mixiユーザー(id:6393203)

2023年03月11日17:54

47 view

イランとサウジが外交関係正常化で合意 中国が仲介 両国営通信報道

■イランとサウジが外交関係正常化で合意 中国が仲介 両国営通信報道
(朝日新聞デジタル - 03月10日 23:37)
https://news.mixi.jp/view_news.pl?media_id=168&from=diary&id=7332273

>>>>>
2016年から断交してきたイランとサウジアラビアが10日、外交関係を正常化することで合意した。両国の国営通信が報じた。両国の代表がこの日、北京で、外交再開を盛り込んだ共同声明に署名したという。中東で米国の影響力が低下するなか、対立してきた地域大国の仲介を成功させた中国の存在感が大きくなることは確実だ。

 両国の国営通信が報じた共同声明によると、声明にはイラン、サウジ、中国が署名。冒頭に「(中国の)習近平(シーチンピン)国家主席の崇高なイニシアチブに応えて」と記し、中国側が仲介したことをうたっている。

 イラン国営通信によると、両国は6〜10日、北京で協議した。声明では、互いの国で大使館を2カ月以内に再開することで合意。署名には、イランの外交政策を統括する最高安全保障委員会のシャムハニ事務局長、サウジのアイバン国家安全保障顧問、中国外交部門トップの王毅(ワンイー)共産党政治局員が参加した。
>>>>>

イランの核開発は、どの国でも嫌がるはずである。核保有はプーチン一党を見れば分かるように対抗するオプションを制限する。もしロシアが核保有国でなければモスクワは既に陥落しておりロシア兵たちみな収容所に送られているは確実である。

東アジアでは、北朝鮮が核保有なので外交は難しい。そのために開発したともいえるが、相手からすれば取れるオプションがない。北朝鮮の国境を封鎖し餓死か病死か凍死に追い込むしかないはずである。如何なる国家も歴史も、経済が基盤にある。経済が止まって動くものはない。経済は血液である。

しかし、経済の強靭性は極めて高い。最も重要であるからrobustnessは多岐に渡り影響する分だけ、何重もの調整、迂回、複製があり、完全に停止するまでは時間が掛かるし、どこかの時点からの復活も可能な作りになっている。

よって完全停止は目標たりえず、弱体化する状態を生み出す事が重要な方法となる。そういう意味では核兵器も最終的には対象の経済を弱体化する手段に過ぎない。その方法があまりに破壊的で且つエスカレーションする為に躊躇しているだけである。

恐らく中国はそのイランの核開発を懸念しない。北朝鮮の核開発にも強いアクションを起こさなかったのと同様であり、それらは、中国を利するものではあってもアメリカを利する事はないと考えている。そこまではいい。プーチンを支持する国としてイランと中国の間の結びつきに何ら不平も不満もない。

イランの核技術は北朝鮮から買うだろう。流石に中国は核技術を拡散させる気はあるまい。しかし制限付きでの保有は認める気だろう。アメリカはそれを懸念して核の傘という方針を打ち立てた。恐らく中国はそれとは異なる考えを持っている。数の制限がある限りはその核拡散を認める気だろう。コントロールされた個数の制限のある限りは管理された核拡散を認める気だろう。

ならば今回の親米のサウジアラビアが中国の仲介でイランとの外交を正常化した背景には、強い思惑があると考えるべきであろう。それはアメリカとは異なるオプションを提示されたと見るべきだ。ならばサウジアラビアにも核保有を耳打ちしたとしても不思議はない。中東で核戦争が起きた所で中国は困りはしない、それくらいは嘯いても驚くにあたらない。

しかし、核という視点でこの外交仲介を考えるべきなのか、というのは疑問に思う。これによって中国が得た利益はアメリカの影響力の弱体化という印象であって、それはトランプ大統領の新モンロー主義を見れば別に不思議はない。彼がイスラエルに働きかけたのもパレスチナの問題に興味があるからでもユダヤ人の歴史に関心がある訳でもなく、たた国内のユダヤ系資本を重視しただけだろう。

バイデン政権になって相当の見直しを模索しているし、中国との対決姿勢は鮮明に出したが、ではアメリカは本気で中国と正面衝突する気があるかは疑問だ。大統領が変われば、容易くウクライナを見捨てるだろう。その先にある事をアメリカが考えるとは思えない。あの巨大な島国はある点では周囲を海に囲まれた世界と隔離された平和ボケの国なのである。

そのアメリカがサウジアラビアとイランの関係の変化、そこにコミットしようとする中国にどのような懸念を表明するにしても、そうであるがゆえにこの両国の関係に着目したともいえる。

どのような取引があったかは不明だが、中国は相当な見返りを提示したのだと思う。それをする理由は何か、アフリカ東海岸からインドに渡る空間を、一帯一路の対象域であるが、この空間からアメリカのプレゼンスを追い出す事にあるのだろう。安倍晋三がインド洋に着目したのもこの中国の意図を把握していたからであろうし、外交の専門家は恐らく何年も前から候補のひとつとして挙げていたはずである。

しかし、直接的にいま動いているのは習近平の三期目就任と関係していると思われる。どういう思惑であれ、最優先すべきは習近平の就任の発表に合わせて中国外交筋が朝見する時の貢物である。それにサウジアラビアを選んだという事だろう。

中国がキリスト教はもとよりイスラム教にさえ全く興味を持っていないのは明らかであるし、宗教を軽々に許すような国家体制でもない。まして世界平和は戦略に過ぎない。アメリカも本心ではどんな利益に貪欲であったかは別にして、お題目では平和を掲げた国である。その点は中国も同様である。

しかし、アメリカは平和の先に自由と民主主義というものがあった。それを裏付けとして活動した。故に多くの悲劇も起きたのである。一方の中国は平和の先に立つものが何もない。理想も理念もない。そういう意味ではその掲げる理想がアジア的であると言い換えても良い。中国で始まった統治の理想と、ヨーロッパで開発された統治システムと若干異なる部分がある。

アウフヘーベン、ヘーゲルの言葉を借りるなら、現在の中国の行動は、西洋と東洋の統治の理想の統合を目指すものではあるまいか、またそういう現象が起きなければ面白みもないと思われる。

それが老人たちの野心と虚栄心の果ての結果でないのなら、世界はそうあるべきだ。

1 2

コメント

mixiユーザー

ログインしてコメントを確認・投稿する

<2023年03月>
   1234
567891011
12131415161718
19202122232425
262728293031