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2023年02月25日09:14

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その3【トークアバウトゲームブックス】ゲームブックリプレイ

※ここから先はゲームブック【トークアバウトゲームブックス】のネタバレを含んでいます。ご注意ください。


【トークアバウトゲームブックス】
booth販売ページ
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前回
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●【1】シンキングタイム1号

一旦落ち着こう。
私は大丈夫。慣れてる。行き詰まり慣れてる。

大丈夫。梧桐重吾作品だよ。

ファミ通の攻略本だよのノリで脳内で反すうし、呼吸を止めて一秒私進展ないのヤだから。

素数を数えて落ち着いたら攻略に取りかかろうか。

まずやること。それはここまでたどってきた項目のチェック。
リプレイのために、たどったルートはメモってあるある。
項目数の少ない作品だ。こうするだけで見えてくるものはある。

まだ行っていない項目とかね。

チェックしたところ、まだ行っていない項目は、13、17、23、26、27だ。
意外と多いな。

でも、1個はエンディングに使うと考えれば、残り項目は4か。
そして文章量の少ない項目27は、中身を理解してしまい、新展開からは除外された。

というのもそこ、お団子頭さんが「違う違う。向きが逆だわ」と言っている場面だったからだ。
これは、6の鍵をひっくり返して9として使ってみたという場面で、しかもそれには失敗している。
6を9にするという発想にすら至らなかった私の想像力の貧困さに呆れるばかりだが、それも結局意味はなかったようだ。

ほかに気になるところはないだろうか。

そういえば、お団子頭さんの編み物の場面、項目22に小さなイラストがある。
まさに編み物のイラストなのだが、その編み物には明らかに異質な、「片目」が貼り付いているかのように描かれているのだ。
片目だけやけにリアルで、ゲームブック「魔城の迷宮」の表紙を彷彿とさせる。

なんで目なんだ。
これはすっごく気になるポイントだぞ。

そして目といえば、思い当たる節はあった。
7匹の猿の目の数の合計だ。

項目2にて、7匹の猿の目の合計を問われて項目14へと跳ぶ。
その時私は、本当は片目の猿がいて、正しい項目は13なんじゃないの? なんて漠然と考えていた。
実はその考えが正しくて、1匹片目の猿がいる、というのを、この編みものにある片目は示しているのではないだろうか。
項目13はまだ行っていない場所だし、符号する。

でも、猿が片目という事実に私はどうやって気づくのだろう。

うーんわからん。
この作品には、わからない人のためのヒント集というものがある。
もう、それを見てしまおうか。
見てしまうしかないのか。

いや待て。見るのはもう少し粘ってからだ。
粘ろう。ネバギバだ。


●【全体】裏表紙の4人

視野をもっと広げてみることにした。
この作者のことだ。本文以外の場所にもヒントを散りばめているに違いない。

そう、表紙と背表紙だ。

まず表紙。

大きくタイトル「トークアバウトゲームブックス」とある。
「梧桐重吾」と作者名がある。
そして小さく「GOTO15」と書かれている。
梧桐重吾の読みを記しただけとも取れるが、書き方としては、15へ進め、に見える。

これは、最初から1を無視して15から始めろ、という意味に取れないこともないな。

項目15を参照する。
あ、ここ、ダイスを振り直しさせる場所だ。3と5が出たら三途の川に近づいちゃうやつ。
ダイスを2個振り2と6だった。よかった回避だ。

裏表紙を確認する。
そこにはこの作品に関わった人たちの名前が書かれていた。
@で始まっているところを見ると、Twitterのアカウントのようだ。
私が相互フォローしているきのこ女王さんの名前もある。

そしてそれよりも別の気づきが2つほどあった。

まずは、ダイスを模したデザインのところに並んでいる4つの名前。

私 @(以下省略)
髭の男 @(以下省略)
編み物をする女 @(以下省略)
そして あなた

私は察した。
これは、あぐらをかいた男から聞いた「4人でここから抜け出す方法を見つけないとな」の4人だ!!

