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2021年09月04日21:51

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「ふしぎの国のバード」の鼈甲豆腐

今回の漫画飯は、佐々大河作・KADOKAWA発行で、実在したイギリス人女性冒険家イザベラ・バード(Isabella Lucy Bird)の、1878年に横浜から蝦夷までを旅した記録である「日本奥地紀行(Unbeaten Tracks in Japan)」を下地に、フィクションを交えて描かれた漫画「ふしぎの国のバード」。その3巻に登場する鼈甲豆腐(べっこうとうふ)を作ります。
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以下、漫画の画像は同作品から引用。

このときバードの年齢は40過ぎなのですが、この作品では若く描かれていますね。
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旅を続けて、新潟の津川に到着したバードと、通訳として雇われた伊藤鶴吉(こちらも実在した人物)でしたが、口に合わない食事が続いたことで食に関する不満がたまったバードは、その不満を伊藤にぶつけます。不満をぶつけられた伊藤はバードのために料理をするのですが、そのときに作ったの料理のひとつが、今回の「鼈甲豆腐」です。
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作り方を簡単にまとめると、
1・昆布やカツオで出汁を取る
2・1に寒天を混ぜる
3・2に味付けする
4・豆腐の入った容器に3を裏漉しを通して注ぐ
5・冷えて固まったら型から出して形を整え、薬味を添えて出来上がり

さあ、出汁を取る・・・面倒くさい。
てなわけで、白だしを使用します。
おなじみ「国産鰹節、利尻産昆布、鰹節と昆布のエキスを使用し化学調味料無添加」というお高いやつですな。
これを水と1・10くらいで合わせて、寒天を混ぜます。
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粉末寒天って、便利ね。

これを加熱しながら混ぜ、寒天が溶けたら豆腐の入った容器に裏漉しを通して注ぎます。
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そしたら冷却。

冷却後。
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見事に固まりました。
それを型から出して、形を整えて薬味を添えれば出来上がり。
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実食。
・・・う〜む。味が薄かったか。
と思ってポン酢をかけてみたら。
あら不思議。なかなか美味しいわ。

しかし、わざわざ手間かけてこれを作るなら、素直に冷奴で食べたほうが美味しいし楽だよなぁ。というのが正直な感想。
約150年前の日本で作られていたこの料理が、現在では全然作られないのも納得。
夏の懐石料理の前菜とかで、涼しげな器に入ったこれが出て来たら「おっ、風情があるな」なんて思うかもしれんけど。

あとこの作品、イザベラ・バードの他にも植物研究家チャールズ・マリーズや医学者ジェームス・ヘボン(「日本人が英語を覚えやすいように」とヘボン式ローマ字を考案した人としても有名)、ハリー・パークス公使などの実在した人物が多数登場しており、「この人は実際はどんな人だったんだ?」と思いながらネットで調べるのもなかなか楽しかったりします。
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