一昨日の18：50の回、MOVIX堺で鑑賞。
DCコミックスのあのヒーローが再び。
「THE BATMAN-ザ・バットマン-」The Batman（2022年）
主演 ロバート・パティンソン ゾーイ・クラヴィッツ ポール・ダノ
監督 マット・リーヴス
ハロウィンの夜にゴッサムシティの市長を筆頭に街の権力者が、リドラーと名乗る男に次々に惨殺される。
ブルース・ウェインは夜になるとバットマンになり、リドラーが残した謎を追い詰めて行く。
DCを代表するヒーローであるバットマン。
また新作が作られたが、またもや役者が変わっての新たなバットマンの1作目と言えよう。
今回、バットマンを演じるのがロバート・パティンソン。
彼の出演作で観たといえば、「コズモポリス」や「奪還者」に新しい所では「テネット」と、そんなに多くは拝見してないが、
イメージ的に物静かでクールな印象を持つ。
今回は一段と若いバットマンの印象で、バットマンになって長くない（設定上は2年立つ）
役者を変えて新たに仕切り直した印象のバットマンはどうだったか。
【注意】ここからネタバレあり
鑑賞前に分かっていたけど身構えたのは、
上映時間が175分とほぼ3時間！
最近は長過ぎる割には駄目な作品が多い中、ちょっとどうかな？
と思っての鑑賞だったが、
やっぱり3時間は長すぎる。
しかし、結構見応えのある内容でもあった。
正直言うと、作品のダークな雰囲気と絵作りは好きな方。
今回のバットマンは今まで以上にとにかく暗い。
殆ど夜でよく雨が降ってるし、どんよりした雰囲気の作品だった。
元々、バットマン自体はダークヒーローであってその存在感は十分あった。
最初のチンピラたちを懲らしめる所での登場シーン。
真っ暗な闇の中からの、ぬーと現れる姿は雰囲気充分。
一つ間違えれば、ホラー映画の殺人鬼に成りかねない雰囲気。
このバットマンことブルース・ウェインの独り語りで進行するが、
その語りが、もう、「タクシードライバー」のトラビスのように思えた。
この悪が蔓延り汚れたゴッサムシティを掃除してやると言うのが、
トラビスのように病的にも思えてくる。
方や、今回の敵であるリドラーも異常過ぎるほどの病的ヴィラン。
彼は表向きは正義面していて裏では汚れた権力者を成敗してやると言う、
こちらも違う意味でゴッサムシティを掃除しようとする思想と、バットマンと相反する。
リドラーを演じるのがポール・ダノ。
私にとったら、今まで数々の殴られ役のイメージが強い癖のある人だから、面白いキャスティングに思った。
見せ場的には色々あるんだが、
私が一番、オオっと唸らせたのがバットモ−ビルの登場シーン。
ペンギン（誰かと思えばコリン・ファレルがメイクで別人と化している）を追跡するシーン。
バットモービルが暗闇の中から、出現する所はゾクゾクさせる。
そしてペンギンの車を殺人カー（ホラー映画のクリスティーンかザ・カーみたい）のように執拗に追い掛け回すバットモービル。
途中で巻き添え食らったトラックがひっくり返ったり、実は死傷者がかなり出てるのでは？
ここで思ったのは、劇中でも悪を懲らしめるが、奴らと同等になるので殺しはしない信条のバットマンだけど、見る限りは懲らしめると言うより殺しにかかってるようにも見える。
過去に例のトラウマを持ち、街を守るヒーローになったが、どこか精神的に未熟な若いバットマンのイメージだった。
だから、主役にロバート・パティンソンを抜擢したのも良かったと思う。
彼のマスク姿も結構カッコ良かった。
ラストの洪水で被害に遭った人々を救うシーンで、やっとヒーローに成長した印象だった。
これはバットマンの成長物語だと思う。
監督がマット・リーヴス。
「クローバーフィールド」に「モールス」や「猿の惑星」シリーズと、
過去作は好きで、この監督だから期待して観に行ったのも大きい。
そういえば、ペンギンの車が転倒する様子を内部から見せる手法は「モールス」にもあった見せ方でもあった。
また、キャットウーマンを演じるゾーイ・クラヴィッツが重要な大役だったり、
（中途半端なキャットウーマンのマスクは何とかして欲しかったが）
ゴードン警部補演じるジェフリー・ライトが良きバットマンの理解者で活躍してたり、
執事アルフレッドをアンディ・サーキスが顔出しで出てたり、
普段、私が好んで観る映画でよく拝見する役者がよくキャスティングされてるのもまた良かった。
内容的には結構好きである。
ただ、上映時間3時間は長い。
鑑賞前は、ペンギンやキャットウーマン（バットマンに味方するけど）などが出るから、
色んなヴィランと戦う話で長くなったかと思えば、結局リドラーがメインの話だった。
2時間10分位でも収めそうに思ってしまう。
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