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2020年11月06日12:16

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北海道まで奪われる日本。ロシアも中国も「移民」武器に領土強奪=鈴木傾城

下記は、2020年11月5日 付の MONEY VOICE に掲載された記事です。

                記

プーチン大統領は北方領土を日本に返すつもりなど1ミリも考えていない。「移民」という武器を使い、今度は北海道が奪われることを警戒すべきだ。(『鈴木傾城の「ダークネス」メルマガ編』)

プロフィール:鈴木傾城(すずき けいせい)
作家、アルファブロガー。政治・経済分野に精通し、様々な事件や事象を取りあげるブログ「ダークネス」、アジアの闇をテーマにしたブログ「ブラックアジア」、主にアメリカ株式を中心に投資全般を扱ったブログ「フルインベスト」を運営している。

今度は北海道を奪いに来ると考えよ

日本人の中にはロシアのプーチン大統領を好意的に見る人も多いが、プーチン大統領はれっきとした独裁者であり、暗殺魔であり、策謀家である。プーチン大統領が北方領土を返すとか思っては絶対にいけない。プーチン大統領は北方領土を返すつもりなど1ミリも考えていない。

ロシアは犯罪国家であり、無法国家でもある。日本も犠牲者だ。ロシア(旧ソ連)は日ソ中立条約を一方的に破棄し、ロシア(旧ソ連)は違法に対日軍事行動を起こし、ロシア(旧ソ連)は民間人を殺害・レイプし、ロシア(旧ソ連)は日本軍兵士を強制抑留した。

ロシアは自分たちの都合しか考えない点で中国と似たり寄ったりの危険な国家であるのは間違いない。

日本は今、北方領土問題でロシアと話し合いをしたら道が拓けると思っているのだが、こういうところが日本の甘さであり、愚かさである。ロシアは奪い取ったものは絶対に返さない。日本は、こう思わなければいけないのだ。

「ロシアは北方領土を返すどころか、ここを軸にして今度は北海道を奪いに来る」

北海道を虎視眈々と狙っているのは中国だけではない。ロシアもそうだ。歴史的に膨張主義を取っていた国は、今も領土拡大が自国の影響力の行使だと考えているので、それを止めることはない。

ジョージアはロシアに何をされたのか?

グルジア(Georgia)という国がある。今はジョージアという国名になっている。日本人はこの国のことを簡単にでも知っておく必要がある。何を知っておく必要があるのか。それは、「ロシアに何をされたのか?」という部分だ。

この国はロシアに何をされたのか。

ロシアがまだソビエト連邦と呼ばれた時代。ソ連は実はジョージアという国の領土を奪い取るためにひとつの戦略を行っていた。それは、大きな意図を持って「ロシア系の移民をジョージアに大量に送り込む」という戦略だ。

それは1年や2年の戦略ではない。数十年に及ぶ戦略だ。ジョージアはソビエト連邦を構成する国の1つだったが、この国はかねてから独立精神が旺盛で、いつでも連邦を抜ける気配があった。

ロシアはそれを良しとせず、この国を永久にロシアから離脱しない方策が必要だった。そのために長期計画で行われたのが「ロシア系の移民をジョージアに大量に送り込む」戦略だったのだ。

移民を送り込んでどうするのか。ロシア系移民を多数派にしてロシア系が大多数の地域を作り上げあると、ロシア系移民に自治権を求めて住民投票して、祖国ロシアへの帰属を決めるのだ。

ジョージアは実は国内で多数の少数派民族を抱えている。ジョージアは国内を取りまとめるために少数民族をジョージアの文化に馴染ませようとしているのだが、少数民族はこれに反発し、ロシアに庇護を求めていた。

ロシアはこれらの少数民族を庇護し、ジョージアを混乱させるために少数民族に自治権の要求や独立をけしかけてジョージア政府を弱体化させ、乗っ取りを企んだ。ジョージア政府はこれに反発してロシアと戦争を行うのだが、ロシアはそれを待ってジョージアに侵攻し、領土を奪い取るのだった。

実は、これと同じ手をウクライナでも使っている。ロシアはウクライナにもどんどんロシア系移民を送り込み、自治を叫ばせ、自国民の保護という名目で軍を派遣し、国を分断させて領土を実質的に奪った。

