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2022年09月24日09:08

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『プアン／友だちと呼ばせて』感想

～ニューヨークでバーを経営するボスのもとに、タイで暮らすウードから数年ぶりに電話が入る。白血病で余命宣告を受けたので、最期の頼みを聞いてほしいというのだ。バンコクに駆けつけたボスが頼まれたのは、元カノたちを訪ねる旅の運転手。カーステレオのカセットテープから流れる思い出の曲が、二人がまだ親友だった頃の記憶を呼びさます。かつて輝いていた恋への心残りに決着をつけ、ボスのオリジナルカクテルで、この旅を仕上げるはずだった。だが、ウードがボスの過去も未来も書き換える〈ある秘密〉を打ち明ける──～＜公式HPより＞

多くの方と同じように『バッド・ジーニアス　危険な天才たち』が面白かったので、そのバズ・プーンピリヤ監督の新作ということで、かなり期待しての観賞。
あと、そう、ウォン・カーウァイがプロデューサーで入ってたことも、ちょっと気になっていた。

原題は確か台詞にも出てきていた『One for the road』
で、これがしっかり意味があって「帰る前のもう１杯」
これは明らかにダブルミーニングですよね。
死んでしまう前にやっておきたかったウードの計画実施ですよね。

前半はまずまず。
何よりもウード役の俳優さんの痩せ加減がハンパじゃなく、驚愕する。。。
（調べたら、17㎏もダイエットしたんだとか）

お洒落なカクテルに、レトロなカセットテープ。お酒と音楽がほどよくシェイクされ、混ざり合う。
ウードの元カノが皆、可愛いし、再会シーンも凝ってる。映像もおしゃれ。
『バッド・ジーニアス』のオークベープ・チュティモンがいきなり出てきたのにはビックリ。
あの顔、あの９等身は、私でもわかったぞ！(笑)
しかし、元カノたち、ウードがいきなり訪ねてきて、めっちゃ迷惑じゃね？って思うんだけど、その再会のおかげで、彼女たちの日常が少し、変わるのよね。
たくさんじゃないけど、少し。その加減は良かったかな。

そして、カセットテープが裏返され、B面へ。
それはボス、ウード、プリムの過去。
それぞれの出会い、それぞれの仲たがい。

「ボスのお母さんが、本当にお母さんなのか、お姉さんなのか、一体、どっちが本当なの？」の疑問が、しばしモヤモヤ。
お金持ちと結婚するために、年齢をサバ読むためにか、未婚ということにするためか、息子のボスをいきなり弟にした？

しかし、ボスもウードも、プリムに対しては、ちょっと酷い態度しちゃってたよね。
だからこそ、ウードは、あの時の償いをしたかったんだよね。

まあ、いろいろわかるんだけど、どうにも、響かない状態で、ラストシーンを迎えてしまいました。
ウード、運転できるんだったの？

※予告編
https://youtu.be/CcZkHdfus_A

今作は、評論家の方々からも一般の方々からも評価は高め。
でも、私は・・・個人的に、そんなに刺さらなかった。
「ああ、上手いな」っていうのは、何度か思いました。こういう作りも新鮮だったし。
でも、私は・・・もっと、人間臭いものが好き。泥臭いやつ。様式とかそんなに大事じゃない。
いろいろ考えましたが、それ以上の理由は出てきませんでした。あしからず。3.5☆