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2022年07月16日10:31

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『エルヴィス』感想

〜「キング・オブ・ロックンロール」と称されるエルビス・プレスリーの人生を「ムーラン・ルージュ」「華麗なるギャツビー」のバズ・ラーマン監督のメガホンで映画化。スターとして人気絶頂のなか若くして謎の死を遂げたプレスリーの物語を「監獄ロック」など誰もが一度は耳にしたことのある名曲の数々にのせて描いていく。ザ・ビートルズやクイーンなど後に続く多くのアーティストたちに影響を与え「世界で最も売れたソロアーティスト」としてギネス認定もされているエルビス・プレスリー。腰を小刻みに揺らし、つま先立ちする独特でセクシーなダンスを交えたパフォーマンスでロックを熱唱するエルビスの姿に、女性客を中心とした若者たちは興奮し、小さなライブハウスから始まった熱狂はたちまち全米に広がっていった。しかし、瞬く間にスターとなった一方で、保守的な価値観しか受け入れられなかった時代に、ブラックカルチャーを取り入れたパフォーマンスは世間から非難を浴びてしまう。やがて故郷メンフィスのラスウッド・パークスタジアムでライブを行うことになったエルビスだったが、会場は警察に監視され、強欲なマネージャーのトム・パーカーは、逮捕を恐れてエルビスらしいパフォーマンスを阻止しようとする。それでも自分の心に素直に従ったエルビスのライブはさらなる熱狂を生み、語り継がれるライブのひとつとなるが……〜<映画.comさんより>

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2回観ました。

1回目の感想は・・・とにかく疲れた。
159分の長尺っていうのも知らなかったし、派手なのはいいとしても、とにかく様々な要素が盛り込まれすぎていて、かつ、展開も早く、途中何度も言いたくなったのが、これ人差し指(下)
「落ち着け!バズ・ラーマン」

とにかく飽きさせないようにと(!?)、何度も画面が分割。
アニメも入るわ、実際のフッテージも入るわ、過去のフラッシュバックも入るわ、もう、もう、慌ただしいったら。
頼むから、落ち着いて、エルヴィスの人生を観させてくれ〜〜〜!!!!!

そして2回目。
手法はわかっているから、落ち着いて観られたウインク
エルヴィスに関しては、有名な曲以外は、ほとんど知らなかったので、1人の人間の物語として興味津々。

1935年ミシシッピ州で生まれたエルヴィス。双子兄弟だったのだが、兄が誕生時に死亡。
父は不渡り手形で服役。貧しさゆえ、黒人が多く住むテネシー州メンフィスの公営住宅へ。
ほったて小屋、そして、集会での、生涯忘れられない体験。
「彼には、今、聖霊が降りてきている」

一方、トム・パーカー大佐は、お金を運んでくれる’見世物’を探していました。
(『ナイトメア・アリー』っぽいシーンあり)

大佐が初めて生エルヴィスを観るシーン。
その歌唱力と、独特の足や腰の動きは、白人女性たちを魅了していきます。
彼女たちの表情はまさに「禁断の果実をかじってしまった」というもの。
つまり・・・これは儲かる!

その後2人は観覧車に一緒に乗り、ピンクキャデラックの話をして盛り上がり、その観覧車が回って回ってレコードに変化。

しかし、エルヴィスの歌う黒人音楽、そして独特のダンス(動き)は、人種隔離推進派にとっては、不快極まるモノでした。

ラスウッド・パークスタジアムでのコンサート前、大佐から「指も腰も動かすな」と指示されるエルヴィス。
でも前夜に、B.B.キングから「やりたいことをやれ。お前は白人だから大丈夫だ」と言われていました。
そして・・・自分らしくあるためにるんるんトラブルを腰をくねらせながら歌います。
それをつかさず録画する監視用ビデオカメラ(モノクロ)←上手い。
エルヴィスは警察に拘束され、家族とは引き離されます。
大佐はその事態に言葉を失いつつも「Tシャツやグッズは片付けろよ。盗まれる!」と叫んでいました←上手い。

エルヴィスは兵役でドイツへ。
これは収監を逃れるためと、心を入れ替えて、生まれ変わったエルヴィスとして、戻ってきてもらいたいという大佐の狙いがありました。
ですが、実際には・・・。

エルヴィスはプリシラと運命の出会い。除隊後、同居

映画界へ

NBCの12月放送のスペシャル番組『エルヴィス』制作へ。
内容は、エルヴィスがクリスマスソングを歌うショー。
でも、まさかの展開に・・・。
大佐は不満でしたが、エルヴィスは見事にカムバック。
「歌のことは君にまかせたほうがいいんだな」

内容に触れるのは、ここまでとして〜。

オースティン・バトラー、めちゃ良かった〜〜〜〜。可愛いんだけど、色気もあるハート(鼓動)
少し前に知ったんですが、オースティンも『トップガン・マーヴェリック』のルースター役オーディションを受けていたんですが「若すぎる」という理由で落ちたとか。
逆に、そのルースターに選ばれたマイルズ・テラーは、この『エルヴィス』でも候補の1人だったものの選ばれず〜。

トム・ハンクスの大佐も、良かった〜。
トムは、善人の役が多いイメージだから、よくこんな悪徳マネージャー役を引き受けたなと。
「君はshowman。私はお金を降らせるsnowman」って、ギラギラした目が凄かった。
最初は、なんで大佐がエルヴィスと同等の扱いなんだ?と首ををかしげてたんですが、なるほど、エルヴィスにとっては、搾取されつつも、大事な存在だったんだなと理解。

嬉しかったのが『パワー・オブ・ザ・ドッグ』のコディ・スミット=マクフィーくんが出てたこと。
カントリー歌手ハンク・スノウの息子役。
出番は少なかったけど、歌ったり、エルヴィスに影響されて、髪型変えてゆくところとか、可愛いのなんの。
しかし、次はそろそろジーンズ以外の服を着る役が観たい(笑)

※予告編
https://youtu.be/7pBIWfTaqa8

エルヴィスが輝きを放っていた同じ頃、黒人差別問題、公民権運動が高まり、殺されていった人々・・・。
マーティン・ルーサー・キング・ジュニア、ロバート・ケネディ、シャロン・テイト。

最後のるんるんUnchained Melodyには、号泣泣き顔
「unchained」って「繋がれていない」ってことだから「自由」っていう意味なのよね。
このシーンをここにもってくるなんて、すごいな、バズ・ラーマン!

締めの締めに聞こえてくる言葉が「Elvis has left the building」
(確か途中にも一度出てきた?)
「ショーは終わった」「楽しいことはもうおしまい」という意味で、今作でも、これは、ダブルミーニングでしたね。
文字通り「ショーが終わって建物を出た」のと「死」
ちなみにこの言葉は『アマンダと僕』でも印象的に使われていました。
いやあ〜、いろいろ、すごいな、バズ・ラーマン!

というわけで、長くなってしまってしまいました。
素晴らしかったです!!!!劇場観賞がオススメです。ほぼ満点の4.5☆ 
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