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2022年05月19日02:48

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圧倒する生命力

ネット上の知り合いなのだが、僕より1つ年上で滋賀県在住、地元の右翼団体に所属し、職業不定の人がいる。彼は、若い頃に刑務所の服役経験があり(罪状不明)、仕事も、ソープの呼び込みやったり運び屋やったり土方の斡旋屋やったりテキ屋やったり、どうも安定しておらず、ヤクザのにおいがするのだが、ヤクザではないらしい。
実家が金持ちなのか(葬儀屋の息子)、家族はそれぞれ自分の持ち家を1件ずつ所有しており、遊んでても暮らせるっぽい。本人は独身だが、離婚歴あり、元妻が引き取った子供がいるそうだ。離婚後は、妻子には一切あわせてもらえないそうだが。
そんな彼と話をしていると、「あーこのての人って、頭悪いんだなぁ」と思わざるを得ない。人は悪くないんだが、物事を筋道たてて考えることができず、さらにいろんな意味で忍耐力がない。
そして、毎日暇なのか、1日中ネットに常駐しているし、右翼の仲間かどうか知らないが、やたら「パイセン」やら「お友達」やらに呼びつけられてどっかしら行っているようだが、仕事ではない故に、すぐに暇になって、どこからでもネットにつなげている。
まあ羨ましい身分といえばそうなるかな。
右翼団体に所属しているといいつつ、たいした思想があるわけではない。政治、社会情勢などに疎いので新聞も読んでないのだろう。歴史なんかも全然知らない。当然のごとく、三島由紀夫は名前くらいは知っているものの、全く読んでいない。
差し詰め、地元でブラブラしているところ、かつてのワル仲間にでも誘われて大した考えもなく入ったのだろう。

で、僕は彼を否定したいわけではない。
こういう世界の人によくいるタイプだと思われるし、そのバカさ加減も愛嬌がもてる。ほとんどが会話が通じなくてイラつくけど。
彼をみていると、安月給で家族を養い、苦手な仕事にも耐え、ストレスに日々我慢しながら生きているにもかかわらず、大して豊かでない自分て、何なんだろうな、と思う。もちろん彼のような生き方をするつもりもないし、しようと思ってもできないだろう。
彼とちょっと話したことがあるんだが、彼のような人間は圧倒的に「生命力が強い」のである。
聞いたところによると、ガタイはよく怪力、病気もしない、そんなプラプラした生き方をしていても、友人知人はたくさんいる、金の出どころがどこかはわからないが、日々金に困っていないどころか、戸建てと車4台所有し、好きな時にプラっと釣りにいったりして遊んでいる。
僕など、あっという間に破産するだろうし、どっかで倒れてしまうだろう。そもそも精神的にもたないと思う。
今、彼もいい歳なので、アホみたいな喧嘩自慢はしないが、若い頃はそれなりに喧嘩騒動も起こし、まあ腕っぷしには自信がありそう。
この生まれ持った生命力って何なんだろうなとたまに思う。
僕などは、これがないから、必死に努力するのだ。体を鍛錬し、本を読んだり、勉強したり、日々考え、なんとかこの世知辛い社会をわたっていくために必死。
おそらく、その努力も、そういった生命力の前にはあっという間に潰されてしまうだろうと思う。
バカみたいな話になってしまうが、おそらくタイマンで武器を持たずに喧嘩したら、僕は勝てると思う。今でもトレーニングは続けているし、ボクシングも習っていた。彼が腕力があってもスタミナで圧勝する自信はあるし、力の使い方も僕の方がうまいだろう。
だが、総合的に考えると完敗する。まず、彼には、そうなった場合にワル仲間を集められる力量がある。それに度胸、恐怖心の欠如、また社会性をかなぐり捨てても向かってこれる境遇。総合的な力で、こちらが圧倒されるはずだ。彼と喧嘩したいわけではないのだが・・

片面、僕のような生来が軟弱な人間は、とにかく知力体力ともに鍛錬し続けるしかない。
圧倒される生命力に憧れはもつ。そしてその力に畏怖する。ネットだとたまに世間知らずのろくでもない軟弱な人間がいて、その歪んだ正義感から、彼のようないわば反社的な人間にイチャモンをつけて勝ち誇った気になっている奴がいる。ネットは自分の素性さえ明かさなければ物理的な暴力にさらされるわけではないので、非常に便利だ。
しかし、彼のその生命力には、そういう軟弱な世間知らずを吹き飛ばすパワーがあり、外野からピーチクパーチクさえずる軟弱連中の情けなさが際立つ。
ネットだと顕著なのだが、理屈っぽいことさえ言いまくっていれば勝った気になる輩が結構いる。ある程度世の中をわかっている人は、理屈ではどうしようもない力を知っているから、ネット上にあっても謙虚だったりするのだが、ひきこもり的なお育ちをした方々は、そのどうしようもなく圧倒される力を感覚で理解できない。
僕はハッキリ言って、彼のことは結構ウザいと思っている。バカで理屈が通じず、独善に走り譲らず、忍耐力がなく、意味不明のところで怒り出し、話は決して面白くない(そのエピソードは面白いものがあるが、彼は会話を面白くする能力が欠如している)。
なんだけども、その圧倒する生命力にはかなわないと思う。
まあ現実で付き合いがあったら、うまく飼いならし、その生命力を利用していくのがいいのかなあ、と思う。まるで呂布だな・・

それにしても世の中とは誠に不思議だ。
今、大河ドラマで「鎌倉殿の13人」をやっているが、鎌倉武士にとっては、日々鍛錬を積むものよりも、圧倒的な生命力のあるものが勝ち続ける。当時の言い方にすれば、「神に選ばれし者」となるのであろうが。
源頼朝が坂東武者の棟梁となり、全国を制圧し鎌倉幕府を築いたのも、やはり圧倒する生命力であろう。義経なんかは、もろに生命力の塊で、生まれ持ったその才覚で圧倒的な強さを誇り平家を一瞬で討伐した。頼朝が義経を排除したのは、諸説あろうが、生命力の高いもの同士の潰しあいと考えると納得がいく。総合的により強かったのが頼朝というだけの話で。
ドラマをみていて思うのが、圧倒する生命力の前では、凡夫はどうあがいても勝ち目はなく、その生命力に粛々と従うしかないのだろう。封建時代とは実にわかりやすい社会の縮図だ。
現代は、民主主義と法治主義が行き過ぎの嫌いがある。生物としての人間界では、生命力のあるものが生命力なきものを服従させるのが、自然なあり方だと思うが、人権主義に満たされた法律と、許され過ぎた言論の自由は、その関係をみごとに転覆させた。
それが善いのか悪いのかは、いまだにわからない。ただ、なんとなく不自然な違和感はずっとある。
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