リーマン

　入社して29年、現場業務から異動になった。
今までほとんど縁のなかった、スーツを着ての出勤とは。
景山民夫氏の著書「トラブル・バスター」を読んで育った(?)ため、
「スーツ姿のリーマン」というものには永遠にならないだろうなぁ…
と思っていたのに。

　いざ毎日着るようになると、分かった。こりゃ楽だわ(笑)。
毎日「何着て行こう？」が全くないってだけでこんなに気楽なんだな。

　さらに勤務時間。
今まではホントバラバラで、早朝3時出社だの28時帰宅だの、
かと思えば11時出社の重役出勤だのと、
大変ながらも毎日変化があったからこそ楽しかったから、
「9時〜5時のお勤め」なんて飽き飽きしてしまいそうだと怖かった。
でもいざやってみると毎日一緒でもなんとかなるもんだなぁ。
フレックス導入のおかげでラッシュアワーのピークを外しながら座れる電車を探し、
まだ街が明るいうちに会社を出ることができるなんて、想像もしなかった。
あ、そうそう。祝日って休む日だったんだね！

　肝心の仕事は…というと、
走り回っていた今までと違ってほぼデスクワーク。
でも今のところそれほどイヤじゃない。
新しい業務を提案して今まで自分がやってきた専門業務をやってみたり、
ひたすら仕上がり品を眺めてチェックしたりと、忙しいが楽しい。

　昼は上司の一声でぞろぞろと食堂メシだが、
今までコンビニなどで自由に買ってデスクで食べていた時に比べると、
多分金銭的出費も減った。
出歩かないのでタンブラー買ってお茶も飲めるし。

　もちろんこれからお勉強はしなきゃならないのだけれど、
なんとかやっていけるのではないかな…と思っている。
この春は色々な変化があった気がするけれど、
なんとか慣れていけるといいな。