今年も、一年で一番難解なレースの時期がやってきました。
どんな馬なのかがよくわからない。そんな馬ばかりが集まる
このレース。しかも牝馬戦となるとなおのことね。
第74回 阪神ジュベナイルフィリーズ (Ｇ��)
阪神競馬場 芝1,600ｍ ２歳牝 国際 馬齢
とにかくキャリア２戦目、３戦目というような馬が多いこと。
重賞実績どころか、重賞初挑戦という馬も多いこと。
これで有力馬を探そうというのだから、それは難しい話です。
実績で判断できなければ、血統で見るしかないでしょうかね。
特にこの阪神ＪＦは、来年行われる桜花賞と同じコースで
おこなわれるので、桜花賞でも通じる実力のある馬かどうか。
こういう見方をするのもポイントかと思います。
例年見ていると、桜花賞で優勝する馬や、
上位入着する馬は、阪神ＪＦでも実績のあった馬が多く、
その意味で桜花賞の結果を見た時、目立った馬の経歴を見ると、
ああ、阪神ＪＦで上位だった馬だね。
ということに気づくことも多いです。
そうすると、桜花賞の結果を見に行ってから、
タイムマシーンか何かで今の時間に戻ってこられると最高でしょうけど、
それはもはや予想ではないですよね。
実は個人的に気になっているのは、初年度産駒から２年連続で、
Ｇ�鞠呂鯒攴个靴討い襪箸いΑ▲后璽僉室鏖看呂�います。
その馬の産駒が、今年もＧ�気鮴�することができるかというところ。
ここで早速Ｇ�祇�覇を挙げてしまうと、初年度から３期連続で
Ｇ�祇�覇馬を生み出すことになるので、
その意味では、ぜひともある２頭に注目したいところなんです。
5枠9番 リバティアイランド
ドゥラメンテ産駒です。まずはその点だけでも、
一番優勝してほしいと思う馬ですね。
このドゥラメンテですが、皐月賞とダービーを制して２冠。
そのうえ生涯成績でも９戦５勝２着４回と、
一度も３着以下になったことがなかったという名馬です。
Ｇ�気盪�月賞とダービーの他に宝塚記念とドバイシーマクラシック
にも出走しており、どちらも２着という成績をあげています。
しかもそのドゥラメンテの父はキングカメハメハであり、
母は何とエリザベス女王杯２勝のアドマイグルーヴ。
当然その母がエアグルーヴという、まさにどこぞの国の、
王子様とでもいえるような超良血馬でした。
そんな超良血馬が、その血の能力を爆発させて、優勝か、
準優勝しかしたことがないなんて成績をあげるのですから、
そりゃ、血統的な魅力としては最高レベルですよね。
さらに種牡馬としての成績は、初年度産駒から２年連続で、
Ｇ�鞠呂�誕生するという成績。これはディープインパクト以来の快挙です。
このレースでこの馬が優勝すると、３期連続になるので、
まだディープインパクトの記録の方が上ですけど、
その記録にしっかりと追いついていってほしいところです。…とはいえ、
残念なことにこの馬のあと残り２期で終わってしまうのですけど。
ドゥラメンテの急逝というあまりにショッキングなニュースもあり、
だからこそ、産駒から毎年Ｇ�鞠呂�生まれたよという実績を、
是非とも残してほしいです。
リバティアイランド自身の話に戻ってくると、前走はアルテミスＳで
２着だったという点が大きく光ります。
このアルテミスＳというレース、後述すると思いますが、阪神ＪＦへ
向かうレースの中で、とてもその実績を重要視するべきレースです。
このレースの上位馬は全て要注意というレースなんですね。
このレースで２着ということ自体、父馬に関係なく目を離しては
いけない馬と言えます。
8枠16番 ドゥーラ
名前を見ると、もうおわかりでしょう？
ドゥラメンテ産駒のもう一頭です。
こちらはすでに重賞レースを制している馬で、
札幌２歳Ｓ(札幌Ｇ�掘┝�1,800m)の優勝馬です。
