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2022年05月13日23:22

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ウクライナ

■ロシアの責任「厳しく問う」=林氏、ウクライナ外相と会談
(時事通信社 - 05月13日 20:02)
https://news.mixi.jp/view_news.pl?media_id=4&from=diary&id=6955782

ここ一週間ウクライナ映画を立て続けに観たので、ウクライナという国の印象ができてきたわ。観たのは合計10本。

纏めてみると、
1. 性格悪い人多い? Bad Roadsという映画が最初だったのだけど、東部ウクライナ、貧乏ってのはよくわかるし、貧すれば鈍する、ってのもよくわかる、って感じ。お金がないのでお金を持ってる人から搾り取ってやろうという気満々の人がいっぱい出てくる。

2.関連して、汚職が多い。東部ロシア占領地でもキエフでも賄賂でことを進める話がいっぱい出てきて、あ〜、これが普通の生活なの?って感じだった。まぁ、東独シュタージを描いてアカデミー賞外国語映画賞取った「善き人のためのソナタ」(The Life of Others)でも賄賂払って医者から処方薬買う話がでてくるので、そういうのは物資が足りない社会では普通だったのかしらね?

3.ウクライナもロシアも残酷な戦争を8年も続けてるのでお互いの憎しみが凄い。Donbassって映画ではロシア占領地区の話だったけど、捕まったウクライナの兵士がウクライナの旗をつけさせられてExterminator Volunteerというプラカードをぶら下げてバス停の近くに縛られる場面があるんだけど、バス停でバス待ってた人たちが寄ってきて、殴ったり唾掛けたり。お婆さんが「お前らが埋めた地雷のせいで遊びに来てた孫息子が粉々になって死んだ。殺してやりたい」って顔を殴ったり。Bad Roadsでは「普通に暮らしてたのにお前ら(ウクライナ人)が急に攻めてきて、ヨーロッパになれ!とか言い出した。ヨーロッパなんかくそくらえだ!」って感じでロシア系は思ってるぽい? Klondikeではロシア系旦那とウクライナ系奥さん(妊娠中)の夫婦の兄弟、旦那の弟がロシア系分離主義者、奥さんの弟がウクライナ系ナショナリストで喧嘩して夫婦はその板挟み、って感じ。

4.憎悪と関係してるんだろうけど、お馴染み人種主義が蔓延している。ちょっと前に書いた、Homewardという映画(https://mixi.jp/view_diary.pl?id=1982272617&owner_id=25773567)、クリミアンタタールが息子の遺体とクリミアまで運ぶんだけど、行く先々でレイシズムに出会うし、キエフに帰りたい弟には「帰ってもアイツラはお前のことを人間だとも思ってないジャナイか」とお父さんが諭すとか。

5.教育制度はどうなってるのか? Stop-Zemliaという映画、高校最終学年が舞台の映画なんだけど、授業中もスマホ見てたり、パーティばっかりしてて勉強してるシーンがない。卒業後大学受験をする話もするんだけど、受からないと思う、受からなかったらどうしようか?とか、お父さんが娘に「実はお母さんも一回目で受からなくって3回目で受かったんだよ」と話をしたり。2浪とかあるのか?Olgaというスイス映画ではウクライナ・スイスハーフで、ウクライナ女子体操チームのオルガがウクライナで汚職を追求しているジャーナリストのお母さんの命が狙われたので、オルガも一緒にいると危険だから、とスイスに行ってヨーロッパ大会を目指すんだけど、スイスではちゃんと静かに勉強している高校の場面も出てくるのに、Stop-Zemliaでは静かに勉強してる場面が全然なくって、高校のクラスでも先生がいてもみんな話してるし、スマホいじってるし、先生も何も言わない。アメリカの底辺高校か!って感じだったわ。

6.教育制度はよくわからないけど、高校では軍事教練があるのはわかった。

7.最後の映画、Atlantisは終戦後一年経った2025年の東ウクライナでの生活なんだけど、いろいろひっかかるところが。で最後のクレジットでアゾフ軍団とウクライナ軍が金銭的サポートしてる映画だというのが出てくるので、やっぱり?と思ってしまった。一番のひっかかるところが、この映画ではロシアという言葉が出てこずに必ず「ソビエト」って言われてるのよね。ってかアゾフやウクライナナショナリストにはロシアというより「ソビエト」って言った方が昔を覚えてる人達の反感を買いやすいのでそうやってるのか?とうがった見方をしてしまったわよ。

