mixiユーザー(id:2940172)
2021年11月23日12:44
96 view
10月の読書日記
 |
図書館の近くのナンキンハゼが紅葉してきた。濃淡様々な赤に白い実が混ざる。ずっと見ていたいほどきれい。うちの近くの街路樹のナンキンハゼは、根を張り過ぎたとかなんとかで、ハナミズキに植えかえられてしまった。ハナミズキも紅葉するが今はまだ木が小さい。
さて、図書館の本から
○ノボさん 小説 正岡子規と夏目漱石 (講談社)伊集院 静著：ノボさんこと正岡子規と夏目金之助こと夏目漱石の大学予備門での出会いからの友情が描かれている。夏目漱石の「坊っちゃん」は松山のことをボロクソに書いているが、そこの出身である正岡子規と仲が良かったのは不思議。正岡子規という人はすごいエネルギーの塊で、甘やかされたひとり息子特有の強引さもあってグイグイ人に迫って行く。神経質でシャイな都会人である漱石は、落語を通じて子規と親しくなるのだ。優等生の漱石が落第生の子規を気遣って、色々手助けをするが、頑固者の、と言うか一刻者の子規はは結局学校をやめてしまうのだが、そんな自分を卑下もせず、漱石のことを尊敬し、自分の道を行くのがすごいな。
◯ゾウに魅かれた容疑者 警視庁いきもの係 (講談社)大倉崇裕著： 警視庁「いきもの係」の田丸弘子が行方不明になった。弘子の自宅を捜索した須藤は、動物園のチケットを発見し、それが弘子からのメッセージだと確信する。薄に連れられ動物園に向かうと、弘子は休日にゾウを見に来ていたことがわかった。どうやら動物園で親しくなった女性に間違われて拉致されたらしい。偽造パスポートまで使って連れ去られた先は東南アジアのラオス。薄と須藤は弘子を救うべく、現地へ向かう。と言うのがあらすじだが、ドラマ化の影響があるのか、
要らないエピソードや駄洒落が多すぎる。これでは薄は、ただのアホだ。ちょっと御都合主義的な展開も多くがっかり
結構、昔の柴田錬三郎や北森鴻の本を借りて読んだ。これらは今でもおもしろい。
では、購入した本
●蜥蜴の尻っぽ: とっておき映画の話 (草思社文庫 )野上照代著：文学少女だった著者は伊丹万作と文通を重ね、終戦後、出版社で女性編集者となる。井伏鱒二、太宰治、内田百�里覆匹量召世燭詈弦襪噺鯲�し、やがて伊丹の縁で京都に渡り、大映京都撮影所で記録見習いに。監督・黒澤明と出会う。新米として『羅生門』の撮影現場に入り、最後の作品となった『まあだだよ』まで19本の黒澤映画に参加する。数々の傑作を生み出した巨匠たちの素顔や交流を忘れられないエピソードとともに振り返る。こういう本は得てして自分自慢が多いが、著者は淡々とエピソードを語る。なんとなく語り口が江戸っ子っぽい。ささっと描いたような絵も上手。語り口に引かれて、同じ著者の「天気待ち」を借りる事にした。
●酔いどれ鳶江戸人情短編傑作選(朝日文庫)宇江佐真理著：浪人となった元藩士とその妻の貧しくも温かい長屋暮らし「酔いどれ鳶」、検屍を専門とする医者と産婆の夫婦「室の梅」、人に言えぬ過ちや悩みを聞く、聞き屋与平の逸話「雑踏」、古道具屋に簪を売りにきた幼い姉弟の切ない情愛を描いた「びいどろ玉簪」など６編を精選。どれも読んだことがあるものばかりだが、しみじみと慕わしい。この方の小説を原本にテレビドラマとか作ってほしいものだ。
●無根の樹(ハルキ文庫) 三好昌子著：京都西町奉行所同心・榊玄一郎に、手下の小吉がら堀川に相対死（心中）の水死体が上がったと告げる。骸が発見された橋のたもとの現場には西町奉行の侍医、久我島冬吾の姿があった。この医者は頼みもしないのに勝手に検分をして、同心たちとは全く違う見解を述べるので、評判はかなり悪い。しかも『相対死は三日間、四条河原に晒される』という法度があるにもかかわらず、久我島は玄一郎に、人助けと思って、心中である事実をもみ消せと言い出した。京都の同心ということで、江戸の同心のような歯切れの良さは無いが、結構複雑な話で、まだ続きがありそうだ。
●高天原 ── 厩戸皇子の神話 (集英社文庫) 周防 柳 著：聖徳太子が編んだ国史には、倭国のおおもと作りに貢献した巫女モモソヒメや出雲の蛇神や(「アマテラスオホヒルメ」)、そのはるか前におのごろ島を生み出した淡路のイザナキ、イザナミの神や(「おのごろ島のいざない神」)、蘇我氏の祖先である葛城の勇者たち(「葛城の高木の神」)など、今はもう忘れ去られ、幻となった神と人とのきらきらしい物語が記されていた。隋と国交を結ぶために急いで国史を作らねばならなくなり、アレコレ悩む聖徳太子というのは、珍しい観点だ。
●日本の聖域ザ・コロナ(新潮文庫)「選択」編集部：世界中で猛威をふるう新型コロナウイルス。人命を脅かす疫病を前に、己の利のみ追求し甘い蜜を吸う輩が存在する。感染症対策そっちのけでワクチン利権拡大に勤しむ国立感染症研究所。人流減しか提言できない専門家会議の実態。カネを独占するため異常に抑制されたＰＣＲ検査…。国民生活に密接する国の中枢で何が行われているのか？２５の組織や制度の裏面に迫り報じられない実情を暴く。どのような事でもお金や出世のタネにすることができる人と言うのは、ある意味うらやましい
