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2020年05月29日13:35

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外国特派員協会のパロディについて思うこと

東京オリンピックのロゴのパロディについて。
既報の通り外国特派員協会の会報誌の表紙に東京オリンピックの大会エンブレムと新型コロナウイルスをパロディとしたデザインを掲載して問題視され、外国特派員協会側が謝罪したという顛末だ。
意見百出だから触れないけど、ちょうど学生の頃に問題となったマッド・アマノと白川義員のパロディ論争を思い出した。皆さんも覚えているだろうか?白川義員の撮影したアルプスを下るスキーヤーの写真にタイヤを合成して巨大なタイヤの轍を作ってしまった作品だ。これを写真を撮影した白川氏が盗用だと告発したというわけだ。
ちょうど50年ほど前の事件で、最終的には和解で終わったけれど、自分としてはパロディそのものは許される範囲だと思うんだよね。

最高裁の指針としては、著作権法上の許諾の要否について以下の2つの要件が示された。
1、引用を含む著作物の表現形式上、引用して利用する側の著作物と、引用されて利用する側の著作物とを明瞭に区別して認識することができること。
2、両著作物の間に前者が主、後者が従の関係(主従関係)があると認められる場合でなければならない。
最近は上の要件を条件としないようなことも多いらしいけれど、世知辛い、替え歌や形態模写まで何も許されない社会になっちゃうように思うね。これは、権利とそれに基づく対価の発生というところにすべて帰結するように思う。
昔ゼミで散々やった、ワルター・ベンヤミンの複製技術時代の芸術で論じあった『アウラ』っていうのは、現代において「権利と対価」といいかえるとスッキリと納得できるような気がしてならない。

ちなみにマッド・アマノの本名は「天野正之」でこのfacebookの「天野正之」さんはマッド・アマノのパロディでもご本人でもないことを断っておく(^_^)
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