ここ数年は、地方競馬での活躍実績がある馬が、
優勝を続けています。ダートで行われる地方競馬。
ここでずっと活躍し続ける馬にこそ期待が集まります。
第23回 チャンピオンズカップ (G��)
中京競馬場 ダート1,800m 3歳以上 国際 定量
開催が中京競馬場に移り、名称もジャパンカップダートから、
現行のチャンピオンズカップへと変更になってからの8回、
そのすべてでとある現象が起きているんですね。
これまでのチャンピオンズカップ優勝馬全8頭は、
チャンピオンズカップで優勝する前に、必ず一つ以上の、
地方競馬のＧ��(Jpn��)での優勝を遂げている。
最低でも地方競馬の重賞競走に出走し、勝利を挙げている。
最も直近で、地方競馬のレースに一度も出走したことのない馬で、
このレースを制したのは、このレースがジャパンカップダートと
呼ばれる最後のレースとなった第14回(2013年)の時に優勝した、
ベルシャザールまで遡ります。
そうなると、開催が中京になり、名称がチャンピオンズカップと
なったことで、地方競馬で活躍する馬が活躍しやすくなったのか…
というと、単純にそういうことでもなく、ベルシャザールの前に、
地方競馬未経験で優勝した馬は、
第7回(2006年)のアロンダイトにまで遡ることになります。
つまり、このレースがいかに地方競馬で鍛え上げてきた馬たちに、
有利なレースなのかということを物語っていると思います。
かつての砂の名馬というとカネヒキリがあがりますけど、
カネヒキリはもちろん中央と地方の架け橋的な存在としても有名でした。
このチャンピオンズカップ優勝馬というと、
他にもヴァーミリアンやエスポワールシチーも有名ですね。
これらの馬も、チャンピオンズカップに優勝してから
地方を転戦したのではなく、地方競馬のＧ�詰ゾ，諒�が先でした。
つまり砂適性が高くとも、地方競馬での経験値がどれほどなのか。
このポイントは、このレースの優勝馬探しにも重要なカギになります。
すごくわかりやすいのが昨年でした。
地方競馬の経験がない馬が2頭出走していました。
桜花賞馬のソダシとシリウスＳ優勝のサンライズホープ。
ソダシはダート経験もないままこのレースに臨み12着。
サンライズホープはシリウスＳで中央でのダートの重賞競走は、
優勝経験はありましたが、このレースでは15着。
つまり、中央のトップレベルの重賞で活躍する馬なら、
中央・地方交流戦にポッと出てきても、
対等に勝負できるとは限らないわけですね。
だからこそ、地方競馬の代表格としてここに臨んでくる馬には、
地方競馬の期待を一身に背負って、優勝という栄誉に向かうわけです。
今年はそんな地方と中央の令和の架け橋ともいえる馬が、
このレースの連覇に挑んできています。
6枠12番 テーオーケインズ
昨年は帝王賞(大井Jpn�機┘澄璽�2,000m)で優勝し、
昨年は金沢で行われたＪＢＣクラシックでは4着と敗れたものの、
続くこのチャンピオンズカップで見事に優勝。
地方競馬、中央競馬の両Ｇ�汽譟璽考ゾ，魏未燭靴泙靴拭�
今年は海外遠征も経験し、活躍の幅を広げました。
平安Ｓ(中京Ｇ�掘┘澄璽�1,900m)で優勝し、
しっかりと中京競馬場でのダート重賞の経験を積み、
昨年は4着と敗れたＪＢＣクラシックでしたが、
今年は盛岡で開催されたこのレースで見事優勝。
2年越しの悲願を達成しました。
こうして地方競馬の頂点を制した今年、
再び挑んできた中京の砂場に挑んできました。
ＪＢＣクラシック優勝馬で、このレースに優勝した馬は、
過去3頭います。ですが、連覇した馬はまだいません。
基本的にかつてのカネヒキリのように、地方競馬と中央競馬を
行き来している馬です。だからこそ昨年の中央Ｇ�気稜銅圓�、
盛岡など地方を転戦してくれるわけですから、
