マイミクの皆様もコンサートやライヴがなくなって悲鳴をあげていらっしゃいますが
私も全滅しました。その点で昨夜の、らららクラシックはありがたかったですが、
折角なので同番組を受けて
カミーユ・サン=サーンス(1835〜1921)作曲
ヴァイオリンソナタ第１番ニ短調Ｏｐ．75
Moon Stones
Ｐｆ：宮本聖子
Ｖｎ：馬渕清香
お二人はベートーヴェンのシリーズをされていたので何回も聴く機会があったが昨夜
述べた通りサン=サーンスはベートーヴェンを意識していた。
本曲は1885年に作曲された。と言う事は交響曲第３番や動物の謝肉祭が作曲された
前年。宮本さんは交響曲第３番の室内楽版ではないか、とジャケットに書かれている。
本曲は４楽章構成で
Allegro agitatoとされた第１楽章はニ短調の主和音レファラが乱舞する分かりやすい
始まりなのだが、ベートーヴェンの第九の調でもある。暗く激しい第１主題。対照的に
明るい第２主題。劇的。シ♭でアタッカとなり第２楽章Adagioへ。途中からワルツが
現れる。交響曲第３番では第１部、第２部のように２楽章を続けて演奏するが本曲も
同じで、第３楽章はスケルツォ。前楽章が明るかったが対照的に暗い舞踏曲。
楽章の終わりの方でピアノが和音を奏でるが、これが私には交響曲第３番のオルガン
に聞こえた。一旦戻って２回目の和音は文字通りの場面転換。終楽章へアタッカで
突入する。Allegro moltoとなっているが物凄い速い演奏。聴いている方は勝手に
心踊らせれば良いのであろうが演奏者には大変なスリリングな楽章である。
本曲は本盤のリリース記念コンサートで聴いたのみで管見の限り演奏機会は多くない。
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