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2021年10月21日22:41

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【拳闘】武居由樹 鮮烈にデビュー

K-1からボクシングに転向した武居由樹のデビュー戦。相手は

高井一憲(35歳)
17戦6勝(3KO)8敗3分

武居の地力は定評あるが、なんせボクシングのリングは初めて。まずは無難な相手を選んで来た。それにしても6勝8敗とは酷いな。と思って調べてみると中日本新人王だそうだが、東日本とか西日本は知ってるけど、最近は中日本ってのもあるのか?
戦績だが、直近は1分を挟んでの5連敗中なので、逆に言うとその前なら
11戦6勝(3KO)3敗2分
と、まずまずのレコード。しかしどちらにせよあまり強い選手ではない。それにしては17戦も戦ってるって事は… と思ったら案の定35歳。要するに、全盛期は程々の選手だったが、ロートルになって負けが込み、引退寸前のボクサー。って所だな。このまま誰にも知られず消えて行くのなら、注目のホープを叩いて最後に大きな花火を打ち上げたいところだろう。

1R
普段タイトルマッチ、いわゆる『世界最高レベル』のボクシングばかり見ているから(大変失礼な話だが)かなりの見劣りを感じる。右ジャブは伸びないしスピードも遅い。左のロングフックは距離が合っておらず、大振りで上体が泳ぐからいつカウンターを貰ってもおかしくない。パンチを繰り出す時に上半身と下半身の連動が悪くてバランスが崩れたり、連打の時に体軸がブレてコンビネーションが遅い等…
なるほど、普段強い(上手い)ボクサーを観てるからこれらの事に気付いた事は殆ど無い。無いからこそ彼等は強い(上手い)んだなぁ、と改めて痛感する。
高井も左構えなのでサウスポー同士の対決となった。俗に『サウスポーはサウスポーに弱い』なんて格言もあり、武居がどう捌くのか注目していたが、それ以前の圧倒的な実力差により滅多打ち。1分43秒で武居のKO勝ちとなった。

しかし武居が仕留めにかかる時はオープンガードでアゴも上がっており、ここでカウンター貰ったらヤバいな。
強いボクサー、或いは勝つボクサーってのは、打たれてる最中にも一瞬の隙を突いてカウンターを放って来る。逆に、だからこそ打ってる最中にも可能な限り両腕で上半身を覆い、できるだけ隙を見せない。世界レベルだとあのタイミングからカウンターを打って来るし、その1発で逆転KOを狙える程のパンチの持ち主だってゴロゴロいる訳だ。
武居も油断してたと言うよりは、相手の動きを見切ったからガードを下げたんだろうけどね。この辺は今後も注目したい点だ。
とにかく武居由樹のデビュー戦は鮮烈なKO勝利であった。
よくぞボクシングの世界にいらっしゃいました、と俺は言いたい。



54.5kg契約6回戦

武居由樹(22歳)
1戦1勝(1KO)

竹田梓(24歳)
5戦全勝(全KO)無敗

武居の第2戦目。現時点で考えれば最強の相手と言っていいだろう。『ただの世界チャンピオン』を目指すなら慌てる必要は無いが、井上尚弥の様な世界中に名を轟かすズバ抜けたチャンピオンを目標にしてるならピッチを上げなければならない。最速記録も狙っているのであれば、1試合も無駄にはできない。
例えるなら、何百人もの人間が海で溺れている状況。泳ぎの上手いヤツや力の強いヤツは、もがいてるうちにどんどん上に上がって行くが、そうでない者は踏み台にされてどんどん沈んで行く。自分と同じ程度の相手、つまり自分の周りに漂ってる様な連中とばかり戦っていては、勝っても負けても自分の位置は大きく変わらない。自分の上を行くヤツを捕まえ、引き摺り下ろし、そこに自分がのし上がって行かなければならないのだ。そうして海面から顔を出せたヤツだけに、世界の扉が待っている。
今回の相手、竹田は5戦5勝5KO。全勝全KO無敗のホープ。その強打故に右の拳を傷め、治ったと思ったら左の拳を傷め、それで2年程のブランクが空いてしまった選手だ。パンチがあるのは間違いない。食らえば武居も倒れるだろう。ここで負ければ『なんだその程度か』で終わってしまう。しかしこういう選手を倒せば、『やっぱり強い』と評価される。そうして自身の価値を高めるのだ。有名になれば、今度はその武居を倒して注目されようと猛者が集まって来る。それらを軒並みブッ倒さなければ世界戦には辿り着けない。

1R
開始1分、相手のパンチの軌道や速さ、距離感など、ある程度のデータが揃い、お互いに打ちに行く。両者共にハードヒッターを思わせる、響き渡る鈍い音に場内がどよめく。この時は竹田の返しの左フックが武居にヒットしてる。しかし武居が深く踏み込んでたので竹田のフックは打ち出し直後、まだ遠心力が乗らない時点で当たっており、武居にさほどダメージは無さそう。
武居のワンツーが、竹田のガードを掠める様にしてヒット。
中盤は武居が右ジャブで試合をコントロール。小さいが的確で、竹田の動きに釘を刺す。右はジャブと言うよりストレート。単発で、狙い済まして打ち抜くパンチ。竹田がパァリングすると、直後に右ロングフックに切り替える。
後半に、武居が左ボディから右フック。竹田もカウンターの左フックを狙っていて相打ち。物凄い音が響き渡る。
武居の右ジャブから左ボディストレート、返しの左フックがクリーンヒットし、竹田は前のめりに撃沈。
立ち上がるも足はフラフラでレフェリーがストップ。
前回に続き、鮮やかな初回KOで2連勝を飾った。

あくまで結果論だが、かなりの実力差があった。竹田はパンチ力があって当て勘が良いとの前評判だったが、武居のコンビが速い。最初の右ジャブで距離を測り、左のボディストレートは捨てパンチ。返しの右フックが狙い目だったのだろう。アゴにまともに入った。
竹田もカウンターの左フックを狙っていたが、スピードが全く違う。

さて、気になる武居の階級だが、果たしてどこで戦うつもりなのか?以下↓階級と平均身長、体重制限である。(小数点は四捨五入)

Sフェザー級
170cm 59kg以下

フェザー級
168cm 57kg以下

Sバンタム級
166cm 55.5kg以下

バンタム級
164cm 53.5kg以下

今回54.5kgの契約ウェイトでリングに上がったのは、1kg増量したスーパーバンタム級か、逆に1kg絞ったバンタム級か、どちらを主戦場に選ぶのか考えてる最中って事だろう。自分の身体とも相談しなきゃならないし、戦いたい相手や目標とするタイトルの為、その階級に合わせる面もある。
例えば井上尚弥はバンタム級だ。その井上を狙ってバンタム級戦線に殴り込むのか、逆に、リスクを避けて別の階級(Sバンタム)に行くのかで、武居のボクシングキャリアは大きく変わるだろう。
次の試合、武居はどの体重でリングに上がるのか?日本中のボクシングファンが注目している。
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