さて、図書館の本から
○ノボさん 小説 正岡子規と夏目漱石 (講談社)伊集院 静著：ノボさんこと正岡子規と夏目金之助こと夏目漱石の大学予備門での出会いからの友情が描かれている。夏目漱石の「坊っちゃん」は松山のことをボロクソに書いているが、そこの出身である正岡子規と仲が良かったのは不思議。正岡子規という人はすごいエネルギーの塊で、甘やかされたひとり息子特有の強引さもあってグイグイ人に迫って行く。神経質でシャイな都会人である漱石は、落語を通じて子規と親しくなるのだ。優等生の漱石が落第生の子規を気遣って、色々手助けをするが、頑固者の、と言うか一刻者の子規はは結局学校をやめてしまうのだが、そんな自分を卑下もせず、漱石のことを尊敬し、自分の道を行くのがすごいな。
◯ゾウに魅かれた容疑者 警視庁いきもの係 (講談社)大倉崇裕著： 警視庁「いきもの係」の田丸弘子が行方不明になった。弘子の自宅を捜索した須藤は、動物園のチケットを発見し、それが弘子からのメッセージだと確信する。薄に連れられ動物園に向かうと、弘子は休日にゾウを見に来ていたことがわかった。どうやら動物園で親しくなった女性に間違われて拉致されたらしい。偽造パスポートまで使って連れ去られた先は東南アジアのラオス。薄と須藤は弘子を救うべく、現地へ向かう。と言うのがあらすじだが、ドラマ化の影響があるのか、
要らないエピソードや駄洒落が多すぎる。これでは薄は、ただのアホだ。ちょっと御都合主義的な展開も多くがっかり
結構、昔の柴田錬三郎や北森鴻の本を借りて読んだ。これらは今でもおもしろい。
では、購入した本
●蜥蜴の尻っぽ: とっておき映画の話 (草思社文庫 )野上照代著：文学少女だった著者は伊丹万作と文通を重ね、終戦後、出版社で女性編集者となる。井伏鱒二、太宰治、内田百�里覆匹量召世燭詈弦襪噺鯲�し、やがて伊丹の縁で京都に渡り、大映京都撮影所で記録見習いに。監督・黒澤明と出会う。新米として『羅生門』の撮影現場に入り、最後の作品となった『まあだだよ』まで19本の黒澤映画に参加する。数々の傑作を生み出した巨匠たちの素顔や交流を忘れられないエピソードとともに振り返る。こういう本は得てして自分自慢が多いが、著者は淡々とエピソードを語る。なんとなく語り口が江戸っ子っぽい。ささっと描いたような絵も上手。語り口に引かれて、同じ著者の「天気待ち」を借りる事にした。
●酔いどれ鳶江戸人情短編傑作選(朝日文庫)宇江佐真理著：浪人となった元藩士とその妻の貧しくも温かい長屋暮らし「酔いどれ鳶」、検屍を専門とする医者と産婆の夫婦「室の梅」、人に言えぬ過ちや悩みを聞く、聞き屋与平の逸話「雑踏」、古道具屋に簪を売りにきた幼い姉弟の切ない情愛を描いた「びいどろ玉簪」など６編を精選。どれも読んだことがあるものばかりだが、しみじみと慕わしい。この方の小説を原本にテレビドラマとか作ってほしいものだ。
●無根の樹(ハルキ文庫) 三好昌子著：京都西町奉行所同心・榊玄一郎に、手下の小吉がら堀川に相対死（心中）の水死体が上がったと告げる。骸が発見された橋のたもとの現場には西町奉行の侍医、久我島冬吾の姿があった。この医者は頼みもしないのに勝手に検分をして、同心たちとは全く違う見解を述べるので、評判はかなり悪い。しかも『相対死は三日間、四条河原に晒される』という法度があるにもかかわらず、久我島は玄一郎に、人助けと思って、心中である事実をもみ消せと言い出した。京都の同心ということで、江戸の同心のような歯切れの良さは無いが、結構複雑な話で、まだ続きがありそうだ。
●高天原 ── 厩戸皇子の神話 (集英社文庫) 周防 柳 著：聖徳太子が編んだ国史には、倭国のおおもと作りに貢献した巫女モモソヒメや出雲の蛇神や(「アマテラスオホヒルメ」)、そのはるか前におのごろ島を生み出した淡路のイザナキ、イザナミの神や(「おのごろ島のいざない神」)、蘇我氏の祖先である葛城の勇者たち(「葛城の高木の神」)など、今はもう忘れ去られ、幻となった神と人とのきらきらしい物語が記されていた。隋と国交を結ぶために急いで国史を作らねばならなくなり、アレコレ悩む聖徳太子というのは、珍しい観点だ。
●日本の聖域ザ・コロナ(新潮文庫)「選択」編集部：世界中で猛威をふるう新型コロナウイルス。人命を脅かす疫病を前に、己の利のみ追求し甘い蜜を吸う輩が存在する。感染症対策そっちのけでワクチン利権拡大に勤しむ国立感染症研究所。人流減しか提言できない専門家会議の実態。カネを独占するため異常に抑制されたＰＣＲ検査…。国民生活に密接する国の中枢で何が行われているのか？２５の組織や制度の裏面に迫り報じられない実情を暴く。どのような事でもお金や出世のタネにすることができる人と言うのは、ある意味うらやましい
1
0
ログインしてコメントを確認・投稿する