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2021年08月13日16:57

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NOSの音 その2

D-1の量産機のファームを焼き直して、改めてNOSを聴いて確信しました。この音は間違い無くSOULNOTEが目指してる方向だと。階段波形からイメージする音とは真逆です。まるでクロックの品質が上がったような・・実に自然な音で、空気の圧力やリアルな気配を感じます。

ただ、だ採用するわけには行きませんでした。エリアシング(折り返し歪、イメーからと言ってすぐにNOSをジ信号とも言われる)の影響が問題にならないことを確認する作業が必要だからです。

ちなみに、エリアシングはサンプリング時(ADコンバータ)では絶対に避ける必要があります。可聴帯域内にノイズが折り返してきますから。一方、再生側(DAコンバータ)では可聴帯域にノイズが折り返されることはありませんが、サンプリング周波数(FS)の反対側に信号と同じレベルで永久に繰り返し現れるイメージ信号が発生します。そのため、デジタルフィルターが登場する以前は急峻な高次アナログフィルタでこれを除去する設計が常識でした。
※ここで言うNOSとは、階段波形を急峻なアナログフィルタで鈍らすことなく、そのまま出力するNOSです。

ただ、これ(信号と同じレベルで永久に繰り返し現れるイメージ信号)はサンプリングデータを幅の無い純粋なインパルスとした場合の理論です。ES9038PROの場合はサンプリングデータが0次ホールドされる(階段波形にされる)ので、この場合はイメージ信号が大幅に軽減されます。(下図参照)
フォト

とは言え、可聴帯域外に一定量のノイズが出るのは確かで、静特性は目を覆わんばかりの悲惨さです。なのに、何故これが自然で歪感の少ない音に聞こえるのか?私は人の聴感の秘密がそこにあると直感しました。

デジタルの音をアナログに近づけるために、階段波形を滑らかにしようとするのは自然な発想です。しかし、これこそがデジタルっぽい音の元凶なのでは?
静特性(正弦波の美しさ)よりも、動特性(インパルス波形の美しさ)を重視すべきなのでは無いのか?
NOSの音が生々しいのは、動特性に特化した無帰還アンプが生々しいのと同じ理由なのでは??

まあ何はともあれエリアシングの検証が必要です。
それから1年間、様々なアンプ&スピーカーの組み合わせで検証をしました。真空管アンプ、デジタルアンプ、帰還型アナログアンプ、ソフトドームツイーター、ホーン型ツイーター、リボンツィーター、ビンテージスピーカーなどなど・・・
そして、絶対に大丈夫だと確信しました。
そもそも0次ホールドの階段波形なんかよりもっと凄いノイズを出す装置(電源電圧までフルスイングのパルスをLCフィルタで除去するだけのアンプとか)が普通に存在してますからね。
まだまだ続きます。(^^)

SOULNOTE FB 2019/01/06より引用
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