実は、アンコールが一番良かったかも、です。
大阪 ザ・シンフォニーホール
センチュリー第267回定期演奏会
久石譲指揮 日本センチュリー交響楽団
(ゲストコンサートマスター 山本豊重)
シューマン:交響曲 第1番 変ロ長調 作品38「春」
久石 譲:2 Dances for Orchestra
スメラ:交響曲 第2番
(アンコール)久石譲:「人生のメリーゴーランド」
久石さんの指揮は、基本さあっと早いテンポで振り抜けるような感じで、これはいつもと同じ。なので、「春」はセンチュリーの名技性に支えられての爽やかな佳演。1楽章や4楽章の鬼のようなパッセージをきちんと合わせてくるセンチュリーは流石の上手さ。ただ、結局のところ、いつもおんなじような音楽を聞かされてるような気がして、またか、と思ったのも本当のところ。
それは、後半の「ミニマル」系のご自身とエストニア作曲家作品でも一緒。自作の方は、二つの曲のうち、リズムだけが強調された前半が退屈。後半はこの人の旋律美が華を添えて、それなりに楽しめる聴き物。それでも、演奏する方の苦労に見合った効果が得られたかどうかは?かも。
スメラの交響曲は、全体を通して「雪が踊っている」ような心象風景を彷彿とさせる響きが魅力で、ぐすたふくんは好感を持って聴きました。ただこれも、「例によって」「いつものような」と言うところがないわけでない。
それに比較すると、スメラの編成を生かして、ハープ2本とチェレスタによる可憐な響きで始まった「ハウル」の胸キュンがやっぱり一番楽しめた、と言ってしまいますね。久石さん、完売のコンサートとなったことはご同慶の至りではあるが、これを繰り返していたのでは聴衆はいつか離れていくような気がします。
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