■21-22 Season、Ride22(八森山スキー場)
八森山スキー場は山形県の鶴岡エリアにあるロコスキー場です。
離合も難しいような狭い道を登っていくとそこには200メートルぐらいのアンバータイプのロープトゥが1基設置された小さなスキー場があります。
ゲレンデに着く前から目に付くのは山頂部の大きな風車とその周辺のオープンバーン。
もちろんロープトゥはそれよりはるか下に設置されており、山頂部にはアクセスできないようになっています。
そう思って訪問したのですが、今日はちょっとした奇跡が起きました。
リフト券を購入するときに300円支払ったのですが、スタッフの会話が東北弁すぎて全然聞き取れなくてね。
何回も聞き直したら県外人だと分かったみたいで標準語で話してくれてようやく会話成立。
そのタイミングで長崎から来たと伝えたらちょっとした騒ぎになりました。
きっと地元の人以外まず来ないスキー場なのでしょう(笑)
しかもこんな小さなスキー場にMOSSのパウダーボード持ち込んでるし。
それでわざわざ遠方からスノーボードしに来たのだからということで、あの風車の上の山頂までスノーモービルで連れて行ってくれたのです!
出血大サービスだな、これは。
そしてジェットコースターよりも怖いツリーランの末にたどり着いた山頂。
ゲレンデトップ見る景色と山頂から見る景色では全く違います。
ゲレンデトップからは山しか見えない地味な眺望ですが、山頂からはバッチリと日本海も見えます。
あの遥か上にそびえていた風車を見下ろすこのシチュエーションですよ。
天気がよければ鳥海山も見えるらしいけど今日は雪なので残念ながら見えず。
また晴天の時にリベンジしたいと思える眺望でした。
そしてこの山頂部から誰も滑ってないノートラックの新雪を滑り降りられる訳です。
運んできてくれたスノーモービルの跡だけです。
誰でもサービスで山頂部まで運んでいるわけではなさそうで、かなりのレアをひいたことが分かります。
この山頂からは800メートル以上はある非圧雪の新雪がゲレンデベースまで続きます。
しかも最高の眺望つきの。
普通ならこういう新雪を他のお客さんと争うように取り合って自分だけの1本を刻むのですが、今回はこのエリアの全新雪を独り占めできたバックカントリー体験でした。
これだけの斜面で非圧雪だと、板を履くのも大変だね。
置く場所を間違えたら800メートル以上先まで板だけ滑っていっちゃう(笑)
ドロップポイントを慎重に探し、フォールラインを大まかに決めてからダイブするのです、この最高の1本を。
プライベートでこれを実現しようと思うと数万円はかかるから。
送ってくれたスタッフから色々とお話も聞けました。
一旦このスキー場も市が維持出来なくなって廃止になったらしいですが、地元有志が運営を引き受けて再開したそうです。
こうやって時々遠くから来たお客さんを山頂までスノーモービルで連れて行っていたら「フォールライン」っていうバックカントリー雑誌に紹介されて遠方からも滑りに来る人がいるのだとか。
もちろん小さなスキー場ですから地元の子供達がメインターゲットでしょうが、意外にバックカントリー好きにも勧められるスキー場ですね。
わざわざ2回も山頂まで連れて行ってくれたお父さん、本当にありがとうございました。
山頂でバイクごと転覆したのも良い思い出となりました。
こういうミラクルが時々起きるのでスキー場巡りは止められません。
また再訪したときには何かお礼を持っていこうと思います。
ログインしてコメントを確認・投稿する