このところこのレースは牝馬戦だという感覚ではなく、
マイラーとしての実力のあるものが挑むレース。
そんな風に変わりつつあるのでしょうかね。
第19回 ヴィクトリアマイル （Ｇ��)
東京競馬場 芝1,600m 4歳以上牝 国際 定量
考えてみると、このレースのコースは
３週間後に控える安田記念と同じコースで行われます。
昨年のソングラインもそうでしたけど、
本気で安田記念を狙う牝馬にとっては、
このレースはまさにうってつけのステップレースになります。
まずは牝馬限定でのレースで、
このコースとＧ�気箸いζ段未淵譟璽垢魴亳海掘�
この経験を生かして、混合のＧ�砧廚燹�
本当に他にも安田記念を目標にしている
牡馬のマイラーにとっては、何と羨ましいレースであることか…。
そんな風にも思えるのだと思います。
そのためか、過去１０年でこのレースの優勝馬で
そのあと安田記念に向かった馬は５頭もいて、
そのうちの４頭は過去５年以内の馬なんです。
しかもソングラインの安田記念連覇も含めて、
５頭中２頭は安田記念を制しているんですよね。
そうなると、このレースで考えることは、
このレースを目標にしている馬ではなく、
さらにその先を見据えている、すでに生粋の
マイラーとなった馬に注目することでしょう。
そんな存在が、今年も顔を出してきていますね。
6枠10番 ナミュール
ソングラインやスターズオンアースの影でくすぶっていた存在が、
ようやくここにきて開花しようとしているように感じます。
昨年のマイルＣＳ(京都Ｇ�機┝�1,600m)で優勝し、
ようやく念願のＧ�鞠呂砲覆襪海箸�できました。
その後香港マイルやドバイターフなど、
海外にも進出し、３着、２着と、なかなかの
結果を残しての凱旋レースになります。
難しいのは、この馬はオークスでも３着に食い込む割に、
昨年の安田記念では１６着。
…にもかかわらず、同年の富士Ｓ(東京Ｇ�供┝�1,600m)で、
1分31秒4の好タイムで優勝するなど、
どんな条件で強さを発揮するのか、どんな条件が苦手なのか、
今一つ分からないところがある点です。
東京のマイルコースに対する相性というのであれば、
優勝か16着かという天地程の開きがあるわけですし、
2,400mでも足がもつタフさもあるわけですし。
陣営としても、適性を見定めるのが難しい馬なのでしょうね。
それでも、このところマイルに集中して、
出し続けた結果が、今の好調さなのだとすれば、
いよいよこの路線で花を咲かせる気で来たのだと思います。
おそらく今年前半の目標は安田記念なのでしょうね。
父はＫＧ＆ＱＥＳの優勝馬、ハービンジャーですね。
この馬はデインヒル系にあたるので、ハービンジャーは、
2,400mのＫＧ＆ＱＥＳでの優勝経験をもちますが、
産駒としては中距離からマイルでのスピード能力を
期待されている種牡馬です。
でも、ナミュールが2,400mでも勝負できるのも、
この父親の影響なのかもしれませんね。
母系の方は母父がダイワメジャーです。
もちろんサンデー系で、自身も天皇賞(秋)の優勝馬です。
東京の中距離に強い産駒が多いので、多分に漏れず、
ナミュールも東京の適性が高いのだと思うのですが…。
4枠6番 マスクトディーヴァ
昨年の秋華賞ではリバティアイランドに0.1秒差の
2着にせまる活躍を見せた馬です。
正直なところこの馬の路線は、まだ揺らいでいるのかなという気がします。
父がルーラーシップなので、どの距離でもある程度
器用にこなせてしまう要素があるみたいなんですね。
しかし前走の阪神牝馬Ｓ(阪神Ｇ�供┝�1,600m)での優勝を経験し、
改めてここで、マイラーの適性を試そうとしているのではないか。
そんな風に感じられます。つまりここでの成績如何で、
安田記念を目指していくのか、宝塚記念を目指していくのか、
見極めをしてみたいという意図があるように感じます。
マイラーとしてその頂点の安田記念なのか、
阪神との相性に期待して宝塚記念なのか、
管理する側としても、楽しみの尽きない馬ですよね。
父は前述の通りルーラーシップです。
ということはその父がキンカメですので、
いわゆるキングマンボ系ということになります。
前述の通り、ルーラーシップは非常に適距離の範囲が広く、
コース適性でも、いろいろな競馬場を器用にこなす馬。
