今年はワーナーブラザース100年祭ということで、近所のAFIでワーナーブラザースの昔の映画をやってるので、有名な映画、民衆の敵を観てきたのよね。高校時代映画少女で映画にキネマ旬報毎月購読して映画に関することをいろいろ読んでて、ジェームス・キャグニーをスターにした映画、っていうことで。ジェームス・キャグニーみたいな背が低い+チンピラ顔のどこにもいいところがないような人間がなぜスターになれたのか?というのに興味もあったし。
ま、やっぱりわからなかったわ。チンピラ顔が1930年代は好かれたのか?とかの感じもしたわ。ってのも共演のジーン・ハーロウ。1930年にはあばずれ悪女の役でプラチナブロンド、ブロンドボムシェルとか言われてセックスシンボルだった女優。今までこの二人はドキュメンタリー系や回顧録系の映画で短いクリップで見たことあったけど、主演した長編映画の中で観るのは初めて。そのジーン・ハーロウもブスだしチンピラ顔だし猫背っぽいというか、肩が前に出てるので背中がピンとしないで姿勢悪いし、今の感覚から言ったら胸もないしお尻もペタンコだし、全然セクスィーじゃないのよね。ってか今のビヨンセやJLOやカルダーシアンの胸ドッキューンお尻もっとドッキューンってのが人工的で異常なのか?それとも黒人の体系が芸能界で見慣れてきてお尻もドッキューンじゃないとセクスィーじゃなくなったのか?
これは白黒映画をカラー化した映像で白黒とはだいぶイメージが変わっちゃうけど、このシーンが二人のチンピラ顔さ、ジーン・ハーロウのブス加減、猫背っぽさが一番わかるシーンだと思うわ。
これが1931年大ヒット作。アメリカの大恐慌が1929年に始まって、みんながどんどん貧乏になってた時代。まだまだどん底の1933年まで2年あるから、今日は昨日より悪い日、明日は多分今日より悪い日が毎日続いてた時。今まで経験したことないような25%とかの失業率、若者に至っては40%とかの失業率なので民衆の中には怒りが渦巻いてた時だと思うのよね。(これ書いてからみてみたら、失業率25%は大恐慌どん底の1933年だったわ。1931年はまだ15.9%だった。で1932年に23.6%なので『毎日毎日どんどん状況が悪くなる、恐怖の世界』って感じなのね)こんなのがよかったのか?その上、この映画プロパガンダらしく、映画の最期、ジェームス・キャグニーが殺された後で字幕が出て「どの世の中にもいるHoodlum(チンピラ・ゴロツキ)、一時はいいかもしれないけどゴロツキ(=民衆の敵)の人生はいつも同じ結末。虫のように殺されて終わる」って恐怖におののく民衆が暴動起こしたり人生ヤケになって犯罪に走るのを抑制しようとする映画だったのか?なんて思ってビックリしたわよ。
で、もう一つ、いかにも1931年ハリウッドらしいのが、映画の舞台が禁酒法時代なんだけど、ビール醸造所の経営者が闇で在庫の酒を売るためにギャングに話にくるところ。その経営者、Mr. Lehmannって名前で鼻の大きい人。ジェームス・キャグニーを見張ってどこにいるかチクるチクり役の人がチビで黒髪で鼻の大きい人、ってのがいかにも当時のハリウッドのステレオタイプで面白かったわ。
もう一つ面白かったのは、アタシの知ってたジーン・ハーロウの話がガセだった、ってこと。上のキネマ旬報の出版物の中で、3�儻�さ位の世界映画人名事典・男女優編ってのがあって(今調べたら1974年出版なのでちょうど時期的にもアタシの高校一年の時でピッタシ。アマゾンで売ってる
https://onl.la/qnjRf84)大スターは見開きの左のページ全部つかってボックス記事のように書かれてるんだけど、ジーン・ハーロウも勿論左のページ1ページ使って書かれてた。それによると、彼女病気で早く死ぬんだけど高熱が出てもお母さんが変な宗教に凝ってて医者に見せてもらえずお祈りだけで直そうとして死んだ、って書かれてたのよね。で、その宗教がイェホバの証人なのかなんなのかは覚えてないんだけど。
で、英語のウィキを見てみたら(
https://en.wikipedia.org/wiki/Jean_Harlow)全然違った。パートナーのウィリアム・パウエルが医者を読んだり病院に行ったりしてて、結局医者の診察違いで腎臓が悪くなってるのをかなり悪化するまでわからなかったらしい。
≻For years, rumors circulated about Harlow's death. Some claimed that her mother had refused to call a doctor because she was a Christian Scientist or that Harlow had declined hospital treatment or surgery
でも、これは噂でウィリアム・パウエルが最初から医者に電話したりしてちゃんと医療にはかかってた、ってことらしい。このウィキの引用先が1964年のThe Jean Harlow Storyというやつらしいので、これがキネマ旬報のがせねたのソースなのか?
いや〜、50年近く信じてたわよ、ジーン・ハーロウは宗教に凝ったお母さんに殺されたみたいなもんだ、って。こういう知識のアップデート、思いもかけないところから入ってくるのね。
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