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2023年01月06日00:05

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病院という名のゆりかご

親が子供を教育するのは当たり前の話ですが、
逆に我が子に教えられるなんて事もあるでしょうね。


「お前のところの子供、幾つになったの?」
「三歳だよ。それでね、最近気づいたんだけど、その子が
『ご飯を食べさせてもらうと楽だけど、今じゃないな〜というタイミングで口元に来る事がある。
自分で食べると、大変だけど自由だ』というような意味の事を、
少ない語彙で一生懸命説明してくれるんだけど、それは人生の真理の一つだなと思ったよ」
「なるほど。人任せで生きるか、自分の力で生きるか・・・なかなか深いね」


NHKラジオの【子ども科学電話相談】という番組に小学生の女の子から
「なぜ雨の日は『天気が悪い』というのですか?」
という質問が寄せられた事があるようですが・・・ちょっと哲学的にも思える質問ですよね。


生徒に様々な体験をさせる体験学習というのがありますが、
小学生に田んぼで田植えをさせたんですね。
すると小学五年生の女の子が、
「先生、お米の勉強って凄いよね。
お米の成長を日記で書けば【国語】だし、苗をいくつ植えるか数えたら【算数】だし、
農業の事だから【社会】だし、料理の事だから【家庭科】だし・・・」
目を輝かせながら言ったそうですが、小学生でこういう発想ができる子は素晴らしいですよね。
そのまま素直に育ってほしいと思っちゃいますよ。


子供を育てるというのは大変な事ですが、諸事情のために育てる事のできない赤ちゃんを、
親が匿名で託す【赤ちゃんポスト】というのがあります。


赤ちゃんポストの目的は、子供の命を守る事と、
人工妊娠中絶や育児が困難である社会的に孤立した状況にある女性が、
殺人や遺棄などの犯罪を選択するのを防ぐためにあるわけですね。


この【赤ちゃんポスト】が熊本市の慈恵病院に開設されてから、もう十五年になるそうですね。
育児放棄を助長するという声もありますが、
これまでに百六十一人の子供たちが命を繋いだ事も事実でしてね。


ちなみに慈恵病院は一貫して【こうのとりのゆりかご】という名称を使用していて、
自院の施設を【赤ちゃんポスト】と呼んだ事はないんですね。


院長先生は自著で
『【赤ちゃんポスト】と呼ばないで。ここは、幸福への出発点です』と述べていて、
自院の施設を【赤ちゃんポスト】と呼ばないよう訴えると共に、
子供を【棄てる場所】ではなく【救うための場所】である事を強調されてるんですね。


実際に【こうのとりのゆりかご】で命を繋いだという十八歳の男性は
「僕はこのゆりかごを通して助けてもらったし、
今の幸せな生活があるので感謝の気持ちでいっぱいです。
賛否両論分かれる中で、大きなものをこのゆりかごは負っていると思ってます」
と言ってましてね。
賛否両論あったとしても、やはり必要なものなんでしょうね。


「俺もね、実は捨てられたんだよ」
「えっ、赤ちゃんポストに?」
「いや、五十二歳の時だよ」
「それ、嫁に捨てられたんだろ」


そのうち、増えすぎたウーバーイーツの配達員を捨てにいくポストができましてね。
通称【ウーバー捨て山】なんて呼ばれたりするんでしょうね。


微笑亭さん太

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