あのB&Wノーチラスの設計者が独立してオーストラリアに立ち上げたVIVID Audio。
ユニークなツノ形状は理詰めからも、一部のトラディショナルな日本のオーディオファイルには奇抜に見えるようです。
初公開のハイエンド真空管300Bアンプを使ったTHRAX AudioのパワーアンプとプリアンプでVIVID Audio GIYAシリーズ「G1 Giya Spilit」を鳴らすというので、半信半疑で試聴しました。
というのも、松本市の真空管アンプメーカー、サウンドパーツさんに言わせると、スピーカーによっては、300Bのような電圧型アンプではなく、トランジスターを多数パラッたような電流型アンプでないと鳴らないのがあると。
GIYAシリーズのトップエンドはまさに電流型のハイパワー、ハイトルクを要求するスピーカーと認識しているからです。
モノラルアンプ1台に300B真空管が6本。
入力トランス →300B真空管 →段間トランス →300B×4
さらに1本は電源のシャントレギュレーター回路にという威容にも驚きました。
トランスを多用して、そこでゲインを稼いで、真空管増幅段数は2段に留める増幅回路はまるで自分の真空管アンプ設計方法そのものです。
電源回路もダイオードより整流管も同じ思想です。
肝心の音です。
300Bそのものが、ローエンドに向かって膨らむタイプで個人的には好きな真空管ではありません。
事実、オクターブ社のJubblie 300Bというモノラルアンプに300Bを3本使っている1,320万円ものアンプ
一昨年であったか、輸入するファーレンコーディネートさんでスイス PIEGAのトップエンドスピーカーを鳴らしました。
膨らんでリズム聴き取りに難があって、物量かけても所詮300Bとしている席を立ったからです。
試聴
えええ〜 いい意味で真空管アンプの音ではないよ。
ハイスピードな即音楽信号を出力する真空管ならではのストレートさはありながら、ローエンドまでの引き締まりはこれを前回鳴らしたゴールドムンドのテロス1000Nexgenと遜色がない。
300Bの記憶している緩やかな低域との音質とも違います。
今回の最大の驚きかも知れません。
幸い夏用のパワーアンプではない真空管に不可避な発熱。
1,540万円のパワーアンプ予算の何倍ものお値段にホッと(笑)
しかし、今回はギリシャから次々と強力なアンプメーカーの来日にギリシャアンプイヤーと名付けたいですね。
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