「私」のTwitterアカウントを見に行く。
それは、マスターキー出版の編集長さんだった。

この作品は、2022年秋のゲームマーケットにて、マスターキー出版とコラボして制作したものだ。
だからここにマスターキー出版の編集長さんがいてもおかしくない。
おかしくないが、それがこの作品の主人公「私」だったとは。

ここで、登場人物としての「私」と、プレイヤーとしての「私」が明確に切り分けられた。
私が介抱される場面でもうひとり私がいたが、それは私でありながら別の私だった。

私がリプレイを書くときにお決まりのフレーズがある。

「リプレイの文中では、『プレイヤー視点』と『キャラクター視点』をあまり区別せず、わざと混在させて書くのがいつものスタイルです。あるときにはキャラクターの心情になりながら、あるときにはメタ視点から眺めつつ進めていきます。」

これだ。
まさにこの、混在する2人の私という盲点を突かれてしまったことになる。

そして、「髭の男」と「編み物をする女」も、ボードゲーム界隈の方だった。
マスターキー出版さんとの繋がりの方々だろう。
とりあえずフォローしておいた。

こうなると、あぐらをかいた男のことがちょっとだけ気にかかる。
登場場面の少なさから考えると、ただの案内役といったところかもしれない。
梧桐重吾さんかもしれない。描写はないけど髭の男だったっていう可能性も微レ存か。

いずれにせよ、裏表紙で「4人」は確定した。


●【裏表紙】マスターキーはここにある

さきほど、気づきが2つあったと書いた。
ひとつは、「4人」が誰を指していたか、だ。
そしてもうひとつは、鍵の存在だ。

そこには、マスターキー出版のロゴと思われるものが書かれていた。
それが明らかに、鍵の形をしている。
しかもしっかりと「MASTER KEY」と書かれている。

あった! こんなところに鍵があったよ!
これぞまさしくマスターキー。この鍵を使えばいいんじゃないか!

……どうやって?

……。

…………!

お団子頭さんだ!
お団子頭さんのところで、編み目をおさえる道具として、このマスターキーを使うんだよ!

……どうやって?

ここまでだった。
ここまで出かかってるのに、ここまでわかったのに、気づきは間違いないと思うのに、どうしてもこの先がわからない。
このもどかしさ! もどかしい!

時間を置いて考えても、何のアイディアも出てこない。
このマスターキーを、どうやって使ったらいいのか。

これはいよいよ、ヒント集に頼るしかないのか。

いや、まだだ。

ヒント集を使うくらいなら、先に別の禁じ手を使おう。

それは、逆引き!

つまり、未読の項目を先に読んで、そこにどう繋がるのかを推測するという禁断の技だ。
しかしもう、ヒント集を使わないのなら、それくらいしか頼れるところがない。

私は、未読項目の解析に取り組んだ。


●【13、17、23、26】未読スルーできない症候群

未読項目チェック!

まずは項目13だ。
ここは、私の推測では、7匹の猿の目の数の合計が、14ではなくて実は13だったんだよの答え合わせの部分だ。

少し読むに、眼帯を渡されている場面だ。
どうやら私の推測は合っているようだ。やはり7匹の猿のうち1匹は片目なのだろう。

次に項目17だ。
そこは、お団子頭さんとの会話だった。
マスターキーの存在が示唆されている場面だ。
どうやってここに繋がるのかはわからないけど、マスターキーの存在には自力でたどり着いたから問題ないな。

実は、知っているものと思ってそうやって軽く読み流したことが痛恨だったのだが、このときの私は気づかなかった。
特にそのマスターキーについて「その鍵自体にも穴を開けて使うんですって」という部分を読み飛ばしてしまったのは痛かった。
一度意識せずに読んでしまった部分に再びスポットを当てるのは、なかなか難しいものだ。

さあ、項目23だ。
お団子頭さんと、編みもののほつれを治している場面。
ということは、マスターキーを用いて押さえているってことかな。
編み目をおさえる時には、キーナンバーを2倍して9を加える。
逆算すると、キーナンバーは7ということになる。
つまり、マスターキーのキーナンバーは7だ。

しかし、どこから7という数字が導き出されるんだ?

文字数?

「MASTER KEY」

9文字だ。違う。
「マスター」という言葉に、7という意味が隠されているのなら、「7の鍵」ということになるが、検索しても「マスター」と「7」の関連は見つからない。

ただ、ひとつ気づいたことがある。
このマスターキーには、黒い穴の部分がある。

この穴の部分が、ちょうど、まさしく、ぴったり、ある部分に重なっているのだ。

それは、編み物に貼られた「目」の部分。
マスターキーの穴が「目」の部分にぴったり合致するのには、どんな意味が隠されているのだろうか。
しかし、そこまでだった。それ以上、思考は進まなかった。
むしろ、それに気づいてしまったために、他の可能性に気づけなくなったと言えるかもしれない。

そして最後の項目26。
そこはどうやらエンディングのようだった。
項目13に、エンディングに飛ぶだめの方法があるので、そこは問題なさそうだ。

となると、今わからないのは、マスターキーからどうやって、7というキーナンバーを導き出すか、ということになる。

もう、ここまで考えても答えにたどり着けない。
時間を空けて考えてみたが、わからない。

どうにもこうにもわからない。

私は、ついに断念した。


●【答え合わせ】マスターキーと、ん?