札幌２歳Ｓの優勝馬というだけで、意外と侮れないです。
過去に札幌２歳Ｓを制した馬というと、
まずはこの阪神ＪＦとのつながり考えた場合、
一昨年のソダシがこの札幌２歳Ｓの優勝馬でした。
そこから前述のアルテミスＳ優勝というステップを踏んで、
阪神ＪＦで見事優勝を遂げました。
あの白毛馬も、その重賞デビューが札幌２歳Ｓだったわけです。
他にも、昨年の皐月賞馬のジオグリフ。
宝塚記念とＪＣ優勝のアドマイヤムーンや、
ダービー馬になった２頭、ロジユニヴァースとジャングルポケットも、
札幌２歳Ｓで優勝しています。
(ちなみにジャンポケの札幌２歳Ｓは、私札幌で見たんですよね)
とにかく、札幌２歳Ｓを優勝した馬というだけで、
将来的にもＧ�鞠呂箸靴毒�発しうる要素のある馬ということ言え、
実力を十分に備えた馬だと言えます。
父は前述の通りドゥラメンテ。その父はキングカメハメハですので、
もちろんキングマンボ系にあたります。
母父がキングヘイローなんですよね。ここもまた魅力で、
キングヘイローということはダンシングブレーヴ産駒です。
父系がキングマンボ系で母系がダンシングブレーヴ系(リファール系)
という組み合わせですから、距離としてはわりと長い距離までもちそう。
その能力をいかしていければ、来年のオークス馬候補にもなりそうです。
８枠1８番 ラヴェル
ラヴェルといえば、モーリス・ラヴェルでしょうかね。
あの有名な「ボレロ」ですね。私も好きな曲なので、
作曲家ラヴェルの名を冠するなんて、素敵な馬だなと
感心してしまいます。
ネーミングの素晴らしさもさることながら、この馬が先ほどの
アルテミスＳ(東京Ｇ�掘┝�1,600m)の優勝馬です。
前述の通り、このレースの上位入着馬は、この阪神ＪＦ勝率も
非常に高いです。またこのレースの優勝馬ともなると、
その後のレースでも、実績を残している馬が多く、
未来の名牝の登竜門といえるようなレースになりました。
東京のマイルコースなので、わりとタフなレースを強いられる
ことが多いのだろうと思われ、生半可な実力では、
このレースで勝ち切ることはできないのでしょうね。
ですので、アルテミスＳ優勝馬というと、
昨年のサークルオブライフ、一昨年のソダシと、
２年連続で阪神ＪＦを制しています。
さらに過去にさかのぼると、阪神ＪＦを優勝後、
エリザベス女王杯を連覇したラッキーライラック。
海外Ｇ�気篏媾�グランプリ両制覇を達成したリスグラシューも、
このアルテミスＳの優勝馬でした。
ですので、このラヴェルもそんな伝統のあるレースを制している
馬というだけで、その実力はこれら名牝に匹敵する。
そういっても過言ではないのだと思います。
父はなんとあのキタサンブラックです。キタサンブラックの父は
ディープインパクトの兄にあたるブラックタイド。
父母同じくサンデーサイレンスとウインドインハーヘアー。
つまり、ほぼその血統はディープインパクトと同じということですね。
母父がダイワメジャーですので、サンデーサイレンスの３×４の
インブリードになりそうな感じですけど、
父系が自在脚な感じ、母系が中距離タイプという脚質。
マイルから中距離以上にも対応できそうな感じです。
この馬も来年の桜花賞でも期待の一頭になりそうですね。
8枠17番 ウンブライル
マイルＣＳ優勝を優勝したステルヴィオの妹(全妹)になります。
ステルヴィオの全妹ということは父がロードカナロアということですので、
それだけでも脅威を感じる存在ですね。
重賞初挑戦ですが、オープン特別のもみじS(阪神；1,400m)では、
重賞のファンタジーSでの決勝タイム並みのタイムを出して優勝しています。
重賞経験はなくとも、ラヴェル同様まだ負けのついていない馬ですし、
無敗のＧ�鞠呂砲覆譴覯椎柔�を残している馬の一頭です。
