自分の映画史上ベスト1にしている『シン・レッド・ライン』特集掲示板より御縁を頂き敬愛し尊敬している鈴木満彦さまからバトンを渡されました。本来であればフェイスブック内で完結させるものですが、同文をmixiにもアップします。
『読まずに死ねるか!』
内藤陳
集英社
1983年5月25日発行
どうしても自分の人生を語る上では外せないのが、今は無き日本冒険小説協会会長であり、一世を風靡したコメディアンであった内藤陳さんの出世作(厳密にいえばデビュー作として短編小説があるらしい)
どんな風に自分の人生を変えてしまったかと言えば、この本と出逢っていなければ出身地である仙台市から華の東京に出てくることは絶対に無かったと言いきれてしまう程なんです。
月刊プレイボーイに連載されていた古今東西の面白本を月に一回紹介するコラムがありまして、それを纏めた最初の本がコレ。
ブックレビューは数多くあっても、これ程迄に「切れば血が出る文章」で綴られた本は、今後もまず出ないだろうなぁと思っております。
確か日本冒険小説協会が設立されたのが1981年頃のことだったので、その当時設立には参加出来ていないのですが、諸先輩の話や会報誌「鷲」や映像作家であるかわなかのぶひろ先生の残した膨大な映像資料を紐解けば当時の熱狂と狂乱ぶりが窺い知れると思います。
新宿ゴールデン街に今でもある公認酒場「深夜+1」では、日曜日を除く毎夜21:30になると会長でありこの店の初代店主であり、絶対的権威を持っていた内藤陳さんが「昨日読んだ本は…」と言うことから、読んでもいない自分があたかも描かれていたその場所に居て観てきたかのような名口調でお話されているのを有難く拝聴して、次に読む本の積読リストに入れていると言うのが日課でして、そうした同好の士が集まる場所だから、一万人以上の人とこの場所で一緒に酒を飲み、その内1000人と語り合い、お互いの顔と名前が一致する人の数が最大で200人程になったでしょうか?
今の自分が形成された殆ど全ての部分がこの一冊から始まったといっても、絶対に外すことの出来ない一冊であります。
後に1989年10月にはロサンゼルスからワシントンDC迄アメリカ横断の大旅行に行くことになりましたし、1993年にはハワイ大宴会にも参加する事になります。ハワイ大宴会に絡んで取り上げたい本が一冊ありますが、それは別の機会に書くことに致しましょう。
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