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2022年10月10日15:54

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数年前に笹沢左保さんの小説にはまっていた

 「木枯し紋次郎」で有名な方ですけど、昔はテレビにたくさんの原作を提供していた。
 それでまあ読みはじめたわけですけど、エログロでとにかくすごかった、昭和ってこんなに性に奔放だったかなと思った。

 「霧の女」、「紫陽花いろの朝に死す」、「危険な関係」などを読んだ。

 まだ読んでいない本も多いけど、買った本はたくさんあります。

 エログロがすごすぎて脳が汚染されそうになったので、停めたんです。

 「霧の女」は意外性のある相続の話。

 「紫陽花いろの朝に死す」は心中物。

 「危険な関係」は年の差の恋愛小説です。

 「危険な関係」は読んでけっこう希望を持ってしまったけど、私は金持ちじゃないからこういうことは起こりそうにない。

 主人公は元会社経営者だが実権を失い、今は名ばかりの役員となって静かに暮らしている。

 そこに思いがけず高校生の少女と出逢い、関係を深めていく。

 少女はなぜか男を「先生」と呼ぶ。

 男は絶頂期の頃の恋人の娘ではないか?などいろいろ疑う。

 しかし確信を持てないまま関係を深め、スペインからカナリア諸島へと旅立つ、今なら犯罪になりそうだが、カナリア諸島のランサローテでキスするくらいの、清らかな恋愛を楽しむ。

 そしてそこで人生の分かれ目がくる、昔の恋人がヨーロッパで活躍しており、主人公の娘もいるが夫はいないので共同生活を送らないかと申し出があったのだ。

 主人公は悩む、ヨーロッパにいる元恋人は実権のない役員をして世捨て人のような生活を送るより、自分の元に来て自分の心の支えになって欲しいと持ちかける。

 しかしそうなれば、日本の役員の地位は完全に失いただ生きているだけの人生になる。

 それよりも、新しい若い恋人とともに日本に帰国し、何をするのかはわからないが新しい人生を送ろうと決意する。

 ヨーロッパの元恋人は怒らずそれを受け入れる。

 伏線はいろいろあったが、少女は主人公ともともと関係のある人間ではなかった。

 主人公の会社での権力闘争は当時社会を騒がせ、主人公は敗れた後に回想録を書いていたのである。

 少女はその原稿を主人公が紛失したのを、道でひろって届けたのだ。

 そのため御礼に出版社から本が届いた、少女はそれを読んで、主人公の人物に打たれていたのだ。

 主人公はさっぱりわからなかった、敗北した自分のどこに魅力があったのか?

 だが少女は本を読んで「真剣に悩む」主人公の姿に感じ入り、家庭なことなどで悩む自分の救いになったのだと言う。
 
 だがそれよりも、運命の人という感じだった。

 パパ活、売春、脅迫・・・そういったこととはまったく違う恋愛物語でした。

 ありそうにない話ですけど、ちょっと希望を感じてしまう物語でした。
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