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2023年05月09日07:06

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小噺0410 鳥インフルエンザ

毎年冬になって渡り鳥が飛来してくると決まって鳥インフルエンザが話題に上ります。「どこそこの養鶏場で○万羽のニワトリが殺処分された」という報道が毎日のように。
この鳥インフルエンザ、カモやハクチョウが運んできたのですけど、実はほとんどの渡り鳥が感染しているのです。

でも飛んでいる時に死んでポロッと落ちてきたりしませんよね。どうしてでしょう?
それは鳥と長年(数十万年?数百万年?)共生してきた「低病原性鳥インフルエンザ」だからです。人間にとっての風邪みたいで無害と言えます。
この低病原性鳥インフルエンザは、カラスやスズメに感染しますが概ね無害なまま(稀に重症化して死ぬ場合もありますが)。
ところが養鶏場にやって来てニワトリへの感染を繰り返すうちに変異して有害な(死をもたらす)「高病原性鳥インフルエンザ」に変わるんです。

さて、この高病原性鳥インフルエンザは基本的に人間には感染しないので心配する必要はないそうです。極めて稀に感染することもありますが、それは感染した鳥に四六時中接していた場合です。
また、感染した鶏肉は食べても大丈夫ですし、卵は生でもOK。よしんば心配でも十分に加熱すればウイルスは死滅します。

ところが鳥インフルエンザが見つかった養鶏場のニワトリはことごとく殺処分されます。健康に見える個体も感染している可能性があるから。
人間にはまず影響がないのにどうしてその養鶏場のニワトリを全て処分するのでしょう?

それは本稿0270「豚熱」と同じ理由です。鳥インフルエンザは感染力が極めて強いので、あっという間に蔓延して近隣に広がり地域のニワトリが全滅するオソレがあるのです。だから鳥インフルエンザが見つかった養鶏場のニワトリを全て殺処分することが結局は他のニワトリを救うことになるのです。
また、鶏舎で生まれた(多分に人為的な)この有害な高病原性鳥インフルエンザが自然の鳥に感染してしまうと生態系に影響を及ぼします。それを避けるためにも殺処分は必須なのです。

大量のニワトリを殺処分する方法は窒息です。30羽ほどのニワトリをポリバケツに生きたまま入れ、穴を開けた蓋をシッカリして、その穴から二酸化炭素(炭酸ガス)を注入するのです。安楽死ですな。

https://images.app.goo.gl/HjAXhcaANewqUgKK8

場合によってはポリバケツではなく海上輸送コンテナを使うこともあります。

https://images.app.goo.gl/RyZFJgzMGX78yc868

https://images.app.goo.gl/x8gdHLkab5Z9CnTm8

あるいは鶏舎そのものを密閉して行うこともあるようです。

死体は焼却され、インフルエンザが見つかった鶏舎に隣接した場所に埋められます。万一鳥インフルエンザ・ウイルスが残っていても拡散しないように。
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