私のような立場なら、一年で一番寂しい時期というべきかもしれませんが、実際これと言って感慨も有りません。
慣れたという事でしょう。
さて
「何歳くらいまでサンタクロースを信じていた?」という命題はよく耳にしますが、この「子供は当然サンタクロースを信じている筈」という前提に、いつも違和感を感じています。
幼少の頃から「サンタクロースがいるというのは理屈に合わない」と感じており、それは我ながら偏屈者だったとは思いますが、そうした事ばかりではなく、当時はサンタクロースを信じていない子供は珍しくなかったのでは?という気がします。
クリスマスといったものを知ったのは、幼稚園の頃に「カレンダーに華やかそうな印が有る日が続くんだなぁ」と感じたのが最初でした。
それがクリスマスという名前と知ったのがいつか分かりませんが、裏の林から調達してきたとおぼしき木をクリスマスツリーに見立ててモールを飾ったりケーキを食べた程度で、靴下に何かが入っていた事は有りません。
子供がサンタクロースを信じるかどうかというのは、おそらく本人より親がどのようにクリスマスを扱うかに依存する事が大きいでしょう。
私の印象が間違っていないとすれば、その時代の大人達がクリスマスをさほど重要視していなかったという事ではないでしょうか。
我が家は裕福ではありませんし、また特段貧困だった訳でもないと思いますが、その時代の大人達が育った時代にはちょうど戦争が有り、私が子供の頃は高度成長期とは言え、日本全体がまだまだ貧しかった時代。
子供を育てるのが手一杯で、そんな浮かれた事していられない!という感じの大人も多かったでしょう。
ハロウィーンも現在は広く一般的になっておりますが、私の世代だと大人になってから急速に広まったもので、半ば余所事という印象です。
或いは、私の親世代辺りの方にとってのクリスマスも似たような感じだったのかもしれません。
そう思って日本でのクリスマスがいつから広まったんだろう?と検索してみました。
戦国期のキリスト教伝来と共にクリスマスも入って来たようですが、キリスト教禁教で途絶え、明治以降に復活、昭和になって普及し始めました。
当初はサンタクロースもタイトルのように「北國の老爺 三太九郎」などと紹介されていたとか。
とは言え12/25は大正天皇崩御の日だった事から、昭和になってからは大正天皇祭という祝日だったそう。
戦中は敵性文化の一環として、禁止ではないにしろ、自粛の対象となる事が多かったよう。
私の両親のように戦前生まれだと、物心ついた頃は大正天皇祭、そして自粛。
戦後はそれどころではない時期のうちに大人になっていれば、子供としてクリスマスを楽しんだ事など無いかもしれません。
ならば、子供に対してクリスマスはこうして楽しむんだ!と上手く示せなかったとしても、無理は無いと思います。
そうして考えると、子供時代にクリスマスを楽しんだのは戦後生まれの人辺りからではないでしょうか。
ならば、サンタクロースを信じる子供が増えたのは、昭和45年生まれ前後?
もちろん地域差や個人差は有ると思いますが…
因みに、聖書においても12/25がイエスの誕生日とは確認出来ず、「イエスの生誕を祝う日」という事みたいところです。
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