懐かしの虎ノ門とスパゲッティ

　昼の仕事を終えて、ある用事があり、虎ノ門に行く。
　オイラは、昔、虎の門にある巨大ビルの地下で営業していた某大手ファーストフードで、一年ほどアルバイトをしていた。
　そこを辞めてから、虎ノ門方面には一度も来たことがなかったので、数年ぶりにやってきたのである。

　用事は30分ほどで終了。
　駅に向かう途中、バイトをしていた時によくお昼を食べに行っていたスパゲッティ屋のことを思い出し、まだあるかな、あったら食べて行こうかなと思い、バイト先があったビルに行くことにした。
　スパゲッティ屋はビルの入り口近くになったので、その入り口から建物に入ることにした。
　入ったら店の看板があり、まだ営業をしているのがわかり、嬉しい気分で店の前に立った。
　ところがである。
　残念ながら、コロナ騒動のせいで店は休業をしていた。

　とても残念に思ったのだが、オイラの心のどこかでスパゲッティを食べるという前提になっていたので、食べられなかったというのはありえなくなり、スパゲッティをむしょうに食べたくなったのである。
　銀座線で帰るので渋谷によって食べようと思ったが、渋谷に美味しいスパゲッティ屋を思い浮かべることができなかった。
　どうしようかと考えていたら、新宿に以前行ったことがあるスパゲッティ屋を思い出し、渋谷経由で帰るのをやめ、新宿に向かうことにした。

　それでせっかく昔のバイト先の近くに来たのだから、ちょっと見て行こうと思い、昔のバイト先に向かった。
　到着してビックリ。
　店は無くなっていた。
　大手で潰れるようなことがないと思っていただけに、バイト先が無くなっていたのはショックであった。
　ちょっと淋しさを感じてしまった。