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2020年08月19日22:35

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狙った善意は暴走する:機械屋さんはかく語る その76

地獄への道は善意で舗装されている。
欧州にはそんな言葉がある。
意味は2つ。
1つは文字通り大きなお世話が惨事を招くという意味。惨劇のきっかけは善意から来る行動の場合が多いというのを皮肉った言葉として使われる。
もう1つは信仰に絡んだ意味で、善意をいくら抱いていたところで行動が伴っていなければその人はいずれ地獄に落ちるだろうと戒めとして使われる。
その他にもネットスラングとして、人を地獄に落とすために悪人は善人面をして近づいてくる、なんて使い方もされる。
まぁ、大概は大きなお世話が惨事を招くって意味で使われている。

不思議なもので世の中に発生した惨劇のほとんどが、善意を発端っとしている。
過激な例となってしまうが、テロリズムが分かり易いかもしれない。
もう25年も昔になってしまったが、東京の地下鉄で同時多発的に発生したオウム真理教による地下鉄サリン事件。傍から見れば洗脳されていたとしても実行犯や信者など当事者たちは人間をあらゆる苦悩から救済するために殺したのだと当時は本気でいたのがいい例だ。
その他にもアメリカに苦しめられている同胞を救うためだと行われた911アメリカ同時多発テロや、そこから派生したISなどの武力組織の犯行も出発点は善意だ。
直接殺生に関わらないもので言えば鳩山内閣のときに発生した沖縄普天間基地の移設問題をこの言葉の例として上げる人もいる。
あれだって長い時間をかけて過去の政府高官や政治家が根回しをして基地移転にこぎつけた矢先のどんでん返しだ。あれがなければ今頃は住宅地のど真ん中にある世界でも有数な危険な基地を閉じれたかもしれない。
何なら地下から汚染物質が検出されたという報告から始まった豊洲市場の移転問題だって上げてもいい。
地獄への道は善意で舗装されている、とはそうゆうことだ。

今挙げたものは極例だが、普段の生活でもこれは良く起こっている。
自分は良かれと思って言った事が仕事を増やすばかりで誰も得をしない結果となった、なんてのは会社勤め経験者なら少なからず思い当たる節はあるだろう。
なんでもそうだが、自分が世の中の為・他人のために良い事をしているのだと確信を持ってやらる物事は気持ちがいいと感じてしまう。だからつい独善的になるし歯止めも聞かなくなる。
けどコミュニケーションの大原則はこちらのアクションの評価を下すのはあくまで相手なのである。
その事を肝に銘じてほしい。
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