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2023年05月20日14:47

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自宅で観た映画(地獄のモーテル、料理長殿ご用心、要塞)

3本レビュー行きます!
最初の2本はジャンルは違えど「食」にまつわる作品です。

5/16(火)
「地獄のモーテル」Motel Hell(1980年)
主演 ロリー・カルホーン ナンシー・パーソンズ 
監督 ケヴィン・コナー 
スカパーの録画で鑑賞。
若い女性がバイクを走行中に事故に遭い、近くのモーテルの兄妹に助けられて泊まる事になる。
その兄妹はモーテルを経営する傍ら、畜産で自家製のベーコンやハムが美味いと評判を呼んでいた。
しかし、その原料は豚だけではなく人間の肉が使われていた。
初鑑賞は80年代くらいに、当時難波にあった大劇名画座で「ヘルナイト」と「面会時間」とこの本作のホラー3本立てで鑑賞。
「ヘルナイト」と「面会時間」は先にロードショー公開で拝見済みだったが未見の本作を目当てで行ったようなものだった。
それ以来の再見となるが、当時はそのぶっ飛んだ内容で印象に残っていた。
人肉で作ったハムベーコンを売る恐ろしい中年兄妹(妹は常に食ってばかりの巨漢)
夜中に山道を通る車やバイクに罠を仕掛けて、乗ってる者を眠らせて拉致。
そのまま、土の中に頭だけ出した状態で生き埋め(喋らないように声帯は切られる)、
フォアグラのように無理やりに餌を口に流し込み、良い状態になったら解体してハムベーコンに。
後の「人肉饅頭」などに先駆けた人肉カニバリズムもの。
設定は「悪魔のいけにえ」に近いが、こちらはブラックユーモアも入れコミカルな作風。
この生き埋めの人間フォアグラを見て思い出したのは、昔読んだ藤子不二雄の「魔太郎が来る」の人間北京ダックの回。
これとよく似てる。たまたま共通してるのか?スタッフが読んでヒントを得たのか?
こういう発想が恐ろしくも何とも可笑しくて、そこが不気味でさえもある。
後半は、その兄妹と別居してる警官の弟が事件を暴き、兄と対決するのだが、
その兄が豚の頭のマスクを被り、終始笑いながらチェーンソーで襲い掛かってくるのが強烈!
弟もチェーンソーを持ってのチェーンソー同士の格闘。
これ、「悪魔のいけにえ2」でレザーフェイスとデニス・ホッパーのチェーンソー対決より先駆けてやってるのがポイント。
監督のケヴィン・コナーは、「アトランティス7つの海底都市」や「恐竜の島」や「地底王国」などモンスター冒険活劇物を得意とする監督で、意外とこんなホラーでも異彩を放つとは。
ヒロインのニナ・アクセルロッドがキレイな女優さんで素敵だなぁと思ったら(劇中でも脱いでいる)、「ブレードランナー」のレイチェル役候補でもあった(スクリーンテストで彼女の演技がソフトの特典映像で見れる)

5/17(水)
「料理長殿、ご用心」Who Is Killing the Great Chefs of Europe?(1978年)
主演 ジョージ・シーガル ジャクリーン・ビセット ロバート・モーレイ 
監督 テッド・コッチェフ 
スカパーの録画で鑑賞。
グルメにうるさい大富豪が出している料理専門誌で、世界の4大料理長が選ばれる。
それからその選ばれた4人が次々と、個々の得意な料理法で殺される。
その4人の1人である洋菓子で選ばれた女性料理長は元夫と共に、犯人探しをする。
初鑑賞はテレビのゴールデン洋画劇場だった。それ以来の再見。
昔見た時は、腹減ってる時に見てはいけない映画と思った(笑)
全編、美味そうな高級料理がこれでもかと登場。
多分、撮影終わったらスタッフやキャストで「残りは全部頂きました」だろうなぁと羨ましく想像したりして。
選ばれた4人の料理長が、オーブンに入れられたり、水槽で水死したり、圧搾機で殺されたりと、それぞれの料理にまつわる殺され方が面白い。
その4人以外に選ばれなかった事が悔しかったのか、その料理長が殺人と見せかけた自殺行為をするのが何ともブラックユーモア。
コメディであるが、全編そんな皮肉った笑いがある。
主演はジョージ・シーガルとジャクリーン・ビセットなんだけど、
それ以上に事件の鍵を握る巨漢の大富豪役のロバート・モーレイの濃いキャラがインパクト強い。
昔、ゴールデン洋画劇場で見た時は、吹き替えが滝口順平(ドクロベエ様など)
その声がハマり過ぎていて、余計にキャラが濃かった(この作品は吹き替えで見た方が面白いかも)
監督が誰かと思えば、何と「ランボー」第一作目のテッド・コッチェフだった。

5/18(木)
「要塞」Hornets’ Nest(1970年)
主演 ロック・ハドソン マーク・コレアノ 
監督 フィル・カールソン 
スカパーの録画で鑑賞。
1944年、イタリアの小さな村をドイツ軍が占拠して親兄弟を殺された少年たち。
彼らはドイツ軍の基地であるダム破壊任務を帯びたが、1人生き残ったアメリカ兵と共に、村を占拠するドイツ兵に復讐しダム破壊を行うが…
作品自体は知らなくて、スカパーの録りだめであったのを初鑑賞。
家族を殺されて孤児となった少年たちがアメリカ兵の協力を得てドイツ軍に復讐する異色な戦争アクション。
このプロットを見て思い出したのは、以前にもレビューした事のあるジョン・ミリアス監督の「若き勇者たち」。
本作の方は平均年齢が下げられていて、舞台も時代も違うが展開は殆ど似てる。
ミリアス監督も、もしかしたらこの本作を見てたかもしれない。
銃や手榴弾の扱いが素人な少年たちは、ロック・ハドソン演じるアメリカ兵から訓練を受けてダム破壊活動を行う。
アメリカ兵からしたら仲間を失い、少年たちの復讐心を利用しようとする魂胆だが、
少年たちはダム破壊する前に、家族を殺し村を占拠したドイツ兵を襲撃したいと懇願する。
アメリカ兵は当然に任務ではないから断るが、ダム破壊に人員が必要だからと渋々引き受ける。
そこで村を占拠したドイツ兵を皆殺しにして歓喜する少年たち。
ここまでの流れが戦争アクションとしたら実に面白いんだが、逆に怖いのはそこからドイツ兵を殺すことにある種の快感を感じてしまった少年の狂気。
特にマーク・コレアノ演じるリーダー格の少年が、これまた精神的にも壊れてしまって、
最後のダム破壊でとんでもない事をやらかす。
この作品、暴力的過ぎると当時批判されたらしいが、逆に「実際の戦争はこんなもんだと」と悲劇的な結末もあり得ると暗示した点では良かったと思う。
ダム破壊シーンも緊張感あって見せ方も面白いんだが、やはり結末はやるせなくて戦争の怖さを痛感させる。
ラストのアメリカ兵とリーダー格の少年とのやり取りも良かったと思う。
過激な内容ではあったが、そういう面で印象に残る作品である。
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