mixiユーザー(id:1417947)

2022年08月17日19:10

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ナチス戦犯・・・

 今朝の下野新聞を読んでいて、
 「ナチス戦犯、執念の追跡」との記事に注目しました。
 配信記事のようですので、お読みになった方もいらっしゃるかと思います。
 正直、まだナチス戦犯がいるのかと思いました。
 第二次世界大戦が終わって、今年で77年になりますが、
 ドイツでは、
 今もユダヤ人らの大量虐殺に関わったナチス戦犯の裁判が続いているとの事です。
 昨年10月には、
 当時100歳のヨーゼフ・シュッツ被告が車椅子で初公判に臨みました。
 彼は、20代前半だった1942年から1945年まで、
 ナチス親衛隊の下級隊員として、
 ベルリン近郊のザクセンハウゼン強制収容所で、看守を務め、
 ユダヤ人やソ連軍捕虜が銃殺やガス室で殺害された場所で
 3500人の殺人ほう助の罪に問われたものでした。
 シュッツ被告は無罪を主張しましたが、
 今年6月に禁錮5年の判決を受けたとの事です。
 彼は、戦後旧東ドイツの農場で働き、家族もその経歴を知らなかったとの事ですが、
 数年前、戦犯を追う司法機関の職員が、ロシアの公文書館で、
 ソ連軍が戦後押収したドイツ側の文書から名前を見付けたとの事です。

 ドイツでは、2011年に、労働に就くなどの余地のあった強制収容所ではなく、
 収容者殺害が目的であった「絶滅収容所」で勤務した事実を証明できれば、
 殺人ほう助罪が成立するとの司法判断が出され、
 これに基づき戦犯の追及が行われているとの事です。
 現在生存するのは、当時10代から20代の下級隊員ですので、
 あるいは命じられてガス室に送り込んだ可能性もありますが、
 単なる使い走りだった人もいるような気がしますし、
 命令を拒否出来る余地があったのかも気にはなります。
 絶滅強制収容所であっても、100歳に近い人を、
 収容所に勤務しただけで訴追するのは、いかがかと言う気もします。
 しかし、77年経っても、まだ戦犯として追及しているドイツの姿勢は、
 ある意味ドイツらしい几帳面さのような気もしますし、
 それだけ、ナチスを厳格に否定し続けているように感じました。

 それに対し、日本では、第二次世界大戦に至る、無謀な国策に対し、
 本当に厳格な否定がなされているのかは気になるところです。
 最近は、右派の人たちから太平洋戦争(右派の人は大東亜戦争と言いますが)は、
 アジアの解放を目的とした戦争であったと肯定的に評価しているようです。
 大東亜共栄圏構想は、資源を求めて占領を行って来た軍部が、
 後付けて唱えた構想で、
 満州事変をはじめ傀儡政権を立てて、
 植民地支配を行おうとしたものだと思っています。
 戦前の軍人主導の政治体制の否定が曖昧になりつつあるように感じています。

 ナチスと日本の戦前の政治が同じものではありませんが、
 戦争犯罪を今でも追及する国と、
 かつて行って来たアジア諸国への加害責任を
 なるべく曖昧にしようとする国との違いを感じました。


【今日の一句】
 さよならだ 酒も博打も あの娘とも


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