そんな印象の強い馬でしたね。
母父がディープインパクトですね。
ということは、東京にも適しているだろうと期待できますし、
ディープインパクト産駒自体は、マイラーがわりと多いです。
そんな配合から考えて、ここでマイラーとしての資質の、
見極めをしていきたいのでしょうね。
2枠3番 スタニングローズ
秋華賞(京都Ｇ�機┝�2,000m)で前述のナミュールをおさえて
優勝した馬です。つまりナミュール同様Ｇ�鞠呂砲覆蠅泙后�
この馬もオークスではスターズオンアースの2着にせまる
活躍をし、秋華賞ではそのスターズオンアースをもおさえて
優勝している馬ですので、実力は確実にある馬です。
しかし心配なのは、それ以降の活躍が鳴りを潜めてしまったことですね。
東京での優勝経験はありませんが、
前述の通りオークスで2着していますし、苦手ではないはずです。
阪神のマイルで何度か優勝している経験もあるので、
距離適性としても、マイルは適距離の範囲内なのだと思います。
ここで再び立ち上がる姿を期待したいです。
父がキングカメハメハですので、キングマンボ系ですね。
そして母父がクロフネで、フレンチデピュティ系になります。
中距離でのスピード能力が期待できる血統背景だと思います。
ただし三冠牝馬以外で、
秋華賞優勝馬がＶマイルで優勝したことがありません。
とはいっても、なぜか秋華賞場がＶマイルに出走してくることが、
非常に少ないので(Ｖマイルの歴史上でも、５頭くらい？)、
じゃあこの馬はダメだよね…という判断もできにくいです。
7枠13番 モリアーナ
前走はマスクトディーヴァが優勝した阪神牝馬Ｓで、
３着と好走することができました。
昨年はＮＨＫマイルＣでも６着まで食い込んでいて、
東京のマイルの経験もあります。
それもニュージーランドトロフィーからの転戦ですので、
このころからもマイラーとして期待されて育てられてきた馬です。
紫苑Ｓ(中山Ｇ�供┝�2,000m)で優勝し、重賞ウィナーになりました。
他にも、秋華賞ではリバティアイランドとの熱戦を
繰り広げた馬ですし、それなりに強敵との対戦経験も豊富です。
阪神ＪＦで１２着と大きく転んでしまった以外は、
ほぼ５着以内をキープしているというところが、
このメンバーの中では魅力的なところだと思います。
父がエピファネイアで、クリスエスの流れ。
この血統は長距離も多いのですけど、
母父がダイワメジャーだというところで、
東京のマイルにも強さを見せられるのではないかと思います。
3枠5番 ウンブライル
前走の阪神牝馬Ｓでマスクトディーヴァの２着だった馬ですね。
まだ重賞勝ちがないのですが、
目を引くのは昨年のマイルＣＳでの２着。
またニュージーランドトロフィーでもエエヤンの２着になりました。
強敵の揃うレースでも、食い下がっていく強さをいつも見せる。
そういう面もありながら、なかなか勝ち切れないところもある。
こういう二面性で、なかなか悩ましい存在だと思います。
父がロードカナロアだということもあり、
距離適性としては、マイルもきっと強いだろうという
期待をしてしまいます。
キングカメハメハ産駒のロードカナロアですから、
産駒には長距離をこなす馬も出てくるわけですけど、
ロードカナロア自体は名スプリンターですものね。
そして母父がＪＣ優勝のファルブラヴ。
フェアリーキング経由のノーザンダンサー系ですけど、
ファルブラヴ自身がＪＣの優勝馬ですので、
その産駒には東京巧者が多いという傾向もあります。
まだ重賞ウィナーではないというところが
不思議な馬ですし、ここで初重賞がＧ�気箸いΣ�挙も、
あり得るかもしれません。
中山牝馬Ｓを優勝し、重賞ウィナーになった
3枠4番 コンクシェル この馬もマイル路線を
ずっと歩んできた馬ですし、東京での大負けが
わりと少ない馬です。キズナ産駒ということもあり、
東京は適性が高いのだろうと思います。
昨年の阪神牝馬Ｓ優勝馬で、Ｖマイルも５着と好走したのが、
3枠5番 サウンドビバーチェ です。
秋華賞でスタニングローズの２着に食い込んでくるなど、
Ｇ�亀蕕領呂盪�っているのですけど、
もう少し活躍してもいいはずだよね…という感じの馬です。
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