ヒント集を取り、目を通す。
なるべく、余分なところは見ないようにしよう。

いちばん下に、正解ルートで進む項目の順番が書かれていた。

それを見ると、想定されるルートは私が考えていたもので合っていた。
どうやってマスターキーの番号が7だと気づけるのかがわかっていないから、読む順番だけわかっても意味がなかった。

項目17に進む方法はわかった。

項目8から進める。
項目8は、出た目によって展開が変わるようになっている。
だがこの作品、ダイス目を操作できるアイテムを使っての移動も可能だ。
つまり、9を出してから「魔法のエポキシパテ」で目を1個消して移動するという方法で来ることもできる。
そしてそこには、ダイス以外の方法で来た時にはこう進めという案内が書かれている。
それに従えば、項目8から項目17へのジャンプができるようになっていた。

項目8の「それ以外」の方法については完全に見落としていた。

さあ、肝心なマスターキーから7の数字を導き出す方法だ。

それは……。

マスターキーの「穴」を実際に開けてみること!!

これは、これは、これは!!!

盲点!

というよりも!!

この解決法、私、前に一度経験してるのに!
あれでしょ。パラグラフジャンプを超えてであったよね。
なんか穴開けるやつ。あったよね。うん、あった。

マスターキーに穴を開けると、そこは、項目11の文章の一部。
カプセルトイ型時限爆弾のカウントダウンをしている場面だ。
穴の部分には、ぴったり「7」の数字が覗く。

これでこのマスターキーは、「7」の鍵になった!

私は、マスターキーの裏にぴったり重なる編み物イラストの「目」に注意が行き過ぎて、そのさらに先を見ることを怠ってしまったのだ。

こうして、最後は自力ではないものの、私は結末に向かうこととなった。
お団子頭さんと、お猿さんの間では、片目を失うに至る、誤解だったかもしれないエピソードがあった。
お団子頭さんの編み物は、お猿さんにつける眼帯だった。
そして、猿たちから、ジャンプした時の正しい行き先を聞く。

項目12、ベランダの柵の上から飛び降りたら、そのジャンプを使えば、項目26のエンディングに到達だ。

エンディングは、私が意識消失から戻ってくる場面だった。
ヒゲダンとお団子頭さんが人工呼吸をしている。
項目11の場面の再現だ。
だが、あのときと違うのは、これで私は意識を取り戻したということだ。

結局私は、転倒してそのまま気を失っていたということだったらしい。
それであんな理不尽な不思議な世界に紛れ込んでしまったのだろう。
もしかしたら、7匹の猿が登場するボードゲームとか、あるのかもしれないな。

そんなことを考えつつ、私は折本を置いた。


●【感想】降参! 悔しい!

答えを見た瞬間に痛恨!
悔しい!
これは自力で発見したかった!
でも、思考が硬直してしまっていたから、それ以上は無理だったのも間違いない。

今回も、不思議な世界に連れて行かれました。
いきなり状況に放り込まれ。
ダイス目でランダムな場面を巡り。
この作品が、脱出ゲームなのだと気づくまでしばらくかかりました。
ダイス目操作系のアイテムとか、これまでの梧桐作品とはまた違った感じのアイディアが盛り込まれていて。
クリアできなかった方の降参だけではなく、またこんな独創的な作品を作り出したという方にも降参な気分です。

あと、作中の私に別の名前や人格があるのは、梧桐作品ではいつものことなのですが、まさか実在の人物、マスターキー出版の編集長さんだったとは!
となるともしかして、部屋で気を失っているところをゲーム仲間に助けられたという今回のエピソードは、ひょっとしたら実話をもとにしているんでしょうか。
そんなことも気になってしまいました。

今回、このリプレイのラスト付近の書き方が少々ダイジェストっぽくなってしまっているのは、やっぱり自力で解けなかった部分を多く語るのは気が引けるからでしょうね。
感想も、何を書いても「悔しい!」に集約されてしまいます。

自力クリア、したかったなぁ。。。。

次回作があれば、そのときこそ!

……その前に、過去作でもプレイしていないものがあったはずなので、そちらに手を出すのもありですね。

以上で、【トークアバウトゲームブックス】ゲームブックリプレイを終わります。

うーん、残念!


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