あのこは
どうして わらうんだろう
あの じょうきょうを
ないて かなしむひとの きもちが
みえないんだろうか
あめのなか
はしらは
はしらで在ることを わすれて かんがえた
その はしらを
いつも みつめていた 屋根は
じぶんが 屋根であることを知っているから
屋根にしか なれなかったけれど
せめて はしらがイジケナイようにと
賢明で在ることに 努めていた
その屋根を
いつも 見上げていた かべは
じぶんが何者なのか 判らないまま
それでも かべが 立ち尽くしているだけで
あのこは
あのこは
きづいているのカナ、
あのこの まわり
たくさんの やさしさが
あのこを いつも いかそうと
いっしょう けんめいで 居ることを
あめのなか
コンクリートの ほどうの うえ
みずたまりの 中の いけ
だれかの なにかが
ないて
わらった
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