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2022年09月04日21:19

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小さくまとまって悪いか

釣り糸を垂れて海を眺めながらぼんやりしていると、ごちゃごちゃした思いが浮かんでは消えていく。

若い頃、ある人に「砂猫君は、ピアノの鍵盤が高音から低音までずら〜っとあるうちの1オクターブくらいの中でしか生きていないねえ」なんて言われたことがある。今なら「余計なお世話だ」と言って無視することもできるが、相手はとある講座の教師だったし、その頃は自分にもそれなりの可能性はあるだろうって思いこんでる(それが若さってもんだ)から、結構ぐさりときたんだよね。こうやってもうおじいちゃんって言われても仕方がない歳になっても思い出すくらいに。要は君には才能がないからあきらめなさいってことで、それをストレートに言ってくれたこと自体、親切なことじゃない?って今なら思えるけど。

実際、その後の自分の人生を振り返ってみても、なんかつまらない感じではあるものね。「つまらねー奴だなあ」とか「小さくまとまんなよ」なんて誰かがたいした考えもなしで言ってるのを聞くと、「「小さくまとまる生き方だって決して簡単なもんじゃねーぜ」とか「人は人、自分は自分だよ」なんてつい負け惜しみっぽく思っちゃったりするもんな。

よい指導者っていうのは、スラムダンクの安西監督なんか典型だけど、若者の才能を見抜いてそれを伸ばすっていうのが仕事なんだろう。だけど、才能のない人間もそれなりに楽しませてあげるっていう方がより良い指導者と言えるんじゃないのって、むしろそっちの方が難しいことなんじゃないのって思ったりする。

しかし、安倍元首相が暗殺されて以降、この国自体がまったく信じられない。

テレビのワイドショーの下らなさとか、24時間テレビの偽善ぶりとか、とっくにわかってはいたけれど、この頃のマスコミの劣化ぶりには目を覆うものがある。奈良県警の腐敗ぶりにはあきれる他ない。そりゃあ今までだって警察の不祥事は山ほどあったけれど、警察自体が信じられないなら、この国ではいざというときに誰も守ってはくれないということになる。一国の元首相を殺されて、その真実を追及すらしない政府ならば、この先私たち日本人はどこに連れていってしまわれるのか絶望感しかない。本当にキッシーが安倍元首相を殺して権力を手に入れたとしたら、実の兄を殺した半島の独裁者と一緒じゃないか。そんな人間がトップをやってる国を誰が信じられるというのか。

せめて今のささやかな平穏を大事にしなきゃな、なんてまた小さくまとまろうとしている。

今週の映画は「前科者」(監督:岸善幸/出演:有村架純、森田剛)を観ました。罪を犯した前科者たちの更生、社会復帰を目指して奮闘する保護司の姿を描いた同名漫画(原作・香川まさひと/作画・月島冬二)を映画化。保護司を始めて3年となる阿川佳代は、この仕事にやりがいを感じ、さまざまな前科者のために奔走する日々を送っていた…。

架純ちゃんは、可愛いだけじゃない本当に良い女優さんになったと思う。救いのない話なのだが、彼女の演技によって一筋の光もちゃんと描かれているところがよい。

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