18頭の内、無敗馬というのは4頭しかおらず、
そのうち重賞優勝もしている馬はラヴェルしかいません。
オープン特別の優勝まで経験しているとしたら、この馬ともう一頭いますが、
レース実績の面で見ると、阪神の1,400mを経験しているという点で、
この馬の方が、やや経験値が上という感じもします。
それにステルヴィオの全妹ですからね。
再三述べている通り、ステルヴィオの全妹です。
父がロードカナロアですので、キングカメハメハを経由するキングマンボ系。
母父がファルブラヴというこれまた力のある血統。
母系がスタミナを重視した血統になり、父はクラシックでもいける血統です。
マイルだけではなく、この馬もオークスの距離で力が出せそうな感じです。
6枠12番 リバーラ
ファンタジーS(阪神Ｇ�掘┝�1,400m)を優勝した馬です。
このファンタジーＳも阪神競馬場のコースで競われるため、
このレースの優勝馬は、阪神ＪＦでも上位入着馬が現れます。
阪神ＪＦでの優勝馬というと、4年前のレシステンシアがいます。
その前年にも、ダノンファンタジーがファンタジーＳ優勝後に、
阪神ＪＦを制しています。過去１０年では７年前を境に、
それ以前では阪神ＪＦで１０着以上の着外が続くのに、
2016年のミスエルテ以降は、阪神ＪＦでは優勝２回のほか、
すべて４着以内という成績をおさめています。意外にも
このファンタジーＳは阪神ＪＦにつながるレースになっていて、
アルテミスＳほどではないものの、ステップレースとしての
信頼度はアルテミスＳに次ぐものがあると思いまいます。
そのファンタジーＳの優勝馬となると、ちょっと目を離せません。
父はキンシャサノキセキで、この馬自身はスプリンターです。
産駒実績もスプリンターからマイラーという活躍馬が多いですね。
でもそのさらに父にあたるのがフジキセキですので、
血統としてはサンデーサイレンスの流れを汲みます。
母系がストームキャット系にあたり、
母父のストーミーアトランティックもスプリンターなので、
このマイルまでの距離が適性距離という感じもします。
とはいえ、この阪神ＪＦは来年の桜花賞と同じコースなので、
阪神のマイルで通じるということは、来年の桜花賞候補にも
なり得るということですものね。そこは軽んじることはできません。
さて、阪神ＪＦが行われる週ということは、香港では
アジア圏最大の競馬の祭典、香港国際競争が行われます。
今年も日本から名馬たちが参戦しており、こちらも注目ですね。
芝2,400mの香港ヴァーズでは昨年の優勝馬であり、
なんとこのレースの３勝目を狙うグローリーヴェイズが参戦。
グローリーヴェイズは、このレースを引退レースだそうです。
香港ヴァーズ史上最多の３勝目をあげての引退を期待したいですね。
芝1,200mの香港スプリントでは、
一昨年の阪神ＪＦ優勝馬であるレシステンシアが参戦。
しかも今年の高松宮記念の優勝馬ナランフレグと、
今年のスプリンターズＳ優勝のジャンダルムが参戦。
驚いたことに今年の日本のスプリントＧ�気陵ゾ’呂�、
２頭とも香港スプリントに参戦するという事態に。
香港マイルでは昨年３着だったサリオスが今度こそはと出走。
同レースに今年のＮＨＫマイルＣ優勝のダノンスコーピオン。
日本のマイルＧ�詰ゾ’呂�２頭も出走します。
芝2,000mで行われるメイン競争、香港カップでは、
ドバイターフで優勝したパンサラッサに、
ホープフルＳ優勝で前走のマイルチャンピオンシップ２着の
ダノンザキッドが出走します。
先々週のＪＣにＧ�気�少なかったわけです。
これほどのメンバーが香港に集結しているとは。
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