どこに行っても人気の高い馬です。
中央Ｇ�気鯱�覇するという快挙を引っ提げて地方を転戦すれば、
またも地方競馬を熱く盛り上げてくれることでしょうね。
父はシニスターミニスター。エーピーインディを経由する
シアトルスルー系です。この血統の魅力はスタミナの強さですね。
母父はマンハッタンカフェですので、もちろんサンデー系ですが、
その中でも特にスタミナの強いタイプという印象です。
両系とも類まれなるスタミナの持ち主ですので、心肺機能が強い
わりとタフな馬なのかなという感じがします。
５枠10番 クラウンプライド
地方競馬の重賞勝ち以上は未経験の馬です。
そうすると、最初の大前提から外れてしまうことになってしまいますが、
この馬は正直勘弁してほしいなという気がします。まだ3歳なんです。
3歳にして前走はＪＢＣクラシックに臨み、テーオーケインズに
迫ったものの、2馬身半の差で敗れて2着。
3歳馬でここまでの活躍ができたのも当然で、
この馬は3歳になった今年の当初も、いやデビュー当時からずっと、
ダートで鍛え上げてきた、生粋の砂界の新星なんです。
しかも初の重賞挑戦が、ＵＡＥのＧ�兇任△襭妝腺泥澄璽咫次�
ここでなんと、いきなり海外重賞制覇という偉業を達成します。
ちゃんと調べていないので申し訳ないでのですけど、
日本の調教馬が、重賞初挑戦が海外で、しかもその初挑戦で
優勝したというのは、アメリカの重賞を制したカジノドライヴ以来かな。
地方競馬でもＧ�汽�ラス、Ｇ�競�ラスのレースでも立て続けに2着。
でも、これも3歳馬というハンデを考えると、
いきなり古馬相手に戦って2着なので、むしろ立派です。
これから経験を積んでいけば、確実に来年はＪＢＣクラシックの
優勝候補筆頭になること間違いなしと言える馬です。
父のリーチザクラウンは、スペシャルウィーク産駒で、
主に芝のマイルを中心に活躍していた馬です。
でも不良馬場のダービーでロジユニヴァースの2着に入ったこともあり、
力のいる馬場で生きる脚質を持っていました。
母父がキングカメハメハで、母母父にはアグネスタキオンがいます。
正直なところ、この組み合わせで初めからダートに向かわせるというのは、
英断だなという気もしますが、それほど最初からダートでは
類まれなる才能を持っていたのでしょうね。
5枠9番 ノットゥルノ
またしても3歳馬ですが、こちらは地方競馬のＧ�詰ゾ，箸い�
実績を携えての参戦です。
今年のジャパンダートダービー(大井Jpn�機┘澄璽�2,000m)で
見事に優勝し、国内でダートの最強3歳馬に君臨した馬です。
正直なところ、このノットゥルノとクラウンプライドの対決を
見られるだけでも、このレースには大きな価値があります。
なんと盛り上がるレースなのでしょう。
３歳で地方競馬の最高峰を目指したクラウンプライドと、
まずはダートの最強３歳馬の座を手にしたノットゥルノですから、
いまや砂界３歳馬の２トップであることは間違いありません。
ただ前回日本テレビ杯で対戦した時は、７馬身ほど差をつけられて
しまっているので、このあたりをどう修正してくるかにかかっています。
このノットゥルノは新馬戦で力を発揮できず、
ダートの未勝利戦でようやく優勝し、そこから地方競馬に
挑戦していくようになりました。
ジャパンダートダービーの優勝が重賞初制覇で、Ｇ�欺蘊〕�。
この方面でようやく花開いた瞬間でした。
まだ成長過程にある馬ですし、これからの砂界は楽しみです。
父はハーツクライで、母父はアンブライドルズソングですね。
父系はおなじみサンデー系です。
母父はファピアノ系にあたります。わりとスピードタイプですね。
ですが、アンブライドルドの血統は、スタミナもありますし、
ダートの活躍馬も多くだしています。