移民を送り込んで実効支配

ロシアの領土強奪の方法は別に難しいことでも何でもない。移民を送り込んで実効支配するというものだ。

1. とにかく最初に移民を大量に送り込む
2. 時間をかけて移民を増やす
3. 移民が増えたところで自治や独立を叫ぶ
4. 相手国が拒絶したら「保護」という名目で軍隊を送る
5. 実行支配を完成させる
6. 最後に自国領として併合する

ロシアはこれをジョージアでも、ウクライナでもやっているのである。

つまり、移民はロシアにとっては領土獲得のための手段であり、仕掛けであり、戦略なのである。長期計画で期限は設けない。

領土の強奪には、数十年、場合によっては百数年をかけるかもしれない。時間をかけて熟成すればするほど、この戦略はより強固になるということに気づいて欲しい。

もう北方領土は戻らない

移民がそこに定着すればするほど、移民は帰れなくなる。その移民にとって移民した国は「祖国」になる。しかし、ロシア系移民であるという立場は変わらず帰属は常にロシアにある。

ロシア政府にとってはそれが目的なのである。容易に戻って来ない移民が増えれば増えるほど、実質的にその土地はロシア領になる。「自国民保護」という名目で軍隊を派遣する頃は最後の段階だ。

その前に、実効支配は事実上「完成」しているのである。

これがロシアが歴史的にやっている領土拡張のための手法である。ジョージアという国、あるいはウクライナという国は、この手法でやられた。

翻って北方領土を見て欲しい。

すでに北方領土には70年にも渡ってロシア系移民が暮らしており、もはや北方領土こそが彼らの祖国となっている。仮に日本が戦争で北方領土を奪い返しても、そこには北方領土を故郷としている人が暮らしている。

元は日本人の土地だったかもしれないが、そこはすでに彼らの土地であり、今度は日本が侵略者となる。

「移民を送り込んで実効支配する」という手法の恐ろしさがここにある。そこに同質化するつもりのない民族がその国に入り込むと、そこが小さな侵略拠点となって領土が奪われていくのだ。

そして、定着期間が長くなればなるほど移民は定着してしまって、強制送還することができなくなってしまうのだ。ロシアはこれを国家戦略として意図的に行っている国なのである。

だから、ロシアは恐ろしい国だということだ。

日本の領土はどんどん侵略されていく

もちろん、この手法は中国の得意技でもある。

中国は莫大な人口を抱えて裸一貫で外に飛び出す国民的気質もある。そのため、中国は常に周辺国を「中国化」するために、こうした国民を意図的にばらまいてきた。最も大きな被害に遭ったのが東南アジアであり、だから東南アジアはもう中国系に支配された土地と化している。

毛沢東は、この戦略を「砂をまく」と表現した。中国人という砂をばらまいて、その砂が固まったところを領土にして実効支配し、属国化し、領土化する。

【関連】中国が画策する日本占領計画の恐怖。“チャイナ団地”はその橋頭堡と気づけ

もちろん、中国と陸続きに生きている朝鮮系もそうした中国のやり方をよく知っている。だから、朝鮮系もまた「武器としての移民」を日本に送り込んで、日本を砂まみれにしている。

日本で中国系・韓国系の人間のみならず移民そのものが莫大に増えていくと、いずれは「外国人参政権」が可決されるような時代になるのかもしれない。

そうすると、どうなるのか。いよいよ、日本の領土は諸外国に食い荒らされるということだ。

「侵略されたいのか?」と問え

もう一度、侵略の手順を記載する。

1. とにかく最初に移民を大量に送り込む
2. 時間をかけて移民を増やす
3. 移民が増えたところで自治や独立を叫ぶ
4. 相手国が拒絶したら「保護」という名目で軍隊を送る
5. 実行支配を完成させる
6. 最後に自国領として併合する

これは日本にも仕掛けられているワナである。「武器としての移民」の脅威を日本人はもっと真剣に考えた方がいい。「侵略されたいのか?」と自分の胸に問うた方が良い。

侵略されたくなければ、今の情勢をもっとよく考えるべきだ。

https://www.mag2.com/p/money/981947
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