最近立て続けにフランスのスラムの代名詞というか60年代〜70年代に建てられた郊外団地、Banlieueが舞台の映画を2つ観たのて、それと一昨年アカデミー賞候補になってアタシとしては外国語映画賞で一番好きだったLes Misérablesも郊外団地が舞台だったので、フランスという国の多様性に思いをめぐらしたわ。
先週観たのが、フランス生まれのアルジェリア系2世の男の子がソルボンヌでチュニジアからの大学生と恋に落ちる青春物語、A Tale of Love and Desire。
もう一つは、取り壊しになる郊外団地に残る16歳の男の子の格闘と友情の話、ガガーリン。
昔観たLes Misérablesはこれ
どちらもパリの郊外で電車で30分ちょっとでオペラ座やルーブル等パリの真ん中まで出られる場所なのに、住民は「パリ行くの?」って感じでまるで自分たちはパリの人間じゃないような感じで話するのよね。幕張や国立の人間が「東京行くの?」とかいう感じなのかしらね?東京23区じゃなかったら東京人じゃないみたいに、1〜16のArrondissementに住んでなかったらパリ人じゃないのね。アタシからしたら、パリだけど。
で、多様性。どの映画も貧しい白人、アラブ。黒人が一緒に団地に住んでて、アメリカのように人種で隔離されたすみわけをしている街のなりたちをみていると、アメリカなんかよりもフランスの方がずっと多様性があるわよね、って思う。アメリカ、PISA等国際比較でテスト成績が悪いのを「多様性」のせいにしてるけど、やっぱりただの言い訳ね、って思う。カナダ、イギリス、フランス、いろんな人種の混ざった国々よりもずっと悪く、チリ、コスタリカ等そんなに多様性のない国と同じくらいだったりするのはやっぱり制度が悪いからなんじゃない?としか思えないわ。
いや〜、フランス、いろいろ映画を観てると、なんか住むのにキツそうなのは感じるけど、なんかアメリカのキツさとはまた違ったものがあるわ。うまく言い表せないけど。
で、今回発見したのは、Banlieueのウィキを読んでると(
https://en.wikipedia.org/wiki/Banlieue)、ガガーリン団地のように60年代に共産党が政権を握ってた自治体で建てられた団地は赤い団地(Banlieue rouge)って言われてて、ソ連の有名人の名前が付けられた、っての。その一つがガガーリン(
https://en.wikipedia.org/wiki/Cit%C3%A9_Gagarine)。どうりでガガーリン、ガガーリンって名前なのね。共産党が政権を取ってた自治体の話もここにあるわ(
https://en.wikipedia.org/wiki/Ceinture_rouge)。
団地のことは10年くらい前に暴動が起こってニュースになって、フランスの郊外団地の貧困については知ってるつもりだったのよね。アメリカでは都市の内側に貧困があるけど、フランスやイギリスでは貧困は郊外の団地で、ってので経済学の論文でもある(
https://www.sciencedirect.com/science/article/abs/pii/S0014292198000191)。公共の交通網と都市計画の違い、って話なんだけど。でも、昔は労働者階級が住んでて80年代までは共産党が強くって、工場が海外に移って廃れて、移民がはいってきて、って歴史は全然しらなかったわ。もちろんどこの国にもこんな話はあるんだろうけど、フランスはパリのあたりに集中してる、ってのが面白いわね。
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