7枠13番 シャマル
地方競馬の重賞で３勝挙げている馬です。
今のところ重賞の出走経験も地方競走しかなく、
今回が中央の重賞競走初挑戦ということになります。
地方の重賞で優勝している馬というと、
6枠11番のバーデンヴァイラーの方が勝率は良いです。
ですが、この馬は中央競馬の重賞になると、
一気に着外にまで落ちてしまうので、
こちらを優先してあげてみました。正直言うと、この馬の方は
中央の重賞は初挑戦なので、バーデンヴァイラーのようには
ならないと言い切れるわけではありません。
このあたりが未知数なところではありますね。
ですが、地方競馬で重賞3勝をあげている実力と、
前走はマイルＣＳ南部杯にもチャンレジしていること。
そのレースではフェブラリーステークス優勝のカフェファラオと
対戦して3着でした。もしもここで、カフェファラオを制して、
優勝などということがあれば、評価はうなぎのぼりだったでしょうね。
父はチャンピオンズカップでは2着でしたが、
ＪＢＣクラシックを2勝するなど、地方Ｇ�気�6勝もした、
地方競馬の英雄スマートファルコンです。
スマートファルコンというと、その父がフェブラリーＳと、
ジャパンダートダービーの地方・中央両Ｇ�祇�覇を達成した
ゴールドアリュールですし、父系のこの流れは、
完全に砂一族の系譜です。
そして母父がマイルＣＳ南部杯に天皇賞(秋)、そして香港Ｃに
フェブラリーＳと、芝も砂も日本でも海外でもと…
本当に様々な世界で活躍してきた名馬アグネスデジタル。
ミスタープロスペクター系の万能さを十分に受け継いだ名馬でした。
砂の専門家ともいえる父系と、砂実績も豊富な母父、
この両系から生まれたこの子は、砂のプリンスですね。
3枠5番 ジュンライトボルト
地方競馬の出走経験はないのですけど、ここ３戦、
ダートに転向してきてから、一気に勝率があがってきた馬です。
ここまで芝の準重賞や準ＯＰ戦で勝ち星があげられず、
苦しんでいたのですが、準重賞の最上位であるリステッド級の
レースに挑んできた中で、ジュライＳというダート競争を
走らせてみたところ、能力が爆発しました。
おそらく、ここで初めて「こんなに砂に強いとは」という
発見をしたのではないでしょうか。
そこから急遽砂へと転向。続くＢＳＮ賞(新潟Ｌ；ダート1,700m)
を優勝し、さらにシリウスＳ(中京Ｇ�掘┘澄璽�1,900m)で優勝。
初の重賞タイトルを手にしました。
もしかすると、ダートでは類まれなる能力を発揮するのかも
しれませんが、そのことに今まで気づかれていなかった
馬だとすると、要注意な馬かもしれません。
しかも前走のシリウスＳで中京のダートも経験済みですからね。
父はキングカメハメハ(ミスプロ系)で、
母父がスペシャルウィーク(サンデー系)です。
この組み合わせのダート馬はいないわけではありませんが、
決断に苦しむところですね。不気味な存在です。
前走宝塚記念にも出走していて１２着だったのが、
1枠1番 グロリアムンディ という馬です。
名古屋城Ｓなど、オープンクラスのダート競走で優勝
している経験はあるのですけど、重賞優勝はありません。
宝塚記念に出走するのもそうですけど、芝も砂も行ったり来たり…
というところが、またさらに読めないところなのですが、
確かにどちらかというと砂の方が強そうです。
そして先ほど少し名前を挙げた6枠11番 バーデンヴァイラー
地方競馬での優勝経験があるのですが、アンタレスＳや
シリウスＳでは15着と大敗。ここまで圧倒的な着順の差があると、
これは競馬場との相性の問題の方を考えるべきですですが…、
気持ち次第でどうとも変わるというところも…あるかな？
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