でも、この映画、戦後の世界を現実的に描いてて、ホゥと思うところもあったわ。その第一が地雷がいっぱいあって、しかも工場が破壊されて化学物質が流れ出たのでもうこの地域は住めなくなった、って言われてるのよね。10年かかってソビエトを追い出した結果がこれか?っての。もひとつは、鉄工所が外国資本に買われて英語の演説をみんなで聞かされてる場面では「工場閉鎖」のお知らせ。「昔は仕事があったのに、お前ら兵士はこうやって外資に買われるために祖国を守るとか言ってたのか?」と戦争に行かなかった人が戦争帰りを非難するとか。わかってるやん、ヨーロッパ=西側になる、ってことは外資が入ってくることっての。そして、主人公の友達が「戦争の時は目的があったのに、今は何もない」と言って鉄工所の溶鉱炉の中に飛び込んで自殺しちゃうのよね。映画ではロシア(ソビエト)を東部から追い出した、ってことになってるのでウクライナが戦争に勝った、って設定なんだろうけど、戦後の虚無感、ってのはもう今から知ってるのか?と思ったわ。あと、悲惨なシーンが戦争で置き去りにされた死体を発掘して記録していくんだけど、何百も何千も屍を何年もかかって掘り起こして「一時的に未確認死亡者」としての墓地に埋葬する、ってのは戦後の将来を描く2019年の映画でもう想像してるのか?ってのは凄いと思ったわ。ま、戦争してたらそういうことは身近に感じるのかしらね?

8.住宅資本はそんなに悪くなさそう。田舎だとボロ屋が多いけど、キーフの都心だと高層・中層住宅がちゃんとあって、ヨーロッパ風の街並みだし、キッチンもちゃんとしてる(フランス映画でみるぼろいパリのアパートなんかよりももっといい)。Reflectionという映画では主人公が医者で元奥さんがテレビ局勤務のプロフェッショナルカップルでどちらも、西欧やアメリカにあっても不思議でない高層アパート住まい。新築らしい高層建築物がいっぱいある場所の場面も出てくるし。まぁ社会階層がどんなのかにもよるのだけど、もし仕事で行ったら、そんなに低い生活環境ではなさそうよね。こういう人たちが日本へ来て質素なアパートに入れられたらどう思うのかしら?

9.観葉植物が部屋の中にいっぱい。これはへー、って思ったわ。学校にも家にもいろいろ観葉植物を飾る文化があるのね。これは貧乏な国の映画(エジプトとか(https://mixi.jp/view_diary.pl?id=1981952665&owner_id=25773567))では見なかったので、文化的になにか違うのかしら?一人当たりの国民所得で見ると、ウクライナとエジプトそんなに違わないのに(IMFの統計だと、ウクライナ132位で$4,828、エジプト140位で$4,162)、なんか映画で見る限りは生活の質が全然違うわ。

10.世代間でヨーロッパ・ロシアに対する思いに大きな隔離がある。EuroMaidanというマイダン革命の時のドキュメンタリーでは、若い人間はヨーロッパに行きたい(EUに入りたい)、ヨーロッパ人になりたいけど、年寄りはレーニンの銅像が倒されたのをよく思ってなかったり、ソ連軍としてアフガニスタンに行ったとか「ソ連」という社会に対して誇りをもってるような感じ?こういうのだと、やっぱり若い勢が強いわね。ということで将来はEUに取り込まれるのは必定ね。

11.ウクライナ人の顔の類型がいくつかに絞れてきた。男限定だけど、俳優の顔やドキュメンタリーに出てくる顔が幾つかに分類できるわ、って感じ。ゼレンスキーみたいなのとか、ウクライナに関してトランプの罷免裁判で議会で証言したアレックス・ビンドマンとかの系列の顔がいろいろ出てくるのよね。なので、ウクライナ顔ってあるのね、って思ったわ。日本顔、朝鮮顔、中国顔があるのと同じね。

12.5月9日の戦勝記念日(ナチスが降伏した日)がウクライナでも大きなイベントだった(2015年制作のUkrainian Sheriffs)けど、ロシアとの戦争でどうかわるのか?ってのも興味深い。Donbassではロシア系が「70年前にファシストをやっつけたけど、ウクライナにいるファシストをやっつけなかったからこんなことになったんだ。今度こそファシストにケリをつけてやる」って言ってて。これがロシア側のナラティブなので、強いわな。これからもウクライナでは第2次世界大戦をロシアのようにGreat Patriotic Warと呼ぶのか?

13.やっぱり根っからファシスト? EuroMaidanでレーニンの像を倒した後、次誰立てる?バンデラ?って若い子が言ってて。ステパン・バンデラと言えばウクライナのソ連からの独立のためにナチスと共謀して西ウクライナ地区に住むポーランド人とユダヤ人大量虐殺した人間で、2010年にウクライナが「国の英雄」とした時、ヨーロピアン議会は非難決議だしてるのよね。なのに、今はヨーロッパはバンデラを崇めるウクライナナショナリストに武器を提供してるとか。

ということで、ウクライナ、あんまり食指が動く国ではなかったわ。でも、戦後援助で日本のお金がいっぱい出るだろうから、引退後働くのなら仕事がいっぱいあるのかしらねぇ?
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