システム構成が古いなんていう問題ではなくて、
最初に「どんな運用をするか」を決めずに、システムを設計しているからでしょう。
利権がらみでもあるでしょうし。
以前の「住民基本台帳カード」なんて数年でマイナンバーカードになって、
開発費用を無駄にしたとしか思えません。
そのマイナンバーだって、「税と社会保障」目的だったのが、
保険証(一応社会保障?)機能を追加したり、
次は運転免許(税も社会保障も関係ない)となんて言う話が出てきたり、
当初の設計書から大きく離れてくると、保守費用が増大します。
で、このシステム開発の発注費用が安く済んでも、
結局、運用・保守は開発元に依頼しなければならないので、
そこでベンダーが儲けようとするわけです。
昔、問題になった「1円入札」。
あれも、システム開発としては1円でもいいんですよ。
その後の運用・保守費用でふっかけて儲けられるわけですから。
開発の受注を取ってしまえば、運用・保守は任せて貰えるという算段があります。
では、まったくゼロから設計・開発し始めるかというと、
今度は移行作業に多大な費用がかかります。
みずほ銀行のシステム障害は印象に残ってます。
最初は第一勧銀・富士・日本興業のそれぞれ違うベンダーが開発したシステムを、
そのまま残して、繋げる(リレー)ことで凌ごうとして、障害が起きました。
その時はテスト不足でした。
時間切れという言い訳でシステムテストを疎かにしてしまったのです。
二度目のシステムダウンは「想定外」だったかもしれません。
東日本大震災の義援金口座を一つにしたために、アクセス負荷が過大になりました。
3月の連休前の給与振込ができなくなって、大騒ぎになっています。
三度目(実際には4度目?5度目?)は、
慎重に1年以上もかけてデータ移行作業を行っていたのに、
それが終わって安心したのか、慢心したのか、
一定期間取引のない定期預金(不稼働定期預金)の口座のデータ
という、いつ移行してもいいような45万件のデータ移行作業を、
通常の取引が集中する月末(2月27日〜2月28日)に行ったのが原因です。
政府が作るシステムは「時間切れ」が多いという印象です。
稼働日を決めてから開発しているので、テスト不足になるのは目に見えてます。
COCOAにしてもワクチン接種予約システムにしても、
通常のシステム開発では考えられないような単純なミス(バグ)です。
「要求定義」をきちんとしてから、一次開発ではここまで、二次開発でここまで
・・・ということが常道です。
「とりあえず作っちゃえ」では後続費用がかさむのは目に見えてます。
■マイナンバーのシステム「古い」 財務省が2.6倍のコスト増指摘
(朝日新聞デジタル - 11月14日 15:55)
https://news.mixi.jp/view_news.pl?media_id=168&from=diary&id=7186713
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