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2022年06月20日05:29

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ゆめ

私が小学生だった頃、こんなことが有った。
家族4人で、とある素人のど自慢的な内容のテレビ番組を視聴していたら、ちびっこ のど自慢コーナー的なシーンが始まり、お世辞にも ウマイとはいえない歌声の持ち主の幼子たちが あどけない表情で たとえば都はるみ様や美空ひばり様の持ち歌を歌唱し、アナウンサーやタレントたちが「天才」と褒め称えていた。褒め称えられた幼子たちは、将来は歌手になりたいと、喜んでいた。
思わず、私は、言ってしまった。
「わたしの ほうが、あの子たちより、なん十倍も巧く歌える!あの子たちは、歌詞解釈なんて 全然してなくて、歌詞を間違えずに歌うだけで、精一杯だったじゃない!」
母や、妹も、言う。
「たしかに、あの子たちより、お姉ちゃんのほうが、ずっと ずっと巧いよ。あの子たちは、天才なんかじゃないよ!」
すると、父は、
「お姉ちゃんは 確かに あの子たちとは 比べようがないくらい、子供としては 巧いよ。だけど、美空ひばりは、子供の頃に 大人が歌う内容の歌を歌っても、歌手としても巧かった。子供としては巧いと、歌手として巧い、どちらが「天才」なんだろうか?」
それを聞いた母が、
「そうだね、美空ひばりの子供の頃の歌声を知っている人が お姉ちゃんの歌声を聞いたら、素人の歌声で、子供のときは巧くても 大人になったら鳴かず飛ばずのレベルだと思うよね。」
妹だけが、
「お姉ちゃん、あの子たちより絶対 巧いのに、テレビに出たら、イケナイの?」


3人とも、わたしを想い遣って、発言してくれたのだ。どうして、応募出来ようか。


歌だけじゃない、作文だって、小説だって、子供のワリには ソコソコ巧かったのだが、賞状やメダルの数でその道のプロになれるのはワケではなく、自分の才能も実力も中途半端なもので、いわゆる アマチュア レベルだということは、小学生の自分でも判っていた。

ただ、もがきたくなる時期が有るのだ。

わたしは、夢追い人を やめられずに、居る。



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