、妬みとか悪意などは腐るほどみる。それが単なる利害関係のみで発生しているならまだいいが、利害関係とかそういう打算的でなくても、妬み憎悪は簡単に生まれてしまう。
そうなると、他人を邪魔したり、ありもしない噂話を勝手な憶測で流したりしていく。他人は足を引っ張る存在でしかなくなる。
僕自身は、そうはならないように常に気を付けているが、おそらく他人から見たらそういう妬みや悪意の部分が見え隠れしているだろうと思う。何気ない言葉で傷つけてしまったり、深読み勘繰りをさせてしまっているだろう、ということがよくある。
そういう意味では、いわゆる「お花畑」ちゃんは幸せかもしれないね。他人にそんな勘繰りをすることなく、ただポヤーンと表面だけみて生きているわけだから。ああいう人って「バカ」っていわれたからその言葉に怒ったとか、そういうレベルだからね。何故「バカ」って言われたのか、その背景にある心情まで思いをはせることができないから、僕なんかの何百倍を幸せだと思う。
最近、知人からフレネミーという言葉を教えてもらったんだが、フレネミーとはフレンドエネミーの略らしい。要は、友達面して近づいて行って、その人の情報をかき集め、裏でその人を蹴落とすような悪口を言いまくったりする人のことだそうだ。友達面した敵といったところか。
そういう人って結構いたりするから、早めに本質を見抜いて距離を取ればよいのだが、厄介なのが、フレネミーをやる人のほとんどが、意図してやっているわけではなく無意識でやっていること。
友達として近づいて行った時は、純粋にその人と仲良くなりたかったのだろ。仮に利害関係の間柄でも仲よくしようというのは本音だと思う。が、だんだん付き合っていくうちに、その人に対してイラっとしたり妬ましいことがあったりすると、面白くなく途端に蹴落とす方向へスライドしていく。
人のそういうところが、最近は無性に怖い。
自分自身もやっているのかもしれないなあ、と思うとさらに怖くなってくる。
ちょっとした人間不信なのかもしれないね、今。

そのフレネミーを教えてくれた人だって、結局「あの人フレネミーだから気を付けたほうがいいよ」とか忠告してくるんだ、そうやって僕とフレネミーさんとの関係を引きはがそうとしたりする。
その人自身にたいして「私が嫌いな人は孤立させてやりたい」という無意識のうちにある悪意を感じてしまう。
例えば、誰々はこんなことを言う酷い人間だってことを吹聴してくるんだが、あくまでも自分は悪くないのに相手が勝手に怒りだしてこんな暴言を言ってくるといったことを僕に言ってくる。
そもそも、そういうことをペラペラいってくる時点で僕はもはや信用できないんだが、すごーーく悪意なく無意識にやっているんだなあ、というところが見受けられ、怖くなる。
人の悪意って、それが悪い感情だから怖いんじゃなくて、悪気がなく、下手すれば自分は正義の心でやっているという勘違いのもと無意識に悪意をさらすから怖いのだ。

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